四季を一層鮮やかに 極彩色で楽しむ京都の風景

こんにちは、京都写真家のうさだだぬき(@usalica)です。肌寒さを感じる日がだんだんと増えて、季節の移ろいを感じずにはいられないなあと思いながら日々を過ごしています。

そんな四季の表情を楽しめるとっておきの場所の一つが、僕の拠点でもある京都。絵になる場所があちらこちらにありますし、それゆえ季節のいろいろな表情を楽しめます。京都・宇治で生まれ育って京都一筋の人生を送ってきましたが、その魅力に飽きることなく今もなお新しい魅力的な風景に出会い続けています。

多くの人が思い描く京都らしい風景──たとえば、伏見稲荷大社、清水寺、平等院鳳凰堂も素敵な場所ですが、京都府内には地元の人しか知らない美しい風景が数多く存在します。

奈良県との県境である木津川市、日本海に面した京丹後市など、京都にはポテンシャルを秘めた美しい風景が数多く眠っているのです。まさに、宝の山。

今回はそんな美しい京都の風景を四季折々の写真と共に紹介します。僕自身のこだわりの色彩表現やその編集方法についてもお話しているので、京都の魅力を感じると共に、その色合いや表現について考えるきっかけになれば幸いです。

なお、この記事で紹介する写真はすべて、株式会社サードウェーブによって開発されたクリエイターPC「raytrek(レイトレック) XV 写真&動画編集向けモデル」を使用して編集しました。このモデルは現在「raytrek XV-Ti 写真&動画編集向けモデル」としてパワーアップして展開しているようです。

記事の最後には使用感もまとめたので、合わせてご覧いただけると嬉しいです。

四季を一層鮮やかに 極彩色で楽しむ京都の風景

極彩色は京都の四季を魅力的に表現するスパイス

僕の写真には、京都で撮影していることと、もう一つ大きな特徴があります。それは「極彩色」に仕上げること。極彩色とは非常に手の込んだ濃い色を指す言葉で、とても濃密な印象を与えます。

それでは、なぜあえて極彩色に仕上げるのか。その理由は、僕の好きな色合いであり、長年見つめてきた京都の景色にもマッチするからです。僕自身、昔から濃厚な色彩の絵や写真が好きでした。その好みを自分の写真にも反映してみたところ、まぶしくなるような鮮やかな色彩で描かれた京都の風景が一層美しく感じられたのです。

写真表現は人によって好みもこだわりもさまざま。その中で、僕は「京都×極彩色」という無二の表現で大好きな場所を写真に残し続けています。

ただし、この色合いを絶妙にコントロールするのが意外にも難しいもの。単に彩度を上げるだけでは色同士が喧嘩を始めてしまって、破綻した色合いの写真が生まれてしまうからです。現実の風景を素材にして、色たちのバランスや構図などにも着目できる程度にバランスを取って編集するのが、難しくもあり面白くもある写真の醍醐味なのかなと思います。

これから紹介する写真は「raytrek XV 写真&動画編集向けモデル」を使用して1から再編集を施したものです。どんな風に極彩色の表現をコントロールしているのかとこだわりにも触れながら進みますので、色への意識を感じ取ってみてください。編集に使用したソフトは「Adobe Photoshop Lightroom Classic」です。

極彩色で彩る京都の四季

「春」は桜の色合いをイメージしながら

春と聞いて思い浮かべる被写体といえば「桜」という方も多いのではないでしょうか。僕も桜の咲く季節が大好きです。ところで、桜の色ってどんなものでしょうか。

日本で一番お目にかかることの多い桜の品種は「ソメイヨシノ」ですが、ソメイヨシノの花びらは近くで見ると実はほとんど白色に近いんです。実際のところは淡いビンク色を含んだ淡紅色という色ですが、僕が思う桜のイメージに合うのはしっかりと色の乗ったピンク色。ということで、その理想を目指して編集したところ、このような調整になりました。

 

このとき、部分補正ではなく全体をピンク色に寄せる編集を施すことが多いです。なぜなら、部分補正では桜のような小さな被写体の色を編集した際に違和感を感じがちなためです。部分補正は便利な機能ですが、バランスが取りづらく、他の色と干渉してしまうことも珍しくありません。

