構図やバリエーションで劇的に変わる!ストックフォトで人物写真を撮影する際に必要なこと。

ストックフォトというサービスについてamanaimages PLUSで学んだすーちゃん(@iamnildotcom)が、今回は実際にストックフォトの撮影を行いました!試行錯誤しながら撮影したり、アドバイスを貰って写真がパワーアップしたり、失敗写真からビフォーアフターも合わせて公開します!

構図やバリエーションで劇的に変わる!ストックフォトで人物写真を撮影する際に必要なこと。

ストックフォト販売に必要なもの

私でも今からストックフォトを撮ることが出来ると分かったので、早速ストックフォトの販売用に撮影をしていきたいと思います!

ですがその前に、前回の記事でもサラッと紹介しましたがこれが無いと広告向けストックとして買う候補から外されるかもしれない重要なものです。

重要なもの

  • モデルリリース(肖像権使用同意書)
  • プロパティリリース(建物や施設の管理者など、肖像以外のものの撮影および写真使用許可)

同意書をきちんと書いて貰って撮影することを絶対おススメします。特にモデルリリースは必須です。販売すると考えたら当然の事ですよね。この許可や同意書についてはまた次回以降で詳しく教えてもらいます!

※プロパティリリースは撮影・使用(ストックフォトとして様々なユーザー、用途に使用されること)の両方許諾が必要です。したがってプロパティリリースは必須ではありません。

早速ゲット!

プロパティリリースとモデルリリースを早速頂きました!少し手間はかかるけど、これがあれば後々のトラブルも少なくなりそうですね♫

ストックフォトのコツを直伝!

なんと、本撮影では株式会社アマナイメージズ取締役/クリエイティブディレクターの松野正也氏(以下、松野氏)も同行し、撮影しながらどういったものがストックフォトとしてより良いかアドバイスを直々にしてもらえる事に!き、貴重すぎる〜!せっかくの機会ですので、余す事なく教えてもらいます!

まず、撮影で意識しておいた方がいいポイントを教えてもらいました!

松野先生による撮影で意識しておきたいポイント

    • これから撮影!という時に意識しておくと良いポイントは、

    • モデルリリース(肖像権使用同意書)
    • プロパティリリース(建物や施設の管理者など、肖像以外のものの撮影および写真使用許可)
    • 素材として使われることを想定して、余白を意識するとコピーが入れやすく使いやすい素材になる
    • つまり、左右や上部に余白があるものを撮っておくと吉
    • 寄りや引き、モデルの色んな表情や仕草をバリエーションとして押さえておく
    • 構図の中に、余計なものが入っていたりしないか要確認してから撮影しよう

という感じです!撮影中にも、都度ポイントを紹介していきますね。

これは撮影前に聞けて良かった…!(感涙) 後から、余白あったら良かったー!とかなっても撮ってないものはどうしようもないですもんね。このポイントを念頭において撮影していきたいと思います!

今回の撮影イメージ

今回撮影するにあたり、撮影でお借りした場所がオフィスだったので「ビジネス」「OL」をテーマに撮影する事に決めました。今までそういったテーマで撮った事は無かったのですが、広告に使用される事を意識してイメージを組んでみました。

撮影イメージ

  • 「働く女性」がテーマ
  • 前向きなイメージ
  • 働いている中のワンシーンを切り取る
  • なるべく自然体で
  • スーツでビシッとではなく、オフィスカジュアルな服装

撮影小道具

また、ビジネスをテーマで撮る場合、小道具と衣装もそれに合わせて考えるため、小道具にPC・ノート・筆記用具・本・メモ帳・スーツ・オフィスカジュアル系の普段着・etcと書き出して、モデルに衣装や小物イメージを共有し、撮影当日はお互いに持ち寄って撮影を行う流れにしました。

撮影開始!

とりあえず撮ってみた

早速、持って来たPCやノートやペンケースなどを使用してモデルを配置し、撮影してみました。でも…う〜ん、何だか寂しいし、仕事している感じやオフィスっぽさがあまり無いように感じます。

4つの改善ポイント!

その撮影したものを松野氏に見てもらい、アドバイスを頂いたので大まかにまとめます!赤マルが付いているところが改善ポイントです。

松野先生のここが気になる!

