「良い写真とは何か」についてヒーコフォトグラファーが勢揃いして話し合った件

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket

ヒーコ一周年おめでとうございます!というわけで先日開催された一周年記念トークショーに潜入してきました。「いい写真とは何か」について豪華登壇者メンバーからのありがたいお話をレポートしていきたいと思います♫

「良い写真とは何か」についてヒーコフォトグラファーが勢揃いして話し合った件

ヒーコ一周年記念トークショー

今回のトークショーは、ヒーコ執筆陣をチーム分けして第一部を「白のヒーコ」・第二部を「黒のヒーコ」としてそれぞれ「良い写真とは何か」を主題にトークする内容となっていました。
白と黒の判断基準は光属性か闇属性かという事らしいのですが何か技でも発動するんでしょうか!(ワクワク)

参加登壇者メンバー

浅岡省一 / co1 / 丹野徹 / 富久浩二 / Ugachi Takako / 斎藤朱門 / 別所隆弘 / 長瀬正太 / 黒田明臣 / アキラ・タカウエ / アナウンス:商人(勝海麻衣)

(豪華すぎて震えました)

白のヒーコ

それぞれの「良い写真」

白のヒーコは「撮影前のイメージ」から良い写真とは何かを浅岡省一さんがトークショー当日の1時間前に作ったという資料が白壁に投影されながら、司会も浅岡 省一さんが担当され進行していきました。
まず各々に「自分にとって良い写真とは?」と聞いていき、それぞれこんな意見が出ていました!

自分にとって良い写真とは

  • 自分にとっての一番大事な写真、みんなが好きになるような写真、の中間にある写真
  • OEDD(オリジナリティ、エモーショナル、ダイナミック、ドラマチック)
  • 写真やめてもいいかなと思える写真が撮れたら良い写真かなと思う。
  • 奥行きがあって、撮った時の雰囲気が伝わるような写真。

みなさん全く違う回答をされていますね^^
Ugachi Takakoさんの「奥行きがあって、撮った時の雰囲気が伝わるような写真。」という意見に、別所隆弘さんが「それは14mmのレンズで撮れると背景に奥行きが出てすごいってことなのか、それとも世界観を言っているの?」という質問をしていました。
そういった掛け合いの中で広角で撮るのが良い人も、望遠レンズを使って圧縮効果で奥行き出すのが良い写真だと思う人もいるし、そういうレンズの効果ではなくて感情を呼び覚ますような世界観の写真が良いという人がいるというのが、それぞれ全く違う意見で面白かったです。

良い写真の撮り方に気づいた

別所隆弘さんが14mmのレンズをよく使うという話をした際に、長瀬正太さんが「僕は風景なのに200mm使うんですよね。400,500とか。見て良いなと思うところを写真に切り取る。」と言われていて、その理由が、自分が感動している場所がどこなのか。パッといいなと思ったところを抽出する。
ここの木々のラインがたまらん、みたいな。そういったところだけを切り取ってさらに霧や光が動いていく中でいい瞬間を切り取る。ということだそうです。

風景は広角で撮るイメージが勝手にあったのでかなり意外でした!長瀬さんは最初マクロレンズで寄りの写真を撮るのが好きだったようで、そこから今の風景撮影のスタイルへと発展したそう。
じゃあ私も風景がうまく撮れるチャンスが人物の撮り方に眠っているのかも…!?発想の転換が大事なんだなあと思いました。

印象に残った話

富久浩二さんが決定的な瞬間の写真を撮るのはいつも事前に予測しているという話があったのですが、この写真では傘が折れた時に気づきピントをなんとか合わせて撮影した時に傘が飛んでいったという…こんな瞬間絶対に普通押さえられないですよね(汗)、凄すぎます。
まさか傘が折れるのを予測してたんですか!?という質問に「さすがに予想してないです(笑)」と富久浩二さんが答えていたので未来が見える能力はまだ発現していないようです。
ただその陰にはものすごく沢山撮った積み重ねがあってそれが大きな瞬間に繋がっているという深いお話でした。

白のヒーコまとめ

浅岡省一さんが最後に、「今回良い写真の基準は色々あったと思いますが、自分自身を見つめ直すといいと思います。人それぞれその人の特徴があって、人脈がすごい広いとか性格が変わってるとか、作り込みが上手いとか、特徴があるわけです。羨ましがったり妬んだりするんじゃなくて、自分には何ができるかを追求すればオンリーワンな写真が撮れるんじゃないかと思います。」と言われていました。

このトークショーでは良い写真とは何かという絶対的な指針を登壇者が話すのではなく、人によって「良い写真」は違うし、時代にも、シチュエーションによっても違ってくる。
ここの話を手がかりにして皆さんにとっての良い写真を浮き彫りにしてほしいというそう言った意味が込められている事がとても伝わってきました。

黒のヒーコ

それぞれの「良い写真」

続いて、黒のヒーコは「現像」から良い写真とは何かについて紐解いていくようです!
co1さんが司会を担当しながら進行していきました。
こちらも各々に「自分にとって良い写真とは?」という質問をしていましたが白のヒーコとはまた違った意見が出ていました!

自分にとって良い写真とは

  • 写真を見た人が対象がなんであれ視覚以外の感覚を呼び起こすもの
  • 写真を見た人が自分が撮った時に思った感情が伝わったかなと思った時
  • 自分が納得できる写真が撮れるかどうかが全て


この回答以外は、良い写真とは何かの替わりに「撮りたくない写真」を答えられていたのですが、アキラ・タカウエさんからは「私の能力では絶対無理だからポートレートは撮りたくない」であったり、co1さんからは「人と同じ写真」という意見なんかも出ていました。

良いと思う写真が皆違うように、撮りたくない写真もいろんな意見がありますね!

