「自分が〇〇と感じて撮った写真」と「観た人が〇〇と感じる写真」は違う

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「自分が〇〇と感じて撮った写真」と「観た人が〇〇と感じる写真」は違う

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例えば、何でも良いんですが、例えばの一例として桜を題材にしましょう。

あなたが、例えば春真っ盛りの4月、近所の第一小学校に咲き誇る桜が鮮やかなピンクを輝かせ、木
の下には少し濃い色で花びらの絨毯が広がっている様子を目撃したとします。あなたの手元には
カメラがあります。あなたはその桜をみて「うわぁ桜、すごい綺麗だな」と思ってカメラを構えて、
写真を撮ります。

そして、後日あなたは自分が撮った写真を友達に、意気揚々と「ほら、桜、すっごかったの!」と言
いながら写真を見せます。が、友達の反応はイマイチです。「おお、桜や、どこ?第二小?そや、あ
の近くにコーヒー屋できて、クッキーが超美味いんや、でな…」。

あれだけ、桜、凄かったのに、その気持ちが相手に伝わっていないように感じます。おかしい。自分
は桜をすごい綺麗だなと思って写真を撮ったのに、相手はそう思ってくれない。

なぜか。それは、

「あなたが〇〇と感じて撮った写真」と「観た人が〇〇と感じる写真」は違う

からなのです。正確には、必ずしも一致しない、くらいのニュアンスかもしれませんが。

写真を観る人のなかに〇〇という感想を生ませる写真を撮る

Photo2 (1)
あなたが桜を綺麗だと思って撮った写真は、そのままでは「あなたが桜を綺麗だと思って撮った写真」
であって、そのままでは「観た人が”桜が綺麗”と感じる」写真ではありません。こう書くと当たり
前に感じますが、意外と忘れがちの話です。

ですので、あなたがこの〇〇を伝えたいなと思って写真を撮るならば、撮り方や構図、露出や色味、
現像など、自分のもつ技量を駆使して、「自分が〇〇と感じた証拠の写真を撮る」のではなく「写真
を観る人のなかに〇〇という感想を生ませる写真を撮る」必要があります。

観る人に桜の綺麗さを感じて欲しいなら、桜が綺麗だなと感じさせるためのトリガー(引き金)を写
真に埋め込んでやらないといけないのです。

写真の撮影、レタッチや調整、その行為の指針

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逆に言うと、写真を観た人の中に「桜が綺麗だな」を感じさせることができるならば、極端な話、(理
論上は)桜そのものを写す必要すらないかもしれません。具体的にどうやんのと言われると、私には
できませんが。

で、なんでこんな話をしているかというと、この話が、いわゆる「写真を撮って、RAW現像や加工を
して、写真をみせる行為の指針の一つ」として提案できるのではないかと考えているからです。

つまり、

写真の撮影、レタッチや調整をする理由。

と捉えてやると、写真の撮影、レタッチや加工をどこまで行うべきか迷った場合の道しるべになりま
す。

撮る際に、〇〇と感じさせたい要素のキモがなにかを考えて、目の前の光景をよく観察しましょう。
桜の綺麗さって、自分はいったい何を捉えてそう思ったのか、コントラストなのか、色合いなのか、
はたまた散る様子なのか、桜そのものではなく、桜のあるシチュエーション全体なのか。

写真を観る人に〇〇を精度よく再現させるために、どの要素がどのように写っている必要があるか、
まずはそこが写真を撮影するための指針になります。

撮った写真を確認して、〇〇が他の人にも感じられるようになっているか、観た人のなかに〇〇を感
じさせる要素は十分かを確認したとき、もし、その写真に足りない要素があるなと思ったら、足して
やりましょう。それがレタッチであり、RAW現像です。

撮った時どうだったかではなく、観た人にその写真がどういう印象を与えるか。

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彩度の要素がずれていれば、彩度を調整しましょう。
花びらと床のコントラストに惹かれて撮ったのに、写真ではあまりはっきり感じられない、それなら
ばコントラストを高く調整してやりましょう。
大事なのは、撮った時どうだったかではなく、観た人にその写真がどういう印象を与えるか、が重要
です。

ただし、くれぐれも気をつけてくださいませ、写真における彩度やコントラスト、明瞭度は、それ自
体が人間にとって強烈なインパクトを与えます。料理で言えば塩分や脂分のようなものです。

再現を通り越して、コントラストや彩度、明瞭度自体が与える印象とかインパクトそのものに自分が
引きずられているかな、と思ったら、それ以上いじるのはやめたほうが賢明だと思います。マクドナ
ルドのポテト美味しいですよね、美味しいけれどもアレばっかりだと体壊しますよね、アレです。あ
れになります。

「これは調整をやりすぎてないかな」という懸念は、観た人に〇〇と感じさせるためにやるのだ、と
いう目標を頭の片隅に置いておけば、ある程度ですが、防ぐことができます。

撮った写真があんまり他の人にピンと来ないらしい、そう思う人は、このことを念頭に置いてみるのも良いと思います。

それでは。

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