    全体的にガランとしている印象ですね。オフィスなのに人がいないし、ここで働いているというイメージがつきにくいです。あと、PCもこれが何か分かりづらいですね。普通はPCを開いて使う方が自然じゃないでしょうか?改善した方が良くなりそうなポイントはこんな感じです。

  1. 後ろの背景が、ガランとしている印象。人がいたほうがいい
  2. ノートPCを開いたほうがいい
  3. 白い椅子がごちゃごちゃしている印象を与えるので外す
  4. 黒い椅子も同様

なるほど〜!言われてみたら、全体的に物がごちゃごちゃしていましたね。見せたいものに目がいくよう無駄な要素は省き、かつ必要な要素は足してもう一回撮影してみようと思います!

撮り直した写真がこちら

ご指摘頂いた点を反映させてみました!

目立っていた椅子を外し、何名か(松野氏にも)背景の中へ入ってもらい他の人も働いている感じを出しオフィス感を演出、メインのモデルにはPCを開き作業しているようなポージングに変えてもらい、かつ画面が先ほどの構図だと平坦に感じたので斜めに振って撮ってみました。いらない要素を外した事で絵的にノイズとなるようなものが軽減され、そこに人をプラスした事でその場の自然な雰囲気が出てきましたね!

ちなみに背景に何名も入って頂きいろんな位置に動いてもらい、やっとこの位置に落ち着いた一枚です(笑) 絵的なバランスを取るのって難しい…!

バリエーションを増やそう!

電話シーン

バリエーションの一つとして、電話のシーンを撮影。モデルの表情を柔らかくするために、松野氏が机の反対側に座り、電話をかけている体で実際にモデルに話しかけ、モデルも電話をしている体で返答していました。

撮影風景はこんな感じです。

和やかな雰囲気で撮影する事ができ、そのお陰で自然な表情を切り取ることに成功しました。

松野先生のここがポイント!

    写真に自然さを求める時、演じるのではなく実際にやってみてその動作を切り取る方がグッとリアリティが増します。カメラを構えるとモデルさんは必ず意識します。より自然な表情を逃さないために、シャッターはどんどん切っていった方がいいです。

スマホを見ているシーン

先ほどは電話でしたが、今度はスマホを見ているようなシーンも撮影。一つの小物で色んな状況を作り込むことが可能という事が分かりますね!松野氏から、「下からちょっと煽って撮ってみましょう」というアドバイスを貰いやってみたらいい感じになりました!構図も色んな角度から撮ってみる事が大事なようです!アクセントにコップ等の前ボケを入れるのも一つの技らしい!

松野先生のここがポイント!

    人物の写真は、アイレベル(目線の高さ)を思い切り低く撮ったりするとヌケの空間を広く作りやすく、背景のノイズを減らすことができます。手前ボケを合わせることで奥行きのある絵が作れますし、モデルさんの表情にもフォーカスしやすいです。

会話シーン

今度は、バリエーションを増やすためにもう一人メインで入ってもらいました。オフィスなら、ずっと一人で作業しているのでは無く、人と話す事も多いと思います。なら、人と話しているシーンもあった方がいいよね?というような発想の仕方でバリエーションを増やしていきました。この二人には実際に会話をして頂き、その様子を切り取りました。多分、今日の晩御飯の事とか、ハムスターが可愛いとか話していた気がします。

ペルソナ設定を作ろう!

先ほどからお見せしている写真は全て同じ場所で撮影していますが、その中で複数パターンものバリエーションを撮影する事が出来ました。ここで、松野氏からペルソナ設定について教えていただきました。

松野先生のここがポイント!

    ストックフォト撮影をする際は下記のような、詳細な設定を決める事が重要です。細かければ細かいほど、衣装や小物のセレクトやヘアメイクの方向性に現実味が増しますし、シチュエーションづくりに一貫性が出てよりリアルな人物像となります。

  • 年齢
  • 性格や趣味
  • 家族構成
  • 住んでいる場所
  • (今回の場合は)どんな業種の職場なのか

場所に合わせてテーマも変える

なんとなく撮ってみた

場所を変えて、ソファのある位置にやって来ました。(先ほどの写真背景にあったネイビーのソファ)とりあえず、良い雰囲気だったので撮影してみた写真がこちら。

雰囲気は良いんですけど、「で、これどこに使われるの?」って使用用途があまりよく分からない写真になってしまいました。天井も高く背景から奥行きも感じる事から、広さ的に自宅では無いだろうけど、仕事してるわけでもなく本も読んでるし会社でも無さそうに見えます。となると…ここは一体どこ?という感じで状況が見えてきません。

いざ、松野氏に助けを求めました。

松野先生のここがポイント!

