センサーサイズはメーカーごとに違うの知ってた?

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こんにちは、Toru TANNO @tang40です。

唐突に、センサーサイズの違いについて考察してみまして、せっかくなので少しまとめてみました。

センサーサイズの違い

レンズ交換式デジタルカメラのセンサーというと「中判(645、ミディアムフォーマット)」「35mm(フルサイズ、フルフレーム)」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」などがあります。

比較図

01

このうち「中判(645、ミディアムフォーマット)」「35mm(フルサイズ、フルフレーム)」「APS-C」はフィルムカメラのフィルムサイズ由来の「だいたいこれくらいの大きさ」というザックリとしたくくりで各社というか、機種ごとに違っていたりします。(厳密に言えば規格ではない…というか規格なんだけど)35mmとAPS-Cはそれでも「だいたい一緒」と言っても良いくらいの違いですが、中判になると「一緒するのまずいだろ」というくらい(35mmとAPS-Cの差くらい)違います。

※「マイクロフォーサーズ」はデジタルカメラの「規格」としてセンサーサイズが決められていますので、こういったメーカー、機種ごとの差はありません。

大きい中判と小さい中判

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他にもAPS-Hとか1inch等あるけど割愛。

結局サイズは大きい方が良いの?

で。 
センサーは大きいほうが画質がいいの?っていう話なんですが、とりあえずここではレンズ抜きに考えてみます。(突っ込まないでね、そこは)
「センサーは大きいほうが高感度性能がいい」
「センサーは大きいほうが画質(ダイナミックレンジとか?)がいい」
よく「ISO6400まで実用」とかいいますね。アレです。多少暗くてもちゃんと写るよっていう範囲、
画素ピッチが大きいほうが「ストライクゾーンがでかい」くらいに考えておけばOK。

でもちょっと…分かりづらいよね

こういうのよく聞きますね。
ある程度わかっている人同士であればよいのですが、これからカメラを選ぼうという人にとっては少々誤解を招くもとになりそうなのでご説明します。
「センサーは大きいほうが…..」というのは
「画素ピッチ(受光素子/フォトダイオード)は大きいほうが高感度性能/画質(ダイナミックレンジとか?)がいい」という意味です。
1画素の大きさ(画素ピッチ)が大きければ光をたくさん受けられるという理屈。
つまり画素(横に30画素、縦に20画素)ならセンサーが大きいほうがいいということで、当然ですがセンサーが大きくても画素数が増えれば画素ピッチは小さくなります。
ちょっと分かりやすいように図にしてみました。(縮尺ちがいますけどあくまでもイメージで)
35mm 600画素(横に30画素、縦に20画素) とAPS-C 384画素(横に24画素、縦に16画素)は同じ画素ピッチです。

画素ピッチを画像にすると

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おおよその画素ピッチ比較表

1,200万画素 1,600万画素 2,000万画素 2,400万画素 3,600万画素 4,200万画素 5,000万画素
35mm (フルサイズ、フルフレーム) 8.4um 7.3um 6.0um 4.9um 4.5um 4.15um
APS-C 4.3um 3.9um
マイクロフォーサーズ 3.7um 3.3um

これを見ると35mmフルサイズの画素ピッチの大きさがわかりますね。これが「フルサイズ=画質が良い」と言われる所以でありましょう。
参考までに44.0 x 33.0mmの中判50MPのセンサーは5.3um、35mmフルフレームの24MPのほうが画素ピッチは大きいです。

ただし前提がある。

でもこれ「同じ仕組みのセンサーであれば」という前提があります。
「1画素の大きさ(画素ピッチ)が大きければ光をたくさん受けられる」から「画質が良い」というのがこの説の根拠ですから、
少ない面積でたくさんの光を取り込めたら?  それが裏面照射型CMOSセンサー。
センサーメーカーの雄 SONYの製品でお馴染みのアレ、Exmor R。下記に詳しい説明があります。

従来型のイメージセンサーはフォトダイオードの受光面を囲むように配線の層があります。それに対して裏面照射型CMOSセンサーではセンサーの裏表を反対にした構造のため、フォトダイオードの周囲には光の侵入を妨げる配線層が存在しません。フォトダイオードは配線層がなくなったことでセンサーの表面に近づき、光を集めやすくなります。

進化するソニーのセンサー技術より抜粋

※裏面照射型CMOSセンサーSONYだけではなくSamsungなども製造しています。

表面照射型と裏面照射型の話

ものすごく大雑把に画像にするとこんな感じ。
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そうするとこんな結果が出ちゃったり。
dxo
DxO Markより抜粋

12MP(A7S II)より42MP(A7R II)の方が高感度画質が高評価を得るという事態に。
画素ピッチがストレートに集光量に反映されるとは言えなくなってきたのではないでしょうか?

