五味彬×大和田良×新山洋一「主観主義写真展」× 池谷友秀 インタビュー

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日本を代表するフォトグラファーの一人、五味彬氏が主催する「主観主義写真展」のテーマからその歴史について、五味彬氏はじめ大和田良氏、新山清氏のご子息でありコスモスインターナショナル代表でもある新山洋一氏にお話ししていただきました。インタビュアーは、ファッションや広告写真を中心に活動されている池谷友秀氏。icon連動企画として、エキシビションレポートを掲載します。

五味彬×大和田良×新山洋一「主観主義写真展」× 池谷友秀 インタビュー

五味彬氏と大和田氏の出会い

[池谷]

iconチャンネルの池谷です。よろしくお願いします。
今回は「主観主義写真展」にきています。 五味彬さん、大和田良さん、新山洋一さんに展示のテーマについてお話を伺っていきたいと思います。よろしくお願いします。
ちなみにお2人(五味彬氏・大和田良氏)は、元元学校の先生と生徒だったんですか?

[五味]

20年ぐらい前じゃない?

[大和田]

20年前か、20年前ですね、もう。学校というかワークショップで。学んでたっていうよりはお邪魔していたという感じですが。

[池谷]

そうなんですね。

[大和田]

教え子が売れてる人って誰だろう。って調べていくと、五味さんに行き着いて、それで行ってみたいと思ったんですよ。

[池谷]

そうですよね、僕が写真学校行ってる時に見たんですけど、COMMERCIAL PHOTOとかで、100人(カメラマン)みたいなのあるじゃないですか、ベストセレクション。あれに師匠が五味彬っていう人が何人もいるから、これはどういうことだって(笑)。

[大和田]

ああ、いましたね。それあれじゃないですか?99年とか、それぐらいですよね。

[池谷]

そうです、あのぐらいの時期で。もう「これは一体どういうことだ?」って。

[大和田]

だって五味彬、五味彬って。

[池谷]

五味彬、五味彬、五味彬…(笑)。

[大和田]

「だったら俺も教えてもらいたい。」と思いました。

「主観写真」とは何か

[池谷]

今回展示のテーマである「主観写真」とは何かについてお聞かせいただけますか?

[五味]

そうだね、主観写真の説明っていうとまあ長くなっちゃうんだけども…。
これ、「サブジェクティブ・フォトグラフィ」って言う、要するに日本では主観主義写真て言われてるんですけど、1950年代、51年くらいかな。オットー・シュタイナートっていうドイツの写真家の人が、カメラが良くなって、フィルムも良くなって、写真っていうのはちょっとした技術を勉強すれば、誰でも撮れる。「面白くなくなっちゃってる。」って言う訳。それで、「主観で写真を撮ろうよ。」って言い出した人です。

サブジェクティブ・フォトグラフィ
[五味]

これ何の本かっていうと、まずオットー・シュタイナートの作品とかを全部入れてるドイツのフォルクヴァンク美術館ってところで、これは1950年代にオットー・シュタイナートが主観写真展をやった時のものを、30年後に1984年から5年にかけて、世界ツアーをしたもの。
50年に、主観写真だって言い始めた時に写真展をやったのが、回顧展を全部したカタログになってるの。で、実際的に主観写真って何かって言うと、誰も定義がされてないの。
2021年に主観主義写真展っていうのをやる予定になってるんだけど、その時にどういう定義でするのかって、僕はすごい興味があるんだよね。
で、新山さんを始めとして、まあ杵島さんもそうだし、植田正治さんもそうだけど、大体戦前2、30年代から後までは、主観写真ぽいものを流れで撮ってるんだよね。
それは何でかって、元のその前のドイツの主流の新即物主義っていうものを、物の意味はなくて物を撮るっていう、その流れでこっちきてるんだけど、これに入ってる写真は要するにオットー・シュタイナートがこれが主観写真だって認めた写真なの。
これ見ていくと、まず建築写真。51年に撮ってる。これも、入ってるわけです。
これなんかは、もろ広告写真。もう完全にドイツ30年代の、一種の新即物主義の写真。

