SIGMAの超広角レンズで風景写真を撮るならNiSiフィルターはマストアイテム

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こんにちは。朱門(@shumonphoto)です。
今回は風景写真には必須とも言えるNiSiの角型フィルターのご紹介です。

フィルターの説明の前に、まずは最近の撮影で使用しているメイン機材を説明しておきますね。風景写真なので解像度・解像感にこだわりがあり、カメラボディは高解像度がウリのSony ILCE-7RM3SIGMA sd Quattro-Hの2台。レンズはSIGMAさんのレンズ、14-24mm F2.8 DG HSM, 12-24mm F4 DG HSM, 24-105mm F4 DG OS HSM, 100-400mm F5-6.3 DG OS HSMを主に使っています。

なぜ全部SIGMAレンズなのかというと、ボディがEマウントとSAマウントなので、マウントアダプター MC-11を使うことでレンズを共用できるっていうのが主な理由ですね。SIGMAレンズはどれも解像度性能が優秀なので気に入って使っています。

NiSiフィルターとは

まずNiSiフィルターというメーカーの存在はご存知でしょうか?

NiSiはカメラ専門のフィルターメーカーです。特に風景写真家が愛用する超広角レンズ(通常の丸型フィルターが付けられないもの)に装着できる角形フィルターで世界中の風景写真家にはよく知られ、愛用されているフィルターメーカーですね。高性能なガラス製フィルターやフィールドでの脱着や操作性がよく考えられている質感の良いフィルターホルダーも大きな特徴です。

フィルター専門メーカーだけあって、例えばグラデーションNDフィルターでも細かな濃度の変化ごとたくさんの種類が出ていたり、フォトグラファーフレンドリーな豊富なフィルターラインナップも特徴です。

角型フィルターを使うメリット

そんなSIGMAのレンズと相性が良さそうなNiSiの角型フィルターなんですが、その前になぜ角型フィルターなの?っていうところを説明しておきますね。

レンズフィルターというと、丸い形のフィルターをレンズの前にねじ込むタイプ(丸型フィルター)を思い浮かべる方も多いかもしれないですが、風景写真では角型フィルターを使うと便利な場面が多いので、自分はフィルターを使う撮影の時は角型フィルターセット(100mm もしくは 150mm)を持っていくことにしています。

円型フィルターもお手軽ではあるのですが、特に風景で多い超広角レンズを使う撮影では使用できないこともあるので、フィルターシステムは角型に統一していると今後も様々なレンズで使用できるので便利です。

風景作品における角型NDフィルター

風景写真撮影で使用するフィルターはNDフィルター、CPLなどいくつか種類があります。自分は初心者の頃はわけもわからず、多種多様なメーカー・種類・タイプのフィルター色々と試してみたりしていました笑

いろいろ使って見て、自分で納得しないと気が済まない性分なので。

でも、現在は主には角型NDフィルターとPL・CPLフィルター(角型・丸型)の組み合わせに落ち着いています。きっと今後も新しい高性能フィルターが出る度に試すことになると思いますが、角型フィルターを使い続けることは間違いないでしょう。

角型フィルターのメリットですが、自分は以下だと思ってます。

角型フィルターのメリット

    • ・ 12-24mm F4や14-24mm F2.8のような前玉が飛び出ている超広角レンズでも使用可能
      ・ フィルターを2枚もしくは3枚を重ねてもケラれにくい
      ・ ハーフNDを使用したときに、濃度の変化点を調整できる
      ・ フィルターホルダーの脱着が簡単な為、NDフィルター使用時でもフォーカス調整が楽

稀に超広角でも円形フィルターが使えるレンズもあるにはあります。(実際、私も使っていました)ただ、その場合は種類が少ない95mm径のフィルターが必要になったり、「フィルターを2枚もしくは3枚を重ねてもケラれにくい」のようにフィルターを重ねた場合にケラれやすかったりとどうしても使用上の制限がでてしまいます。

後玉側にフィルターをセットできるレンズもありますが、同様にフィルターを重ねることができない欠点があります。

また、「フィルターホルダーの脱着が簡単な為、NDフィルター使用時でもフォーカス調整が楽」も濃度が濃いNDフィルターを使用する場合には重要ですよね。

SIGMAの超広角ならNiSiフィルター

SIGMAレンズの解像感を損ねないNiSiのガラスフィルター

NiSiのガラスフィルターは解像度も高く色被りもほぼないので、SIGMAレンズのような解像性能が高いレンズと超解像度イメージセンサーのカメラで使用するには間違いない組み合わせかと思います。

それと逆光にも強いのも、日の出日の入りを撮ることが多いので嬉しいポイントです。

着脱比較

NiSiガラスフィルターの有無で解像度・色被りがどの程度変化するかを比較してみました。

左がフィルターなし、右がNiSiフィルター(ND8)です。

カメラ: Sony ILCE-7RM3
使用レンズ: SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