センサーサイズ(画素ピッチ)だけではなくセンサーの種類も大切

センサーの方式によっては画素ピッチは狭いけれど受光面は広いという製品もありえます。

技術は日進月歩ですから、さらに新たな進歩があれば「受光面が大きければ」=「画質が良い」とは言えなくなるかもしれません。
本稿では画素ピッチに絞ってお話し致しましたが、センサーの性能はフォトダイオードの深さ/電荷量、ゲインアンプ、読み出し方式、カラーフィルター配列など多岐にわたる技術の集積によるものです。
好みの描写をするセンサーの特徴を知ることは決して無駄にはなりませんが、あまりこだわりすぎないことをオススメいたします。

センサーサイズ比較表

ちょっと偏っておりますが当記事を執筆にあたり調べたセンサーを表にしてみました。
こうしてみると645(中判)とAPS-Hってバラバラ…
スペックだけでカメラを選ぶのはどうかと思いますが、多種多様なカメラが発売されていますから絞込みの要素の一つとしてセンサーを考えるのはアリかもしれません。

スチル用センサー

カテゴリ サイズ メーカー 機種 備考
645(中判、ミディアムフォーマット) 53.9 x 40.4mm PHASE ONE IQ3 80MP、IQ3 60MP
Leaf Credo 60
53.7 x 40.4mm PHASE ONE IQ3 100MP
Leaf Credo 80
53.7 x 40.2mm HASSELBLAD H5D-60
53.4 × 40.0mm HASSELBLAD H6D-100c
45.0 x 30.0mm LEICA S(Type 007)
44.0 x 33.0mm PHASE ONE IQ3 50MP
Leaf Credo 50
43.9 × 32.9mm Leaf Credo 40
43.8 x 32.9mm HASSELBLAD X1D-50c、H6D-50c、H5D-50c
43.8 × 32.8mm RICOH PENTAX 645Z

35mm(フルサイズ

35.9 × 23.9mm Nikon D5
35.9 × 24.0mm Nikon D810
35.9 × 23.9mm Canon EOS-1D X Mark II
36.0 × 24.0mm Canon EOS-1D X
Canon 5D Mark IV
Canon EOS 5Ds R
APS-H 27.9 × 18.6mm Canon EOS-1D MarkIV
28.7 × 19.1mm Canon EOS-1D MarkII
26.7 × 17.9mm SIGMA sd Quattro H 未発売
APS-C 23.5 × 15.6mm Nikon D3400
23.5 × 15.7mm Nikon D500
22.4 × 15.0mm Canon 7D Mark II
22.3 × 14.9mm Canon EOS Kiss X7i
マイクロフォサーズ 17.3mm × 13.0mm OLYMPUS、Panasonic、DJI等 規格
1inch型 13.2mm × 8.8mm ブリッジカメラ、コンパクトカメラ
2/3型 8.8mm × 6.6mm コンパクトカメラ
1/1.63型 7.8mm × 5.9mm コンパクトカメラ
1/1.7型 7.6mm × 5.7mm コンパクトカメラ
1/2型 6.4mm × 4.8mm コンパクトカメラ
1/2.3型 6.2mm × 4.6mm コンパクトカメラ
iPhone 4.8mm × 6.1mm Apple iPhone6s 画素ピッチ=1.22um

動画用センサー

カテゴリ サイズ メーカー 機種 備考
8K 40.96mm x 21.60mm PANAVISION Millennium DXL 8K
RED RED WEAPON 8K VV
6K 30.7 mm x 15.8 mm RED RED EPIC DRAGON
SUPER 35mm 24.0 × 14.0mm RED EPIC-X、EPIC-M、SCARLET-X
SONY PMW-F55/F5、NEX-FS700J/FS100J
Blackmagic Design Blackmagic Cinema Camera 4K
SUPER 16mm 12.5 × 7.4mm Blackmagic Design Blackmagic Cinema Pocket Camera

最近は動画も撮れるカメラが主流ですが、動画用センサーのサイズも参考までに。
水色の線がスチル、赤い線が動画(シネマカメラ)で多いSUPER 35mmという規格です。
ご覧の通りAPS-Cとほぼ一緒、35mmになると4K通り越して6Kセンサーよりも遥かに大きい。
動画目当てで考えるならセンサーサイズはAPS-Cでもハリウッド映画並みです。

※比較図のネタとして8Kセンサーも一応書き出しましたけど、ハイエンド過ぎるのであくまでもネタ。

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自分のスタイルに合わせよう

あくまでも私見ですが、現在のレンズ交換式カメラのラインナップで考えれば、動画の画質でカメラを選ぶならセンサーサイズよりも記録方式を重視したほうがいいかもしれません。

ありがとうございました。

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