写真には「記録」と「表現」の二つの側面を持つのだとよく言われます。
普通、カメラを手にすると、まず意識してしまうのは「記録」の方面であることが多く、実はあまり意識しないまま写真を撮っていても、「表現」の方向にはそのまま向かいません。
ですので、写真で何かを伝えたいな…と思う人は、これまでの撮り方をいったん横に置いて、少しだけ方法を変えてやる必要があります。
「表現」を意図した写真の撮り方
写したいものを写して、写したくないものは写さない
今回紹介したいのは、「表現」を意図した写真の撮り方で、私がなるべく意識している、気をつけている写真撮影のコツ。
「写したいものを写して、写したくないものは写さない」
というルールです。
…あたりまえじゃないか。そうです。当たり前です。その通りの話です。
ですが、じゃあ自分の写真で、それが出来ていますか、と問われると、それがなかなか難しい。
何を足すのか、何を引くのか
このルール、真の意味は、
「撮影者は、画面に映り込むものすべてについて、写すべきか写すべきでないか判断をすべきだ」
ということじゃないかと思っています。
「写真は引き算」とはよく言いますが、私はそれも真の意味はこれと同じだと思っています。何を引くのか。何を足すのか。
提示する写真の構成要素に対して、全て気を配った方が良いよ、ということです。
…どうでしょうか、ファインダー越しのあなたの世界を、あなたはきちんと把握して、ちゃんと整理できているでしょうか。
「あーコレが見せたかったんだろうなー、とは思うけど、他にもごちゃごちゃ写ってて、なにを撮りたいのかがさっぱり伝わってこない写真」
と書くと、私も黒歴史がいろいろと引きずり出され、赤面して布団を被って中で「あああああ」と叫んでしまいそうです。皆さんにも心当たりありませんか?
その写真で見せたいもの以外が写っていると、写真を観る側の人は、そっちにばっかり気を取られてしまって、肝心のメインディッシュの印象がボヤけてしまいます。
とはいっても言うは易し、行うは難しで、なかなか気を配りきれないのも確かなのですが…。
自分の写真を見直してみよう
「カメラ買った!でも撮れる写真があんまり素敵じゃない…?」
という場合は、自分の写真を見直してみましょう。
画面に余計なものがはいってませんか?
狙ってないのにごちゃごちゃした写真になってませんか?
「記録」が目的な場合、まずは写っていることが重要な場合は別ですが、
もし、自分の撮った写真を他人に見てもらって何かを感じて欲しい!
でもなんか見る人に伝わってないかもしれない!
と思う場合は、このルールを自分に課してみると良いと思います。
「写したいものを写して、写したくないものは写さない。」
「狙いじゃなければ、シンプルに。」
思い切って、必要なものだけをさっくりと切り取ってやりましょう!
それでは。