ドイツの30年代の、一種の新即物主義の写真。
[五味]

これなんかはまあ、ちょっと「一見何撮ったか分からない。」っていう感じでさ、これは僕の主観写真の定義なんだけど…いわゆるこういうような写真の感じかな(大和田良氏の展示作品を指しながら)。こういう感じって言っちゃあれなんだけど(笑)。

大和田良氏の展示作品
[五味]

それじゃあスナップ写真の巨匠が誰かって言ったらブレッソンです。オットー・シュタイナートはこれが主観写真だって入れてるわけだから、実際のところ定義ってないに等しい。
これ鳥取砂丘。鳥取砂丘で雪が降って、こう雪が積もってないところが、こう黒くなって(杵島隆氏の展示作品を指しながら)。

杵島隆氏の展示作品
[五味]

これ鋤田さん。あのデヴィッド・ボウイ撮った鋤田さん、で2011年。

鋤田正義氏の展示作品
[池谷]

あ、そんなに古い作品じゃないんですね。

[五味]

そうそう。で、蓮井さんのなんかはこっちに。

蓮井幹生氏の展示作品

オットー・シュタイナート

[池谷]

オットー・シュタイナートについて詳しく教えてもらえますか?

[五味]

これが、「主観写真」と言い出した人、オットー・シュタイナート。これ、必ず写真の教科書に出てきます。
50年代ドイツの、要するに主観写真っていうのを流行らせた人の、オットー・シュタイナートの写真としてこれが出てる。

[五味]

例えば池谷さんの展示写真みたいに、なんかこう、人が写ってるんだけども、ぼけてるっていうのとか。
で、オットー・シュタイナートの教育を受けた生徒(弟子ではない)が、ベッヒャー夫妻で、彼は主観主義で、ベッヒャーは客観主義の写真を撮って、生徒のグルスキーとトーマス・ルフ、でもトーマス・ルフは、どっちかって言ったら、ベッヒャーのモデル。

[池谷]

ああ、その流れなんですね。

[五味]

そうそう。本当は、結局カネフスキーの抽象画みたいなところから全部きてて。オットー・シュタイナートにいって、ベッヒャー夫妻が受け継いで、それを継承したのがグルスキーで、トーマス・ルフになってて。
その2人にあのドイツのロレッタ・ラックスとか、ああいう女流カメラマンが以前。で、それの1つの流れ、が50年代。これも主観ちゃあ主観だしっていう感じの写真が多い。
だから結局、どれが主観写真でどれが主観写真じゃないのっていう話なわけなんですよ。

主観主義写真展

[五味]

実際的に2021年に主観主義写真展をやるっていう予定があって。

[池谷]

そうなんですね。

[五味]

植田正治さんが生まれたのが1913年なのね。で、新山清さんが、それより1つ上だから、12年。
で23年にリチャード・アヴェドン、33年が細江英公、で43年ミック・ジャガーとキース・リチャーズで、53年五味彬。3がついてるから全部覚えてる(笑)。
でも「どれが主観写真なのかな?」っていうのはやっぱり、はっきりしてない。

[池谷]

でも、この流れでいくとクーデルカとかこの中に入ってきそうな感じですけどね。

[五味]

多分、この時代だとクーデルカはまだ、向こうにいたんじゃないかな。
そうそう最近、ブレッソンのDVD見たらそれにクーデルカが出てきたな。自分がこうあるのは「ブレッソンのおかげだ。」って言っててさ。ハンガリーかどこかから、パリに出てきて、ブレッソンに会って開眼して、マグナムに入ったかなんかしてるみたいだね。

そしてもう1つ、『カメラ』ってスイスの雑誌があって、それもオットー・シュタイナートが編集してて、主観写真をやってる。その時にアーヴィング・ペンとやってて。

[池谷]

