ポートレイトフォトグラファーがカメラとレンズを選ぶ基準。おすすめ機材とは

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こんにちは、死にかけの不死鳥、黒田明臣 @crypingraphy です。前回、2017年の撮影写真についてまとめた記事を書きました。総撮影枚数から使用した機材を数別にまとめた内容で、自分でも振り返りながら中々のカオス具合だなと、おもしろく振り返っていました。

前回までのプリズンブレイクは

アマチュアから転職したフリーカメラマンの一年間まとめ。作品・仕事の撮影枚数から使用機材

REPORT

とあるカメラマンの一年間まとめ。

使用機材それぞれについて、その使い分けを書いてみたいと思うのですが、その前にどういう基準で現在のカメラ・レンズシステムとなったのかをお話したいと思います。

自分が日頃行う撮影というのは、街を歩きながらや友人といる際に日頃撮っているスナップもありますし、ヘアメイクやモデルと一緒に作品撮影として行ったり、仕事だったり、千差万別。それぞれの用途で使い分けているというわけでもないのですが、カメラの違いなんかに比較的興味があって、楽しみながら色々使っています。昔、85mmレンズだけしか持っていなかった頃を思い返すと僕の人生は一体どうなってしまったんだろうと思います。

カメラやレンズへの思い

写真へのスタンスというのは、プロアマ問わず人それぞれあると思っています。その人それぞれの写真との付き合い方があって、距離感があって、楽しみ方があるというか。つまり、その人それぞれの状況に応じてベストなカメラやレンズというのは変わるのかと。少なくとも自分はそうでした。そういう意味をひっくるめて、カメラは何でも良いという発言をすることがあるのですが、あくまで黒田の場合ということです。

ただ、写真がおもしろいのは、カメラがないと撮れないというところですよね。「僕は念写派ですから」とかいう人がいたらお会いしてみたい。

機材の使い分け

自分の使い分けは、仕事に関しては色々な撮影があるので、幅広く対応できるようにしつつ、対応できなければ機材をレンタルという形でやりくりしています。それでもある程度どういう機材が必要なのかというのは分かってきているので、大体は所有機材でカバーしています。また、仕事ではなく個人的な作品として撮影することもあり、自分が撮影する趣味趣向に合わせて、ここはカメラやレンズの特色を楽しみつつ選んでいます。

もっとも強調したいのは、自分のように環境が毎年変化し続けている人間は、その時々で置かれている環境によって機材を選ぶためにある程度自己分析をして都度変えていかないと損するなということです笑

個人的趣味趣向

自分を客観的に考えてみると、以下のような特徴と写真へのスタンスがあります。

  • RAW現像を前提としている。
  • だいたい人を撮っている。
  • 撮影時に詰められることは詰めるが、あとで出来ることはあとでやる。
  • マニュアル操作が多い。
  • 携帯性なら携帯性特化、画質特化なら画質特化、万能でなくとも良い。
  • ライティング撮影が多い。
  • とりあえずなんでも試したい人
  • 一瞬を逃したくない。
  • 動より静

この撮影スタイルや写真との向き合い方によって、システムの組み方におけるプライオリティが変わってくると思います。

機材の選び方


上述したような自己分析をしてみると、個人的な購入ポイントというのがいくつか浮かび上がってきます。

ダイナミックレンジの広さ

例えばDXO Markに代表されるようならスコアリングサイトを参考にしたりして、ダイナミックレンジについてはけっこう気にしています。これはRAW現像時のスケーラビリティに直結してくるので、基本RAW現像することを前提として撮影している自分としては捨て置けないポイントです。しかしおもしろいのが、愛用しているライカのように決してスコア上ではダイナミックレンジが他を差し押さえるような値でないようなカメラであっても、コツを掴めばイメージ通りに調整できるという点です。

とは言え、正直12EVほどの広さがあれば現像時の調整には充分すぎるほどなので、ある程度のダイナミックレンジがあり、あとはレンズと自分の現像方法との相性かもしれません。いずれにせよ、与えられたレンジ内で如何に精細に編集できるかを重要視しています。少なくとも、体感レベルではダイナミックレンジの広さが全てではないということは感じ取っているということです。大切な指標ですが、それが全てではないという点は強調しておきます。

