コーディネートからはじまるおしゃれ写真!世界観が美しいポートレートの撮影現場を密着取材

ヒーコ投稿者でもあり、Sony World Photography Award 2018日本部門賞1位(!)と活動は多岐にわたり作品を見れば一貫する優美さ繊細さに魅了されること間違いなし、今一番アツい男、フォトグラファー鈴木悠介(@monocolors_)氏の秘められし撮影に同行!潜入調査してきました!

これがmonocolorsスタイル

鈴木悠介氏と言えば溢れるストーリー性と、一貫する淡く美しいトーンで思わずどうやって撮ったんだ!?と叫んでしまいたくなるような作品群が特徴的です。今回はなんとヒーコ編集部がその撮影に1日同行してきました。いっそ神秘的と呼んでも差し支えのないmonocolors流撮影術!ここで秘密のベールを脱いでもらいましょう!

カメラを握る前から撮影は始まっている!?

今回ロケ地となったのは鈴木悠介氏が普段から撮影で利用しているというBOOK AND BED TOKYOさん。とんでもない本の量に圧倒されます…!

お洒落すぎる空間に編集員が挙動不審になっていくなか落ち着き払った様子の鈴木悠介氏、慣れた様子で撮影をすすめていきます。

「まず本を探すとこから撮影スタートだ!」と鈴木悠介氏。

小道具にするのでしょうか、見渡す限り本しかありませんが….。紫色赤色の本を探して持ってきてほしいとのこと。我々が集めてきた本の山を「これはアリ、これはナシ!」と一瞬で選別しモデルさんの周囲に積み上げていきます。一見同じように見える本の中でも、あの世界観をつくるには小さなこだわりが積み重なっているのだなということが感じられます。

準備が整うにつれ、ともすれば背景に負けてしまいそうな空間の中、モデルさんが存在感を放ちはじめました。

なるほど!私も、つい良い感じの場所を見つけると喜び勇んで深く考えずその場に立ってもらって、「これはいい写真が撮れたぞ!」と思い結果を見ると「あれ?凡庸な写真になってしまった・・・」なんていう失敗写真が少なくありませんが、あれは背景に負けてしまっていたんですね…!

インテリアに埋もれながら撮影を行う野生の鈴木悠介氏

イメージを具現化するためのモデルとの接し方

撮影が続く中で気になった点がひとつ。鈴木氏、もの凄く撮るのが早いのです。

モデルさんとの大きなやりとりは最初に「今日は男性的なイメージで。ラフな感じかな」とモデルさんにお願いしたのみで、「ああして〜こうして〜10度傾けて〜」なんてやり取りはありません。自在にポージングを変えるモデルさんを撮っていたかと思うと、「次のシチュエーションに変えましょう!」と粘ることなく一定のリズムで撮影が続いていきます。すごく流れリズム感を大切にしている印象を受けました。

そして光の向きに対する指示が凄くはっきりしています。「天井のこの光がこう、斜めに入っているからここが明るくなる。ここに顔を持ってきて!」ジェスチャーを交えながらどの光がどこに欲しいのかを教えます。空間全体を把握しなければ出せない指示ですね…!

なに が どこ に欲しいのかはっきり指示を出す鈴木悠介氏。※怒っていません

この時実際に撮られた写真がこちら!

左腕と顔メインに光が当たっていることで凄く“印象的な一枚”に仕上がっています。モデルさんが自然体で動けるからこそ出せる空気感が出ています。

写真をつくるのは自分

次に鈴木悠介氏が撮影ポイントに定めたのは窓際でした。非常に強い太陽光が外から。ほんのりとLEDの照明が天井から。一目でここで撮るのは難しいと思わせるような複雑怪奇に光が入り乱れる場所を選びます。

ここで鈴木悠介氏、またも何かを探し出しました。「透明な…コップ!プラスチックのコップが欲しい!」併設するカフェから持ち帰り用の透明なプラスチックカップを頂戴し、カメラの前にかざします。そして「いいものがあった!」と叫んだかと思うと、今度は本棚のアクリルブックスタンドをお借りし、窓からの光が落ちている床面に設置しました。この光でモデルさんのお顔を狙って欲しいとの指示を受けた編集員。

カメラの前でコップをくるくるさせ「これでピンクの光をキャッチしてるんだ〜!」と語る野生の鈴木悠介氏を傍目にもう何が何やらです。仕上がりが想像もつきません…!

なんとこの時の写真も公開です!


全ての光を完全にコントロール。及びもつかない素敵写真がここに…!
あの現場でこの仕上がりが見えているとは驚きです。

本日の撮影まとめ

以上で撮影終了となりました。なんとここまでの所要時間1時間で5〜6パターンもの撮影を行なっています。スピードも脅威ですね。

今回の撮影のポイント!

  • 小物の色やデザインが写真に影響してくる!
  • 世界観を作り上げるにはまず細部への抜かりないこだわりから!
  • 撮影を止めないことでモデルさんに自然に動いてもらえる!
  • 光を操ることで見せたいところを明確に!
  • 複雑な光を把握することで三次元的に演出!

今回の撮影では45,35,85mmの単焦点レンズを使い分けていらっしゃいました。気になる使用機材の詳細については鈴木悠介氏自身の手によるレンズインプレッションレビューがTAMRON MAG連載企画”.Frame”にて公開されています。

今回使用機材のレンズ3本
撮影終了後、今日暑いね!と鈴木悠介氏。撮影に夢中で暑さを忘れていた様子。

鈴木悠介氏のセミナーはこちら

気になるフォトコーディネート

そんな鈴木悠介氏のヒーコ初セミナー2018/8/26(日)開催予定です!様々な要素をいかに構築し組み立てるか。非常にロジカルな要素で構成された鈴木悠介氏の写真の真髄をお届けします!

ただいい感じのところで人を撮った”だけ”の写真から1歩進んだ写真が目指せます!時間はたっぷり2時間半!ここまで見せちゃうの!?と叫び出すようなmonocolors式写真の方程式、全部お届けしちゃいます!これは何がどうなっているの?なんて疑問、会場で直接ぶつけてみてはいかがでしょうか!

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鈴木氏の過去記事はこちら!

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鈴木悠介氏、ご協力有難う御座いました!

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