あー、そうなんですね。

[五味]

アーヴィング・ペンがパリかどこかの街並みの所で花束を担いだり、ぶれさせたような写真がバーッと出てるとかそういうの。

[大和田]

じゃあもうそうなるとウェストンとか、その辺りも入ってくるんですかね。

[五味]

ウェストンは入ってこないんだよね。何かね、見てるとアメリカの作家ってあんまり入ってきてないんだよね。

[池谷]

っていうことはこれはいわゆる昔、単純に結構アメリカとヨーロッパなんかこうね、あるじゃないですか。

[五味]

今でもそうじゃない?やっぱり植田正治は、絶対アメリカじゃ認めないけど、ヨーロッパだったら認めるみたいなのがあって。

[池谷]

そうそう、ありますよね。

[五味]

そう、だから要するにさ、アメリカのお家芸というか。スティーグリッツから始まって、ウェストンからずっときてるのと、ドイツのとは一緒に交えないんじゃない?

[池谷]

まあそれは今でも言いますよね。

[五味]

だからってこの間展示やってたライアン・マッギンレーだって、あれはもう完璧にアメリカが国威を全部投じて、色んなギャラリーから何から盛り立ててってやってる。それまでずーっとドイツにやられっぱなしだったわけだからもう権威をふるってるわけじゃない。
そういうのがあって、アメリカのはあんまり入ってないんじゃないかな。

[池谷]

そうかもしれないですね。特にそのぐらいの年代だとまだ、戦後のあれでもう、ドイツがアメリカ大っ嫌いですからね。

[五味]

うん、そうそう。だから、大っ嫌いで、なおかつ負けてるしさ。それで、アメリカのこういうの、ウェストンとかが筆頭なわけじゃない。だからやっぱり出てきてないもんね、色々イギリスは出てきてるんだけど、ヨーロッパのはアメリカのがないんだよね。

日本主観主義写真について

[五味]

で結局新山さんの写真とかって、全部ドイツの、キッケンギャラリーというところが扱ってて、そこが出した「日本主観主義写真」、これを見ると…、

[新山]

これ(「日本主観主義写真」を指差して)、大体がドイツのエッセンの、フォルクヴァンク美術館。

[五味]

で結局そのころ、古い人はもう戦前からこういうのを撮っていたんだけれども、戦後になって土門さんが出てきて、写真リアリズムを唱えるわけですよね。

[池谷]

はい。

[五味]

で、それにはちょっともう、大きな裏というか。要するにマスコミ、朝日新聞社、毎日新聞社が、全国のアマチュアの組織を作るようになった。
今みたいにアイフォン持って写真だらけじゃないから、地方で事件が起きた時には、写真を撮る全日本なんとか連盟とかいうようなのが、いくつかあるんですよ。でそれを頭にするのに、土門さんを担ぎ上げた。

[池谷]

へ〜、そうなんですね。

[五味]

木村伊兵衛さんとか、名取洋之助さんの方が年上なのに、なんで土門さんだったかというのを説明すると…
土門さんは名取洋之助さんの日本工房でめちゃくちゃいじめられて、もう涙流したっていうくらいにいじめ抜かれた。そして木村伊兵衛さんには、ぼろくそ言われてるわけですよ、「お前みたいな田舎者、国に帰れ。」みたいな話で。
本当だったら名取洋之助さんとか、木村伊兵衛さんがその主導権を握って、戦後の日本の写真界を作るはずだったんだけれども、彼ら主体が金丸重嶺、日芸の総合芸術作家なわけ。彼ら全員が戦犯になっちゃった。僕は名取洋之助さんの本を読んだりしてるんだけども、僕も当時報道をやっていたら戦地に行ってやったと思うんだよね。
結局ライフだってプロパガンダで、日本が悪い、ナチスが悪いっていうことをやっているわけで、名取洋之助さんもそうだし、木村伊兵衛さんなんかも満州で撮ってる。
そして、土門さんだけが戦時中に「共産主義者だ。」って、特別警察に捕まったことがある。