撮影パラメータ

フィルターなし= 1/5秒, f/5.6, ISO100, WB 4000K
ND8フィルター= 1.6秒, f/5.6, ISO100, WB 4000K

※フィルターホルダーは 82mm径用のアダプターリングを使用して、14-24mm 用のフィルターホルダーを使っています。

左右を比較すると、NDフィルターを使っても画像のシャープさは変わらず、色の変化もほぼないことが分かります。

ちなみに、SIGMA 14-24mm F2.8にフィルターを装着するとこんな感じです。

150mmシステム S5ホルダー

角型・丸型、それぞれ装着したフィルターを独立して操作可能

最初に説明したように、普段SIGMAの14-24mm F2.8などの超広角レンズを使用しているので、これらのレンズ用でNDフィルターやCPLフィルターを使用するには専用フィルターホルダーが必要になります。

実はいままで国内外含めて数社の超広角レンズ用フィルターホルダーを使ったことがあるのですが、今回NiSi S5フィルターホルダーを使ってみて、これは群を抜いて秀逸だなと思いました。

実はSIGMA 14-24mm F2.8レンズでCPLフィルターにも対応しているフィルターホルダーはこのNiSi S5フィルターホルダーが世界で唯一のフィルターホルダーなんです。

風景写真において、超広角レンズ+CPLフィルターの組み合わせはなくてはならない機材ですので、SIGMA 14-24mm F2.8を持ってる風景写真家にはマストアイテムになると思います。

特徴的なNiSi S5フィルターホルダーの構成

また、NiSi S5フィルターホルダーは超広角レンズで角型NDフィルターと円型のCPLフィルターが併用できてかつ、角型フィルター装着中にもCPLフィルターを簡単に回転できる機構が非常に便利です。

NiSi S5フィルターホルダーは以下の3つの構造になっています。

  1. フィルターホルダー
  2. S5専用円形フィルター
  3. アダプター

アダプターパーツを各種レンズに合わせて交換すること、フィルターホルダーS5専用円形フィルターはそのまま様々なレンズに対して使うことができる仕組みになっています。

今回はSIGMA 14-24mm F2.8レンズ用のアダプターを使用しましたが、S5フィルターホルダー対応SIGMA 12-24mm F4などSIGMA12-24mm F4など他の超広角レンズ用のアダプターも続々と発売されてくるようなので楽しみですね。

S5フィルターホルダー専用円形フィルター

さきほど紹介したS5専用円形フィルターはなんと現時点で以下の7種類用意されています。

  • NC UV
  • ND8
  • ND64&CPL
  • ND1000
  • ND32000
  • PRO CPL
  • ランドスケープCPL

今回のレビューで使用したランドスケープCPL以外にも円形フィルターをこれらの豊富な選択肢から選択することができます。

あらゆるシチュエーションに対応できるフィルターシステム

このようにNiSi S5フィルターホルダーシステムを使うことで、角型フィルター2枚と、円形フィルター1枚を組み合わせることで、あらゆるシチュエーションに対応できる拡張性があります。

また、今回使用してみて堅牢な作りに耐久性にも信頼を覚えました。これなら過酷な撮影にも十分ついてこれるポテンシャルがあります。ダブルロックシステムで落下防止策がきちんと取られているところにも安心できますね。

NiSiフィルターとSIGMAの超広角レンズの最高のコラボレーション

風景写真家のために開発されたランドスケープCPLフィルター

NiSiの特徴的なフィルターのひとつにランドスケープCPLフィルターがあります。

風景写真特化で開発されたCPLフィルターでその名も“ランドスケープCPLフィルター”。風景でCPLフィルターを使う状況専門に開発されています。

紅葉の綺麗な時期に訪れた栃木県のスッカン沢でのランドスケープCPLフィルターを使用した作例です。

Sony α7RⅢ, F/9.0, 1.0s, ISO/100, 16mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi IR ND8(0.9), ランドスケープCPL

今回使用したランドスケープCPLフィルターがスッカンブルーと呼ばれる美しい青色の水と紅葉をより色鮮やかに写し出してくれます。

Sony α7RⅢ, F/13.0, 1.0s, ISO/100, 20mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM

こちらがランドスケープCPLフィルターを使用してない例です。

CPLフィルターを使わないと水面が反射してしまい青色がくすみ、また紅葉も見た目ほどの色鮮やかさが出ていません。

比較用:左 ランドスケープCPLフィルター使用なし 右 ランドスケープCPLフィルター使用

NDフィルターで長秒撮影

Sony α7RⅢ, F/9.0, 1.0s, ISO/100, 16mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi IR ND8(0.9), ランドスケープCPL
Sony α7RⅢ, F/11.0, 6.0s, ISO/100, 16mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi IR ND8(0.9), ランドスケープCPL
Sony α7RⅢ, F/9.0, 0.8s, ISO/100, 15mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi IR ND8(0.9), ランドスケープCPL

いずれの作例もNDフィルターを使用し、シャッタスピードを遅くすることで水の流れの滑らかさを強調しています。フィルターによる色被りもなく、鮮やかな紅葉や緑の苔、水の色を表現出来ています。
※広角端(14mm)では若干ケラれますが、現像時に補正できる範囲の軽微なケラれです。

