VSCO Film と Lightroom で簡単フィルム風レタッチ! VSCO Film 02編

久々にVSCOフィルムの全プリセット効果を紹介してみますすす。あきりん @crypingraphyです。特にフィルムフリークというわけでもないのですが、執筆する書籍などの関係もあり、色々勉強する過程で最近は実際にフィルムカメラでも撮影したりしています。結局は現像やスキャンの際をしてくださるオペーレーターの方によって変わったりもするのですが、やはり独特の味わいがあって良いですね。

VSCO Film で簡単 Lightroom レタッチ

さて、そもそもVSCO Filmとは? という方は、こちらの記事をご確認ください。

Lightroomでフィルム風レタッチ! VSCO Film を使用してみよう

VSCO Film チュートリアル

VSCO Film 02とは

Classic Films is a diverse pack of digital emulations that recreates the look of many discontinued and expired film stocks. With a vintage-inspired and slightly gritty aesthetic, this collection is perfect for lifestyle, wedding, and portrait photography.

今回はVSCO Film 02ということで、こちらのセットです。
簡単にまとめると、既に販売されていないフィルムをデジタルで再現してみましたというモノ。
ヴィンテージ調にインスピレーションをうけているパックということで、スナップやウェディング、ポートレートなんかに適しているそうです。

VSCO Film 02では、現在販売されているフィルムの旧版なんかも含まれているので、実際にフィルムカメラを使用して試してみるとおもしろい気もします。

自分は、現行のKodak Portra 160や400を使用することもあるので、このようにエミュレーションした現像をするのも新鮮ですね。

今回試したセット

使用機材

Sony α7R II / Sony FE 85mm F1.4 GM のセット。
プリセットをソニー用で設定しています。

Lightroom CC

以前と同様ですが、今回はLightroom CCでの現像です。
これによって、RAWデータから直接エミュレーションすることが出来ます。
特に、カメラプロファイルをVSCO側が用意してくれているので、撮影したカメラに適したVSCOをインストールすることをおすすめします。

カメラメーカー毎に用意されている

VSCO Film をインストールするとわかりますが、最初にカメラメーカーを設定する箇所があるので、ここで使用メーカーにチェックをいれましょう。

カメラキャリブレーション

正しいカメラを選択すると、このカメラキャリブレーション > プロファイルのところに適切なカメラプロファイルが設定されます。
他メーカーのプリセットを使用すると、ここがAdobe Standardのまま変化しないので気をつけてくださいね。

VSCO Film 02を試してみよう!

Included Films

Fuji Neopan 1600
Fuji Neopan 1600 +
Fuji Neopan 1600 ++
Fuji Neopan 1600 –
Fuji Superia 100
Fuji Superia 100 +
Fuji Superia 100 ++
Fuji Superia 100 –
Fuji Superia 400
Fuji Superia 400 +
Fuji Superia 400 ++
Fuji Superia 400 –
Fuji Superia 800
Fuji Superia 800 +
Fuji Superia 800 ++
Fuji Superia 800 –
Fuji Superia 1600
Fuji Superia 1600 +
Fuji Superia 1600 ++
Fuji Superia 1600 –
Ilford Delta 3200
Ilford Delta 3200 +
Ilford Delta 3200 ++
Ilford Delta 3200 –
Kodak Portra 160 NC
Kodak Portra 160 NC +
Kodak Portra 160 NC ++
Kodak Portra 160 NC –
Kodak Portra 160 VC
Kodak Portra 160 VC +
Kodak Portra 160 VC ++
Kodak Portra 160 VC –
Kodak Portra 400 NC
Kodak Portra 400 NC +
Kodak Portra 400 NC ++
Kodak Portra 400 NC –
Kodak Portra 400 UC
Kodak Portra 400 UC +
Kodak Portra 400 UC ++
Kodak Portra 400 UC –
Kodak Portra 400 VC
Kodak Portra 400 VC +
Kodak Portra 400 VC ++
Kodak Portra 400 VC –