[池谷]

ああ、そうなんですね。

[五味]

結局彼は、そういう戦争に協力しないっていうことで戦後に古寺巡礼を始めるわけ。唯一日本でリーダーとなるのは土門さんしかいないわけ。そこで、新山清さんとか植田正治さんという人たちが自由奔放に撮ってた。まあ昔で言ったら、左脳写真っていう…簡単に言ったらお芸術写真を。

[新山]

特に関西の方が、割合自由なんですよ、昔からね。これは植田正治さんもそうだしね、シュピーゲル写真家協会だとか、昔の丹平写真倶楽部だとか、ああいう倶楽部が戦前から戦後に、皆かなり楽しい写真撮ってたりね。

[五味]

実際的にはこういう写真を戦前から撮ってはいるんだけれども、やっぱ時の流れっていうところから、まあマスコミというか…報道の方に大きく寄って、絶対スナップの、絶対非演出っていうことでまず植田正治さんは、葬られるっていう。

[池谷]

へえ、そういう経緯があるんですね。

[五味]

その後に、それを変えようとして出てきたのが、細江さん、奈良原さんと、佐藤明さん、東松照明さんとかが出てきた。

[池谷]

そういう戦争とか、色んな事情もあるんですね、この中には。

[五味]

そう。新山さん、あれですよね、オットー・シュタイナートの…

[新山]

1953年ぐらいかな。モノクローム社っていうところのもう本当に小さなショップで、ちょっと作品を出してみたんですよ。
それがベルリンにあって、キッケンの目に止まっちゃったんです。ある日急にモノクローム社から電話がかかってきて、「ギャラリーのオーナーが来て、このコーナーの写真を買いたいって言ってるけど」って。それで2点買ってもらって。そこからがスタートですね。

[五味]

これ。これはキッケンが作ったもので、新山清さんの「朝顔」ってシリーズなんですけど。これは本当に主観写真。僕が初めて見たときは、「筆で書いた何かなのかな〜」と思ったんだけど、朝顔だったんだよね。

[五味]

60何年から3年間、毎年朝顔を摘んで、ガラス板の上に挟んで、下からこうライト当てて、全部スキャニングして、電子書籍で出すって言ってるんですけど。
これ35で撮ってるんですよ。キッケンギャラリーに全部で十何点あるんですよね?確か。

[新山]

そうそう。

キッケンギャラリーとは

[池谷]

そもそもですが、「キッケンギャラリー」とは一体どういったギャラリーなのか簡単にご説明いただけますか?

[新山]

キッケンギャラリーは、ドイツで1番の老舗のギャラリーで、ベルリンにあります。
そもそもは、ルドルフ・キッケンという方がアメリカで勉強して帰ってきてから作ったギャラリーですね。日本でも、ヘルムート・ニュートンをここに連れてきた時に、G.I.P.の倉持悟郎さんっていう人と一緒になって、いろいろな事をしたんですよ。
だけど残念なことに、今から3、4年前に、ルドルフ・キッケンっていうのが、ガンで亡くなってしまっています。
今から3年ぐらい前かな?パリ・フォトで、グラン・パレのところで偲ぶ会をやったんですよね。

ノーチラス

[五味]

ちょっと別の話になるけど、ドイツの出版社がだした『ノーチラス』っていうのがすごく良いです。新山さんと一緒に載ってるんですけど。
これは実際にオウム貝を扱った写真が全部載っかってるんですよ。アマゾンで、2700円位で売ってるからお買い得。

[五味]

全部ドイツ語で書いてあるから何が書いてあるのか全然分からないんだけどね。
冒頭部分に、黄金分割や黄金螺旋のことを書いていて、それは何故かというと貝の巻き方が黄金螺旋になってるっていうわけ。それで「階段の螺旋はこうだけど、貝はこの黄金螺旋になってるよ。」っていう内容や、黄金分割についてと、多分なぜそれに魅せられたのかって事がおそらく書いてあるんだと思う。あとはフラクタル係数と言って、障害物が入ってくる入り方の速度や何かや、黄金分割が自然の中にあるなんて事も言っていて、ひまわりの種も黄金螺旋だし銀河系のこれもそう、というようなことが書かれているんだよね。

[池谷]

なるほど、そうなんですね。これは結構最近出たものなんですか?