対応レンズ

カメラの話ですが、そのカメラのレンズマウントで、どれだけ豊富なレンズ群があるかというのも一つの指標です。ミラーレスカメラ市場を牽引するメーカーは、これまでその点に不安がありましたが、ソニーをはじめとして、今では充分すぎるほどのレンズ群というのもあり、ニコンからソニーへと安心して移行できたという個人的経緯もあります。

携帯性


用途に携帯性が求められるようなカメラは、やはり携帯性が大事。前回の記事では撮影枚数第二位だったカメラ、Leica Qというのはたくさん撮影していたつもりはないのですが、一日一枚でもやはり常に持ち歩いていたので。そんなに枚数撮る方じゃないと思うんだけど、やっぱり毎日持ち歩いているのは大きくて、そう考えると毎日持ち歩けるというのはもっと大切。

明るいレンズ

必ずしも。というわけではないですが、低照度で撮影することが多い自分としては大きな基準の一つ。単焦点距離に応じてハイエンドなスペックかどうかを判断する要素として明るさあがります。35mmであれば、F1.4ですし、50mmであれば大体F1.4、マクロレンズならF2.8だし、135mmならF2だしといったところ。400mmならF4でも明るい。

一部その基準を凌駕する明るさのレンズもありますけど、50mm F0.95とか。大体スタンダードとしての基準はあると思っていて、それを基準にすることは多いです。

MTF曲線


MTF曲線とは何かについては、こちらのニコン公式サイトに解説を譲りますが、レンズ性能を評価する指標の一つ。もちろん、MTFでは評価できない基軸もあるのでこれが全てとは言いませんが気になるポイントの一つではあります。

階調性

これはMTF曲線からわかることですが、低周波域のスコアが高いレンズや、使っていてニュートラルで豊富なコントラストを感じるレンズを選択することが多いです。

50mmでカバーできるかできないか

基本は50mmで、50mmかそれ以外かという自分の中での謎の尺度があるわけですが、そういうことも見越した上でシステムを組むことは多いです。

例えば、自分はソニー、ニコン、ライカ、いまだとシグママウントの四つを持っているわけですが、いずれも50mm相当の焦点距離は用意しています。もちろんこんなにマウント持ってる必要はないんですけど、自分はけっこうその違いで遊ぶのが好きなのと、立場上色々知っておきたいというのもあり。そして50mmがあれば基本的には大体の撮影はカバーできるので、あとはカメラの特性などに合わせてマクロレンズや広角レンズなどを用意します。

ライカは50mmがあれば充分で、汎用性の高いソニーではマクロレンズや中望遠など特長のあるレンズを用意しておくとかします。つまり、50mmを持っている上で、それでは難しいケースがあればレンズを足すというジャッジをすることが多いです。

プラスアルファ

例えば Carl Zeiss Makro Planar 2/50に代表されるような、50mmでF2なんだけど、ハーフマクロですっごい寄れる!!!なんていうのは他のレンズにはない特色の一つなわけです。こういう痒いところを抑えたレンズというのはすごく好きで、その描写の素晴らしさもありますが、愛用レンズとなりえます。

おすすめレンズレビュー | Carl Zeiss Makro Planar 50mm F2

REVIEW

ということで、ざっと、判断基準について色々書いてみました。

自分が所有していない機材をさわる機会も多いのですが、それぞれ使い方やデータ、描写などに違いがあっておもしろいです。けっこう機械が好きなのかもしれません。写真をはじめるまでは考えもしないことでした。また、これは本当に人それぞれだと思いますが、自己分析した上で何が必要なのか?という誰もがおそらく無意識にやっているであろう行動や思考を、改めて意識的にやってみるとおもしろいかもしれません。

次は、自分が実際に選択したレンズを、2017年の写真を振り返りながら書いてみたいと思います。

ちなみに自分の所有機材については、個人サイトに掲載しているので興味のある方はこちらもどうぞ。

Akiomi Kuroda Photography

artratio.net
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