季節もすっかり寒くなり、最近はもっぱら「コタツムリ」モードのTohです。
どうもこんにちは。
まぁコタツ持ってないんですけどね。
前回までのあらすじ
さてさて、これからコラムでは冒頭部に前回までのあらすじを書こうかと思います。
ただ今回が実質初回みたいなものなので特に書くことは無いですね。
自分の自己紹介なんて早いとこ忘れて下さい。
ところで、
「必要なのは”お金じゃなくてセンス”です」とは男性向けファッション誌LEON(レオン)のキャッチコピーですが、
こと写真においては「必要なのは”センスじゃなくて知識”です」と言いたい。
きっとこれを読んでいる方の中にも「センスのいい写真」を目標にしている人がいるかもしれませんが、
そのためには地盤となる基礎知識を積むことが必要不可欠です。
センスとは知識の上に成り立っていると言っても過言ではないでしょう。
じゃあ〜どこから手をつけたらいいんだYo!!!!!!!!!!
そんなラッパーな皆様からのご要望にお応えするために、
初回は既にその「存在」だけは確認しているであろう「○○モード」について解説していきたいと思います。
各種モードの紹介
4つの「モード」

例えばこちらの画像はソニーのα7 IIのモードを設定するためのダイヤルなんですけど…
まずそもそも「設定」なんて言葉を耳にすると、何だか凄くムズカシソウで調べるのも億劫になる…分かります。
僕も最初はそうでした。ただ実はカメラってその目的別に使える「モード」は基本的に4つだけなのです!
(参考写真には他のモードもありますがとりあえずは無視します笑)
モードの名称は各メーカーによって多少異なりますが、以下の4つが基本になるんですね。
プログラムオート | 上記画像「P」 プログラム(Program)のPから。 |
---|---|
絞り優先モード | 上記画像「A」 絞り(Aperture)のAから。 |
シャッタースピード優先モード | 上記画像「S」 シャッタースピード(Shutter Speed)のSから。 |
マニュアルモード | 上記画像「M」 マニュアル(Manual)のMから。 |
基本はたった4つonly!本当に!
他にもメーカによっては、それぞれ「あると便利そうな設定」を用意してくれていたりしますけど(上の写真例)
とりあえず今日はこれだけ覚えて帰って下さい。
次に各モードを「どんな時に使えばいいのか」
それぞれ簡単に説明していきたいと思います。
Pモード(プログラムオート)
一番バッター!みんな大好き Pモード=オート!
僕もカメラを始めた最初の3ヶ月はずっとコイツにお世話になりました。
Pモードはその名の通り、
カメラが全て全自動(オート)で設定を決めてくれます。最高ですよね。
本当に便利なやつ!某有名な写真家の先生が「オートでええやん」とおっしゃった様に、
最近のデジタルカメラはこのPモードが本当に優秀!
ちなみに初心者向けの入門機ではよく夜景モード・人物モード・スポーツモード等も目にしますが、
これらは全てカメラが各々の状況に合った「絞り」「シャッタースピード」「ISO」に調整してくれるためPモードの派生版と考えて頂いて大丈夫です。
しぼり。。。?しゃったーspeed?あ、愛想?
こやつ!いきなり専門用語を使いよって!者共!叩き斬れいいい!!!と、絶叫されたお代官の皆様。
ご安心を。後ほど解説いたします。
露出補正のみ設定を変える事が可能
ただ実はPモードにも唯一変えられる設定があります。
それは明るさです。ふんわり明るめの写真、カワイイですよね!
グッと引き締まった暗めの写真、カッコイイですよね!
これは「露出補正」と言って(…-3,-2,-1,0,+1,+2,+3…という具合に)写真をお好きな明るさに設定出来るボタンです。
Pモード・Aモード・Sモードでは全て共通して、
「適正露出」と呼ばれる「程よい明るさ」になる様にカメラが諸々の設定を合わせようとするのですが、そこから明るさを -1 するのか +1 するのかといった補正ができるようになるのです。
覚えておいてくださいね!
「適正露出」から明るさを補正する「露出補正」ですよ!