ちなみに、僕は日の入り後の夜桜を撮影するのが好きです。見ていて美しいのはもちろんですが、ライトアップのおかげで夜桜とその他の場所の色に差が生まれやすいことが理由として挙げられます。鮮やかな色の桜が好きな方は、編集を意識して夜に撮影するのもおすすめです。

春×極彩色をマスターするポイント

  • 部分補正は使用せず、写真全体をピンク色に寄せて編集する
  • 夜桜の写真を編集すると理想的なピンク色を表現できることも◎

「夏」の香りは濃い目の青色で表現する

夏は風物詩がたくさんある季節です。花火大会、お祭り、海、入道雲、かき氷やラムネ……パッと思いつくだけでもこれだけありました。その中でも今回は、全国どこでも撮りやすく夏らしさがたっぷり感じられる「入道雲と青空」の写真を例に挙げて解説します。

編集前の写真の空は、僕にとっての理想の夏の色よりも少し薄く感じられます。そこで、全体的な彩度はもちろん、空の青色をメインに強調するよう意識しました。

具体的には、HSL/カラーパネルでブルーの彩度と輝度を編集します。これら2つのパラメータを互いに調整することで、周囲の色との塩梅を維持しながら夏らしい青空を生み出すことができます。

また、夏の日差しはとても強いため、他の季節の写真と比べて明暗差がハッキリと出やすい傾向があります。たとえば、空を明るく編集したのに、前景が暗くなってしまうような。そういった場合、ハイライトの明るさを下げて、シャドウを持ち上げるのがおすすめ。明暗差が随分と小さくなります。

夏×極彩色をマスターするポイント

  • 夏空を表現する青色は思いきって彩度と輝度を上げてしまう
  • 彩度のみ、輝度のみではなくバランスを見ながら調整することが大切
  • 明暗差の大きい写真はハイライトを下げて、シャドウを持ち上げるとバランスが取りやすくなる

「秋」は紅葉の色変化に注目しよう

秋といえば、なんといっても紅葉。紅葉はとてもきらびやかでまぶしい被写体です。その艶やかさをより一層体感してもらうため、彩度を強調して惹きつけられる写真へと編集していきます。

紅葉を編集する上で難しいのは、タイミングによって色が変化する点です。緑色だった葉が色づき、黄色、オレンジ色を経て赤色、という風に。陽の当たり具合によってもその色は異なるので、同じ木に付いている葉でも個体差があることを理解しておくと編集しやすいです。

色ごとの調子を調整するため、今回もHSL/カラーパネルで編集しました。レッド・オレンジ・イエロー・グリーンなど色相ごとに彩度や輝度を変えられるので、個体差のある葉も綺麗に色づいてくれました。

紅葉は色彩豊かな被写体なので、ただ彩度を上げるのみではベタッとした、立体感の感じられない写真に仕上がってしまうのでHSL/カラーパネルでの調整がおすすめです。

秋×極彩色をマスターするポイント

  • 紅葉はさまざまな色がブレンドする被写体なので彩度を高めて画面を華やかに
  • 葉の色変化に着目しながらHSL/カラーパネルで色別に編集を施す
  • 色別に編集すると写真に立体感が生まれるのでおすすめ

「冬」の白色を際立たせる青色をキーに編集

冬を代表する被写体といえば雪。雪が降ると、普段見慣れている道も白く染まって、まったく違う幻想的な情景になるので不思議です。特に京都では、ただでさえ風情あふれる景色に雪が折り重なるため、他の追随を許さないほどの美しさを誇ります。

ただ、日中に雪が降っていたり曇っていたりする中で撮影すると、モノクロの水墨画のような写りになってしまうため、僕の好みの鮮やかさを表現するのが難しいです。そこで、タイミングは限られますが、僕は雪が降った後の晴れ間や街灯のある夜に撮影しています。

また、編集時には、雪景色の凛とした雰囲気や美しさを表現するため青色に意識を向けて調整しています。ホワイトバランスを思いきり青色に寄せると、まるで絵画のような銀世界が現れました。