水面撮影にフィルター使用で自分が思い描いた通りに写真を“表現”する

次に福島県の観音沼という場所での作例です。

Sony α7RⅢ, F/11.0, 5.0s, ISO/100, 18mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi IR ND8(0.9), ランドスケープCPL

ハーフNDグラデーションフィルター×ランドスケープCPL×SIGMA超広角レンズ

Sony α7RⅢ, F/11.0, 1/10s, ISO/100, 18mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi ランドスケープCPL

ハーフNDフィルターを使わず、ランドスケープCPLフィルターのみを使用するとこんな感じです。

Sony α7RⅢ, F/11.0, 5.0s, ISO/100, 18mm, SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM, NiSi Medium nano IR GND8(0.9), ランドスケープCPL

空が明る過ぎたため、ハーフNDフィルターを使用して空の明るさを抑えました。

比較用:左 ランドスケープCPLのみ , 右 ランドスケープCPL、ハーフNDフィルター

空の明るさのみをハーフNDフィルターで抑えられました。

長時間露光をハーフグラデーションNDフィルターで明るさをコントロール

続いて夕日と海、そして逆光。いかにもフィルターが活躍してくれそうなシチュエーションでNiSiフィルターの実力を検証します。

Sony α7RⅢ, F/11.0, 1/13s, ISO/100, 31mm, SIGMA SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM, NiSi ランドスケープCPL

ランドスケープCPLフィルターのみの使用例です。

Sony α7RⅢ, F/11.0, 1/10s, ISO/100, 31mm, SIGMA SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM, Nisi Medium nano IR GND16(1.2), NiSiランドスケープCPL

続いてハーフGND16を用いて明るさをコントロールしました。

比較用:左 ランドスケープCPLのみ , 右 ランドスケープCPL、ハーフNDフィルター

しっかりと明るさを抑えてくれています。

続いてハーフNDフィルターとランドスケープCPLを用いて長時間露光撮影を行います。

Sony α7RⅢ, F/14.0, 0.4s, ISO/100, 28mm, SIGMA SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM, NiSi ランドスケープCPL

最初にランドスケープフィルターのみで撮影を行いました。水面を美しく描写し、空をより鮮やかに表現してくれていますが、ここからさらに追い込んでみます。

Sony α7RⅢ, F/14.0, 25.0s, ISO/100, 28mm, SIGMA SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM, NiSi IR ND32, Medium nano IR GND16(1.2), ランドスケープCPL

ハーフNDを使用することで長時間露光することが可能となり、水面をなだらかに、ランドスケープCPLの効果でより鮮やかに描写し、ドラマチックに表現することができました。

比較用:左 ランドスケープCPLのみ , 右 ランドスケープCPL、ハーフNDフィルター

状況に応じて組み合わせ次第で如何様にも対応できる万能性

今回は撮影時期がちょうど紅葉シーズンだったこともあり、紅葉が映える渓流や沼・湖を中心に撮影しました。

自分は風景写真は季節ごとに様々な情景に対し柔軟に対応しながら撮影するのがその醍醐味だと思っています。情景に合わせてNDフィルターでシャッタースピードを調整し、水や雲の流れの表現を変えてみたり、鮮やかに色づいた紅葉をランドスケープCPLフィルターでより際立たせながらハーフNDフィルターで空と前景の露出のバランスを整えるということが今までは超広角レンズではやりたいと思っていても難しいことでした。

でも、NiSiのS5フィルターシステムを使えばフィルターの組み合わせを自在に変えることでどんな状況でも臨機応変に対応できるのは、風景写真家にとって大変心強いと感じます。

まとめ

今回使用した機材

使用カメラフィルター

    NiSi S5ホルダー
    NiSi S5レンズアダプター Sigma 14-24mm f/2.8
    NiSi S5アダプターリング 82mm径
    NiSi S5用 ランドスケープCPL
    NiSi 150mm ND8フィルター
    NiSi 150mm ミディアム GND8フィルター
    NiSi 150mm ミディアム GND16フィルター

使用レンズ

    ・ SIGMA 14-24mm F2.8 DG HSM
    ・ SIGMA 12-24mm F2.8 DG HSM
    ・ SIGMA 24-105mm DG OS HSM

NiSiフィルターの150mmフィルターシステムを使うことで、風景写真と相性の良いSIGMA 14-24mmや12-24mmのような超広角レンズでもNDフィルターやCPLフィルターが画角の制限なく使用できるのは、あらゆる場面を切り取る必要がある風景写真の大きな強みだと感じました。

特に今回メインで使用した Sony α7RIII, SIGMA 14-24mm と NiSi S5フィルターホルダー、ランドスケープCPLフィルター IR NDフィルターの組み合わせは風景写真と非常に相性が良く、風景写真家には是非おすすめしたいセットですね。

それでは、また。

NiSiフィルターはこちら

角型フィルター 150mmシステム S5ホルダー

NiSi製品ページ
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