人と同じ写真にならない為には

co1さんが「風景写真なんかは人気のスポットだと100人とか並んで撮ってる時もあると思うんですが、その中で差別化はどうされているんですか?」という質問に対して、このような回答が挙がっていました。

  • 諦めて帰る
  • 仕上げも込みでいい写真が決まる
  • 演出はほぼ一緒。意味をもたせてどこまで切り取るかで全く違うものになる。
  • 同じ所に行って同じ写真を撮るのも難しい。幅はどこまで画面に入れるか、光を待ったり、皆自分がいいと思ったタイミングがあるから。


なるほど…!普段私は風景写真を全く撮らないので、正直同じ場所で撮ってどうやって差別化するんだろうと思っていたのですが、こういう事だったんですね。
ポートレートに通じるものを感じます。もし100人並んで撮る時があったら諦めて帰ろうと思います。笑
同じ場所だからってどこまでの範囲を画面に入れるか、逆にどの部分を省くかやじっと望んでいる天候を待ったり、またそこに仕上げ(現像)を加える事で同じ場所でも全く異なる写真を生み出すことができるんだと気づかされました!

写真のセレクトについて

黒のヒーコのトーク中に印象に残っている丹野徹さんの言葉があります。
「僕は最初ポートレートを撮っていたんですけど、自分の中で撮影の記憶が残ってるうちはセレクトできないんですよ。僕の作品の発表の仕方はその場にいなかった人たちのためだからセレクトの時点である程度客観的に見れないといけない。その場の苦労が写真で見えると台無しなので」とお話されていた内容です。

この苦労が見えてほしくない理由は、「作品をどこの国の人でも、異なる文化の中で見ても良いようにしたい。2〜30年後に見た時にいい写真であり続けるのかっていうのだと自分のパーソナリティが出ちゃってるのは自分の作品としてはよくないと思う。」
と仰っていてそういう考え方もあるのか!と思うと同時にものすごく広い世界・時間で写真を創っている方なんだなあと感じました。

この丹野徹さんのお話にアキラ・タカウエさんも同意されていて、「自分の個展のために撮ろう・メーカーさんのため・設計に携わったクライアントのために撮ろう・某国のパンフレット用とかそれぞれで時には自分の塩梅(パーソナリティ)を消さないといけない。写真のTPOをわきまえていくことでRAW現像・RAWファイルが生きてくるのかなと。」と…勉強になります…!!

RAW現像と撮って出しの違い

自分の見たまんまの写真にするのは難しいという話になった時に、黒田明臣さんが「撮って出しは見たまんまじゃないですよね」と言っていたのがかなり衝撃的でした。
更に、「レタッチしませんと決めてそのまま撮って出しで出すっていうのはレタッチなりの色やコントラストの表現をメーカーさんのセンスに任せてるだけになっちゃう。デジタルカメラはメーカーのセンスに結構寄っちゃう。から、そこをどう捉えるか。もしくはその意識がない人が多いのかなと感じる。」と、お話しされてましたが、確かによく考えたらカメラ任せだと見たままの正確な色が出るとは限らないですし、撮って出しだからといって見たままの風景にはならないですね…!

そこでどう自分が見た・感じたものに近づける為には、と斎藤朱門さんが「カメラを使いこなすって意味で、僕には個性が突っ込まれた上で自分の個性を出すって無理だと思っていて。メーカーの補正みたいなのを取っ払ってからじゃないと色を載せられない。自分の好みの色や光の感じも年々変わってる。だからRAWの状態じゃないと入れられない(個性を)かなと思う」とお話しされていてこれまたァァアアア確かに…!と超納得でした。

黒のヒーコまとめ

私は、現像は元の写真を変えるイメージだったのですが黒のヒーコの話を聞いてからは、自分のイメージに戻す作業だったのかもしれないと思いました。
あくまで個人的な見解ですが。

あと記事には書けませんがプロの現場でのお話しや展示についての裏話まで盛りだくさんで超絶タメになりました!
また、「良い写真」については、「目的」が大事。何にとっていい写真なのか。視点次第で全く違うものになるという話の結果になりましたがまさにその通りだなあと感じました。
まず自分が何をもって良い写真と判断するのかはっきりしていないと良い写真どころかそこに向かう道さえ見つけられないのかなと思いました。

あっという間にトークショーが終了!

懇親会で登壇者と直接トーク

その後はそのまま懇親会となり、お酒やソフトドリンクで乾杯しました!
懇親会ではヒーコのフォトグラファーと参加者の方が気軽にお話できる場となっていて、皆お目当のフォトグラファーを捕まえて質問したりと盛り上がっていました!
話しかけやすい雰囲気でアットホームにワイワイ楽しく話せてとても楽しかったです^^
ヒーコメンバーで固まって話しているという状況ではなく、参加者の方とヒーコメンバーがそれぞれお話しできていました♫
もしかしてこれってとても貴重な場なのでは!?と改めて思いました。

そして懇親会で軽食が出るとい聞いていたのでスナック菓子かな〜と思っていたらちゃんとしたお料理が出てきた事に驚きを隠せませんでした。
懇親会中にキッチンで料理を作ったものが運ばれて来るのをマークしてずっと待ち構えていた事はここだけの秘密です。

良い写真について向き合う機会になり、もっと自分の目指す「良い写真」を追求して行くぞ!というやる気が出てきたトークショーでした!
有名な登壇者陣のマル秘トークもとても面白かったです。
お腹も写欲も満たされて大満足でした^^

次回のイベントはこちら♫

次のヒーコイベントは今回トークショーで登壇されていた長瀬正太さんのセミナーですね!
こちらもとっても楽しみです!

10/14(土) 感動を写真に乗せよう!長瀬流・風景写真セミナー!撮影&レタッチ基本編