ちなみに、差し色となる色が写っている写真の場合は、雪の白色との対比がくっきりわかるようにHSL/カラーパネルを調整するのも良いでしょう。

冬×極彩色をマスターするポイント

  • 積雪後の晴れ間や夜間に撮影した写真は色の表情を楽しみやすい
  • 銀世界の美しさを表現するならホワイトバランスを青色に振ろう
  • 雪景色の中に差し色がある場合は、その色を強調すると目を引く写真に

極彩色に隠された細やかなこだわりで独創的な表現を

京都の四季を極彩色でご覧いただきました。極彩色で表現する世界は、目で見た景色をはたまたささやかな夢のように感じさせてくれます。また、同時に細やかな調整を必要とするため、自分の中に理想の色合いをしっかりと持つことも大切です。

極彩色一つとっても、人によって好きな色の具合やバランスは多様。理想と向き合いながら色を探していくことで、自分ならではの独創的な表現が生まれるのかもしれません。

最後に、今回の写真はすべてクリエイター向けPC「raytrek XV 写真&動画編集向けモデル」をお借りして過去の写真を再編集してみました。Lightroom Classicを立ち上げて同時に数百枚の写真データを扱うフォトグラファーにとって、PCのスペックは作業の快適さを左右する大切な仕事道具です。

今回、32GBのメモリのものを使用しましたが、データの読み込み、パラメータ調整、書き出しなどの作業すべてが快適で、すごく軽やかに編集できました。

たとえば、大量のデータを書き出したり設定の同期を行うとCPUの稼働率が上がってPCから熱を発することがあります。

「raytrek XV 写真&動画編集向けモデル」では排熱するための穴がしっかりと確保されていますし、パワフルなファンが熱を逃しやすくしてくれるのです。動作の鈍化も感じにくく快適でした。

Adobe Photoshop Lightroom Classic上で写真を表示するスピードも遅延がないので、セレクトも効率的。加えて、現像時のパラメータ調整も即時に反映してくれます。

ストレスなく作業できる上に、そのスペックが18万円以下で購入できるというコストパフォーマンスの高さも魅力的です。新バージョンの「raytrek XV-Ti 写真&動画編集向けモデル」も近しい価格帯で展開されています。以下のような希望を持っている方にとっては、心地よい買い物になるのではないかと感じました。

  • 写真編集のために動作の軽いPCを探している
  • 持ち歩きはせず、自宅で使用する据え置き型の製品が良い
  • スペックに妥協はしたくないが金額はなるべく抑えたい

写真編集は奥が深く、ハマるととことん熱中してしまうもの。ぜひ僕と一緒に、極彩色の写真の世界を楽しみましょう!

あなたの風景写真を極彩色に

うさだだぬき氏の京都の四季を彩るこだわりについて、いかがだったでしょうか?

ここで、ヒーコ編集部から朗報です!

ヒーコ公式LINEへJPEGとRAWデータを送ってくださった方の中から5名を選出し、うさだだぬき氏があなたの写真を極彩色にレタッチします!

自分の写真を極彩色に仕上げて欲しい!と思った方は、ぜひこの機会をお見逃しなく。

選ばれた写真は、うさだだぬき氏がレタッチするだけでなく、ヒーコメディアの記事やヒーコ公式Twitterでも紹介されます!あなたの写真に秘められた無限大の可能性を知ることができるチャンスかも。

応募方法

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ヒーコ公式LINEで以下のものをメッセージにてお送りください。なお、データに関してはファイル転送サービスを利用し、URLをメッセージにてお送りください。

  • レタッチ希望写真のRAWデータ
  • レタッチ希望写真のJPEGデータ
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募集期間

2021年12月1日(水)〜2021年12月8日(水)

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2021年12月中旬〜下旬頃を予定中

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※Twitter上にてビフォーアフター写真を掲載いたします。
※メッセージでお送りいただく段階で、掲載に同意をいただいているものとします。

raytrek XV-Ti 写真&動画編集向けモデルをもっと知りたい方はこちらから!

CPU:Intel Core i7-11700F
グラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti 8GB
メモリ:16GB DDR4 SDRAM ※今回レビューした製品はメモリを32GBに増設しております
ストレージ:500GB NVMe SSD
※代表的な構成の一例です。当ページの掲載内容は、在庫等の都合により予告なく変更、または終了となる場合があります。

製品情報

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