ファイル形式とファイル名 | ストレージから考えるデータ運用

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すっかり夏も終わり今年も泳ぎに行けませんでした。
最後に泳いでからかれこれ15年、まだ泳げるんでしょうか? 自信ありません。
なんか浮きそうなくらいお腹出たんでいけそうな気もするんですけど。

どうもToru TANNO @tang40です。

セミナー予習編第三回になります。

前回予告しちゃいましたけど、今回は専門用語(と言っても取扱説明書に出てるくらいのだけど)がいっぱい出てきます。

一例として僕のワークフローをご紹介します。←じゃないとスクショとれないもん。

外部ストレージとの接続はこんな感じ
あ、ストレージっていうのはあれです。ハードディスクとかSSDとか諸々… 記録しておくメディアのことくらいに思っておいてください。

  • 作業用(メイン)×1
  • 作業用(サブ)×1
  • マスターデータ保管用×1
  • Time Machine(Macのバックアップ機能)用×1
DG_2

ワークフロー

1. Master data作成

撮影データ(SDカード)をRapidCopyというアプリケーションを使用してThunderbolt 2接続の作業用SSD(RAID0 ストライピング=複数のストレージに分散して書き込む為、冗長性は皆無だけど読み書きともに速い)とPortable HDDにベリファイコピー※1する。(上の図の赤線部分参照)
Thunderbolt 2接続のPortable HDDはマスターデータ保管専用なのでもういじらない。保管しておくだけ。

MasterData_ss

2.セレクト用Lightroomカタログ作成

作業用SSD(RAID0)からMaster dataを読み込んでセレクト用のカタログを作成。

3.作業用Lightroomカタログ作成

Adobe Lightroomでセレクトして使用する写真だけをDNG形式※2で書き出し、作業用の別カタログを作成し作業用SSD(RAID0)のMaster dataを削除。

4.現像/レタッチ

作業用のカタログ(DNG)を使って現像とセレクト、レタッチをする。 この時のファイル形式はDNG形式(拡張子 dng)。

5.レタッチ/仕上げ

Adobe LightroomからAdobe Photoshopで開いて作業。この時のファイル形式はビッグドキュメント形式(拡張子 psb)。

6.仕上げ/納品データ作成

制作物マスターデータ作成。この時のファイル形式はPhotoshop形式(拡張子 psd)。

大雑把にまとめるとこのような流れです。

※1 ベリファイコピー=ちゃんとコピーできたかチェックしてくれる機能。RapidCopy(WindowsのFastCopyのMac版)という素晴らしいアプリケーションがあります。イチオシ。
※2 Digital Negative(DNG)はAdobeが策定した汎用RAWフォーマット(ライカ等、一部のメーカーも採用しています)

このフローを考えた時に重視したのは

  • データは常に2か所に保存(冗長性とか言います)
  • 「ファイル名」の変更をしない(検索しやすいように)
  • トラブルからの復旧が容易であること
  • 運用コスト(手間の面でも)を抑えること

1.は単純。SDカードからマルッと「作業用(メイン)」「マスターデータ保管用」の2か所に保存して、尚且つ「マスターデータ保管用」のデータは触らない。とっておくだけっていうルール。さらにMacのバックアップ機能「Time Machine」を使用して「マスターデータ保管用」以外の全ストレージを丸ごとバックアップ。

2.は業務上の理由。レタッチの指示などはすべて「ファイル名」に対してどのような処理をするか、というオーダーですからこれ変えちゃうのはNG。

例えば「AAA0000.arw」というRAWデータがあります。セレクトが終わり現像設定を済ませたら「AAA0000.dng」に、レタッチをする場合には「AAA0000.psb※3」に、レタッチが終わり納品データ作成の段階では「AAA0000.psd」で保存します。
つまりファイル名「AAA0000」は終始一貫しており作業の進捗状況によって拡張子(ファイル形式)だけが変わっていきます。
これに加えて仕上がり寸法、プロファイル、納品先などの情報をファイル名に記する場合もありますが、その場合は必ず「AAA0000_A4」など末尾に加えます。
ファイル管理には必ず検索性などに十分に配慮した命名規則(マイルールでOK)を用いること。

※重要なことは適当な名前をつけたり、その場のわかりやすさを優先させてファイル名を変えたりしないことです。特に複数人が関わるようなプロジェクトでファイル名は命綱、必ず共有した命名規則に沿って運用しなければミスや混乱の原因になりますし数百、数千以上になるファイルの中から当該ファイルを探し出すのは時間の無駄以外の何物でもありません。
※3 psb(ビッグドキュメント形式)は幅、高さどちらの方向にも300,000 ピクセル(psdは長辺30,000 ピクセル、あるいは2GBまで)までのドキュメントをサポートしています。

3. と 4. これ難しいんですよね、さじ加減が。
RAID(複数のストレージを単一のボリュームとして扱うストレージの運用方法)ってある程度の安心感あるんですけど復旧の手間が… 複数のストレージを使ってそうのうちの1台とか2台が壊れても大丈夫!! っていうのがウリなんですけど、基本的に同じ型番(同機種/同容量)のストレージを使う関係で購入時期も一緒なんです。
ということは1台壊れたら他のも危ないっていう… 4台でRAID組んだらデータをサルベージして中身全とっかえしないと不安。
この辺りはNASなんかもたいていRAIDで運用すること多いと思うのですが、RAID組んだら予備のストレージも一緒に買っておきましょうっていうお財布に優しくない感じで僕の場合は結果的にTime Machineでいいや、ってなりました。

HDDって容量増える価格は下がるであんまりゴツイことしても2年後くらいに「なんであの時あんなに金かけたんだorz」みたいなことになりがちだから、
個人の自宅システムなら冗長性を固めるのに管理運用諸々のバランスを考慮してRAID1(ミラーリング=同じデータを2台のHDDに書き込む)くらいにしておいたほうがいいと思います。

その代わりと言ってはナンですが、HDDは全て信頼のHGST社製 or WD社のエンタープライズモデルを2〜3年を限度に交換してます。
(2〜3年使って問題なくても初期化して「もういらないかも?でも一応取っておこうデータ」保存用にして箪笥の肥やし)

あ、そうそう一番大事なこと。
パソコン本体のOSとかアプリケーションの入ったHDD(SSD)は「OSとアプリケーションと諸々の設定ファイル」しか入れない。
OSは常に稼働状態です、つまり一番壊れる可能性が高い。もう過重労働でヨレヨレってことになりやすい。
壊れた時に余計なデータがなければ復旧も速いです。あと楽。 壊れたら新品のHDD(SSD)買ってきて交換してバックアップから復元して終わり。
ここは割り切って「専用」と考えましょう。その方が動作も安定します。

はい、今回は仕組みのご説明なので色々と〇〇用語が頻出してしまいましたがセミナーではご質問をお受けするつもりですのでご安心ください。
セミナーはちょっとなーという方はググる、もしくは@tang40まで(笑)

セミナー特典としてはお申し込み頂いた方に事前アンケートにお願い致しまして、個別にシステムのご提案と問題点などをお伝えする予定です。
うん、¥7,000-だからね。お金払って皆様にオススメみたいな最大公約数的な話聞いてもアレでしょ?
そこはちゃんとします。
元とったって実感していただけるように、そしてデータ管理みたいな雑事に悩まされないで作品制作に没頭できるようになって頂けるようなセミナーにしたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

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