サンプルにした写真

Sony α7R II / Sony FE 85mm F1.4 GM

これがLightroomに取り込んだだけで何もしていない写真。
いわゆるストレート現像(SOOC)の状態ですね。
これに各プリセットを当てはめていってみます。

作業工程

  • SOOC(撮って出し)にプリセットをあてただけ
  • 露出・コントラスト・ホワイトバランスもいじっていません。
  • (でも本当はホワイトバランスやコントラストや露出は写真ごとに調整したほうが良い)
  • (今回はたまたまピッタリ調整せずに合っただけ)
  • 一つのプリセットでは – / + / ++ の三種類で効果の強弱の違ったモノが用意されています。

プリセット一覧

Fuji Neopan 1600

こちらはISO1600のモノクロフィルム Fuji Neopan 1600。
かなりグリッティー(ざらざらとした)な描写で、公式の説明通りなプリセットです。
コントラストが二極化した感じもあって、かなり思い切りの良い現像になりますね。

個人的には好みではないけども、これはこれでよいかなという感じがします。

Fuji Superia 100

こちらはISO100のフィルムシミュレーション。
粒状感もあまりなく、状況によってはデジタルとあまり変わらない描写。
実際に使用してもわからなかったりするのではないかと思いますね。

ISOが低いこともあって、コントラストがしっかりと出ている代わりに、彩度も落ちている印象。

Fuji Superia 400

こちらがISO400。
多少粒状感がでたのに加えて、色がはっきりしはじめましたね。
それでもやはりデフォルトの状態よりもコントラストが高いイメージ。

このあたりはカメラのダイナミックレンジやレンズによっても変わりそうなところです。

Fuji Superia 800

そしてISO800。
大分粒状感も強いですが、解像感もとくに問題のない印象ですね。
コントラストをはじめ、色も少し変わりました。

Fuji Superia 1600

ISO1600もあります。
粒状感の増加もそうですが、最も暗い部分の明るさがあがっています。
しかしレンジが狭まった関係か、パット見は黒はより締まってみえていますね。

Ilford Delta 3200

うってかわって、またモノクロフィルム。
今度はISO3200なので、先ほどの Fuji Neopan 1600 と比べると一段明るいフィルムです。
Neopan と比べるとコントラストが少し浅くなっていておもしろいところ。

それでもやはりコントラストは高い印象!

Kodak Portra 160 NC

Kodak Portra は現在でも発売されていますが、このNCと次のVC/UCというのはその前のモデル。
ちなみに、NCというのはナチュラルカラーと言う意味で、VCはヴィヴィット、最後のUCというのは更にヴィヴィットなウルトラカラーという意味らしいです。
それぞれISOも160と400が用意されています。

Kodak Portra 160 VC

こちらが先ほどのVC、つまりヴィヴィットカラーバージョン。
少し彩度もあがっていて、目を引く描写になりましたね。
個人的に現行のフィルムは使用しているのもあって、興味深いです。

Kodak Portra 400 NC

ISO400版。普段使用しているフィルムはISO400が大半なので、一番馴染みの深いイメージです。

Kodak Portra 400 UC

でました。ウルトラカラー。
こちらはISO400のみの用意です。
たしかに発色が良くなっています。

Kodak Portra 400 VC

こちらがVCのISO400です。
こうみると、ウルトラカラーは本当に発色が良いですね。

まとめ

以上、VSCO Film 02でした。

実際は、そのままこうやって当てはめるよりも、カメラプロファイルや基本的な設定値を継承しつつ、自分で好みのイメージに合わせていく事が大切だと思いますが、現像時のパラメータ設定なんかにも役立つ気がしますね。

AKICO

自分で現像したバージョン笑
あんまりVSCO関係ない感じがします。
普段の現像でVSCO Filmを使用することはあまりないので仕方ないかな。

これも一興ということで。

この日フィルムで撮影していたバージョン

Kodak Gold 400

ちなみに、こちらはこの日実際にフィルムで撮影していた写真です。
※Kodak Gold 400を使用しています。
Portraではないので、ちょっとイメージは違いますが、フィルム感はありますね(フィルムだし当たり前)
個人的にはあんまり好みではない感じに仕上がっていましたが、実際のフィルム写真とシミュレーションを比べるのもまたおもしろいですね。

それではまた!

model / Maki Sheena – jungle

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