Aモード(絞り優先モード)
続いてAモード。
初めて一眼カメラを手にしたとき少なからず誰しもが感動したであろう「ボケ」。
被写体に対してピントが当たり、周りがボケた写真は一眼カメラならではの魅力ですよね。
僕も初めてシャッターを切った瞬間
「なんかプロっぽい!」と新宿の中心で叫んだ記憶があります。プロっぽいってなんだよ。笑
一方で一眼カメラのもう一つの魅力は?と聞かれると…
そう! スマホで撮られた写真と違い、隅々までクッキリ解像されていることです。
これは先ほどとは反対に画面全体にピントが当たっているからこそ撮れるもので、
例えば風景撮影などでは全体を解像する様に設定します。
しかしこの「ボケ」というのは、一眼レフだから「ボケ」るというわけではなく
「一眼レフが持つセンサーサイズの大きさ」によって、「ボケ」を楽しんだり「解像」を楽しんだりし易いというだけだったりします。
でも、そのあたりはまた追い追い…笑
絞りとは
また、この「絞り」とは「F値」という値、レンズの仕組みなのですが
F1.4 F2.8 F4 F5.6……F18 F20 F22という数値であらわされます。
詳しいことはまた次回解説しますが、この「絞り」を開いたり(F値を小さくする)閉じたりする(F値を大きくする)ことによりレンズを通る光の量を変えて、先ほど書いた様にピントが当たる面の奥行きを調整する事が出来るのです。
前置きが随分と長くなりましたが、
ピントが当たる面が浮き出す様に周りがボケた写真、
画面全体にピント当たってクッキリ解像した写真。
これらを撮影者が絞り(F値)で決め、適正露出(もしくは露出補正で調整した明るさ)になる様に、
他のシャッタースピードやISOをカメラ任せで撮影出来るのが即ちAモード(絞り優先モード)です。
Sモード(シャッタースピード優先モード)
次にSモード(シャッタースピード優先モード)について。
結論から言うと、
こちらも先ほど同様の原理で「シャッタースピード」なるものを撮影者で決め、
あとは露出補正で設定した明るさ(適正露出)になる様に今度は他の絞りやISOをカメラ任せで撮影出来るモードです。
ただそもそもシャッタースピードとは何ぞや?
例1、シャッタースピードを「速く」
例えばこの一枚。
手前のコスモスに止まろうとする蝶々を飛んでいる最中に撮ったものですが、
蝶の羽ばたきを完全に止めるためシャッタースピードを「速く」設定しました。
例2、シャッタースピードを「遅く」
続いてもう一枚。
こちらは先ほどとは反対に、
東京駅前を走る車の流れを表現するために三脚を使用しシャッタースピードを「遅く」設定しました。

※現在この場所は三脚使用禁止なのでご注意ください。
この様にシャッタースピードを「速く」設定したり「遅く」設定する事により、表現の幅をグッと広げることが出来るのです。
Mモード(マニュアルモード)
最後はその名の通り、全て自分で設定するマニュアルモードです。
最初のPモードとは真逆ですね。
ここまでAモード(絞り優先モード) Sモード(シャッタースピード優先モード)について解説して参りましたが、
これら絞り・シャッタースピードそしてISOの全てをあなた自身で決めなくてはならないのがMモードです。
だから今まで散々Pモード、Aモード、Sモードで使用してきた露出補正も基本的に使えません。
なぜか?それは自分で決めた各々の設定で明るさが決まるので、
例え真っ白になろうが真っ暗になろうが、カメラは知ったこっちゃないということです。←いきなり突き放された(泣
そんな面倒くさいものいつ使うんだよ!!!
そうですね。。。正直あんまり使わないです。
いや、もちろん花火や星の撮影、
ストロボを使用したポートレートでは頻繁に使用され、
他にもMモードが必要な特殊ケースは多々あります。
フィルムカメラとかもそうですね。ただし、ここで僕が声を大にして言いたいのは
「マニュアルで撮る必要がない時は、それ以外をお使いください!」
です。
必要性がないなら避けよう、マニュアルモード
これはビギナーの方に限って驚くほどよく目にするのですが、
何でもかんでもMモードで撮ろうとして失敗し、上達が遅れる、
もしくは最終的にカメラが嫌になったしまうケースですね。
本当にもったいないです。
マニュアルで撮ったからカッコイイ!
オートで撮ったからカッコ悪い。。。そんなこと1mmもないですからね。
ぜひご自身が撮りたいシチュエーションに合わせて先ずは最初の一歩として
AモードSモードからチャレンジしてください。
まとめ
自分で決めれるもの/決めれないもの
さて、
なんだか予定していたより随分と長くなってしまい申し訳ございませんでした。
おさらいとして改めて各モードごとに「自分で決めれるもの/決めれないもの」を表した図を載せて、この回を締めくくりたいと思います。
露出補正 | 絞り(F値) | SS | ISO | |
---|---|---|---|---|
Pモード | ○ | × | × | ○/× | Aモード | ○ | ○ | × | ○/× | Sモード | ○ | × | ○ | ○/× | Mモード | × *1 | ○ | ○ | ○/× |
- * 1 ISO自動時のみは◯
はい!本日の授業はここまで!
次回はAモードで取り扱った「絞り」について詳しく解説していきたいと思います。でわでわ。チャオ!