    仕事から帰って来たOLが家のソファでくつろぐ」という設定はいかがでしょうか。そうすればオフィスカジュアルな服でもおかしくないですし、ソファでくつろいでいるのも、自宅という事になれば自然です。ただ、撮影場所はオフィスなので自宅に見えるように人物になるべく寄って、オフィス背景は映らないよう切り取って、まるで部屋のように演出する必要がありますね。

なるほど〜〜〜〜!すぐにこういう発想が思いつけるようになったら無限にパターンが撮れそうです。早速その設定にチェンジしました!

状況の設定を明確に作ろう!

松野氏から頂いた「仕事から帰って来たOLが家のソファでくつろぐ」というイメージを早速撮影!スマホを持たせる事で、婚活や恋活のようなマッチングアプリ等のウェブ広告に使えそうな写真になるとの事。おお〜!確かにそれっぽい!設定が明確になった事で、一気に意図を持った写真になりました。

この写真の難しかったところは、部屋っぽくするという点です。この撮影場所めちゃめちゃ広いんですよね。となると、あまり背景や天井を入れて撮ると部屋がだだっ広い事が分かり、自宅じゃない事が一目瞭然です(笑) そのため松野氏にも教えてもらったように寄りで切り取り、かつ背景をボカす事でなんとかそれっぽくする事が出来ました。これも、明確にこう見せたい!という意図があるからこそ出来る工夫ですね!

他の場所でも撮影!

他にも、良さそうな背景を見つけては撮ってみるという繰り返しでした。

必ずテーマを決めて撮影

また違った雰囲気のものを撮る事も出来ました!この写真は、「あなたのパスワードを守ります」というテーマです(これも考えてもらいました笑)。ロッカーが並んでいる場所で撮りづらかったんですが、なんとか場所をみんなで探し、良い場所を教えてもらったりして撮る事が出来ました。

冒頭でも松野氏に教えて頂いた「素材として使われる」ことを想定して、余白を意識しコピーを入れやすいようにというのを終始意識し撮影しました。

今回のまとめ

まとめポイント

  • 撮影する前に、モデルリリースが必要!プロパティリリースも取得することが望ましい
  • 画面はスッキリとさせつつ意図だけはプラスする
  • 邪魔なものは省く
  • 同じ場所でも表情や仕草や小物一つで多くのバリエーション・パターンを生み出せる
  • 自然な表情やポージングが理想
  • アイレベルを下げて煽り目に狙うとヌケが作りやすい
  • アクセントに前ボケを入れるのも効果的
  • 場所に合ったテーマ・設定が大事
  • 人物やその場の状況や写真の使用用途を明確に考える
  • ペルソナ設定を細かく決めることが重要
  • 完成形をイメージできていれば撮影もスムーズになり画面に必要な絵作りが見えてくる
  • コピーが入るように余白を意識して撮影しよう

撮ってみて

初めて「ストックフォト」というのを意識して撮ってみて、大変だったり難しかったり、慣れないことも多かったですが、考えた設定や見せたいイメージがカッチリ撮れた瞬間はとても嬉しいものでした。ただ、それがターゲットが本当に求めているものかどうかは、素材登録して売れてからじゃないと証明できませんが(笑)

反省点

今回の撮影を思い返して反省点をまとめると、使用用途のイメージが圧倒的に足りなかったなと思いました。ただ、松野氏に来ていただいたので、色々とアドバイスして頂き、どういった風にイメージするのかという所から勉強になりました。

ただ雰囲気が良い写真」を撮るのではなく「広告のターゲットとなる消費者を意識して撮る」というのは前回お話を伺って頭でわかっていたつもりですが、いざ自分が撮影するとなると想像するのが中々難しかったです…!色んな広告を見て、どんなものが求められているのか、どういったものが使われいるのかをいっぱい勉強する必要がありそうです!

でもamanaimages PLUSなら、こういう写真が今のトレンドだよ!とか〇〇が旬だから撮ってみては?という情報を定期的に発信してくれるそうなので、少しでも道しるべがあると思うと心強いことこの上ないですね!!(感謝)

次の目標

今回の撮影を生かして、次は事前に「ターゲットを意識して撮る」「撮るイメージを明確にする」「無駄なものを省いて、必要な要素のみを入れる」という3つのポイントを押さえて撮影に挑みたいと思います!

まだamanaimages PLUSのクリエイター登録をしていないので、次回は登録方法や写真のアップロード方法などをご紹介していきたいと思います!

それではまた!ばいちゃ

トップ画像 Model:Kanai meg
Instagram:
@kanaimeg
Twitter:
@MEGUMMY__

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