[五味]

そうだね。後半全般が最近かな。

[新山]

オットー・シュタイナートもね、この中に出てるんですよね。

[五味]

出てる、出てると思いますよ。
これはイモージン・カニンガムです、金持ちの家。

[五味]

この辺りなんかはやっぱり、あれと同じ系統だよね。ツタとか植物撮った人のタイポグラフィーといって、ドイツのカメラマン、客観主義の始まりみたいに、もう全部タイポグラフィーでずーっと撮ってる…

[五味]

そしてこれが新山清。

[五味]

でさ、面白いのはこの辺りで・・・ホーストとかいうカメラマンの。こういう風に貝を使ってる。

[池谷]

本当ですね。

[五味]

これ何年って書いてあるか分からないんだけど、多分40何年ぐらいか、もっと前か。
ホーストは元々、イギリス『VOGUE』の専属写真部長でカメラマンだった。貝を使ってるということで、ここに載ってる。
だから。実際的には、これがキッケンとか色んな所から出てる作品をここの出版社が集めてきてる。
でまあ、結論言うと、主観写真は何かとは分からないんだけども。

[池谷]

奥が深すぎますね。

ものを見て撮るということ。

[池谷]

今の若い人たちに向けて言いたい事や感じていることなどはありますか?

[五味]

僕が思ってるのは、デジタルカメラが出てアマチュアの人がどんどん撮るようになって、何て言うのかな。もっと考えて撮ってほしいというか、「ものを見て撮ってほしい」と思ってるわけよ。
「主観」で撮ってるってよく言うけど、何を主に見てるのかっていったようなところが大事なわけで。
今すごい変わる時期だと思うんだよね。作品も、アマチュアの人達が言うのは、どんどんどんどん作ってくと、プロとアマチュアの境が分からなくなるっていうことで…それはもう1回先を見直したいよね。

[新山]

親父(新山清氏)は、写真をいかに切り取るかというところで、撮る時にまあ色んなところを考えながら撮っていて。ずーっと延々何十年間も自分なりの切り口を、考えて考えてってすごいしてるわけ。でも撮っていくと自分の風景の至らなさを見つけては、ますます、写真が撮りたくなると。
まあうちの父親を知ってる人達に言わせると、写真撮る前までが、ものすごい時間かかると言っていて。大体構図が決まったら、そこで撮る時に、またじっくり時間かけながらかけながら撮っていたんですよね。

[五味]

だから、なんて言うのかなこう、コンセプトを作ってほしいというか、撮る前に考えるか・撮った後で考えるか・撮ってる最中に考えるかというので、あまりにも何も考えてない人が多いんだよね。だから昔の人って、さっき新山さんが仰ったように、コンタクトシートを見ればすごい分かるんだよね。
3枚ぐらいしか撮ってないんだけど、それが、微妙な変化という感じではなくて、かなり違った角度で撮っていて。きっと撮りながら構図を考えているんだろうなって思うね。
ただ撮ってるのではなくて…もう1回、写真全体を考え直すところにきてるんじゃないかと思うんだよね。

[池谷]

若い人に対して良いメッセージになるかと思います。今回は貴重なお時間いただきありがとうございました。想像以上に長くなってしまったので…名残惜しいですが締めさせていただきます。

おまけ

[五味]

そういやさ、iconチャンネルで載せてる撮影のやつ、相当長いけどなんで編集しないの?

[池谷]

いや、編集しない方が面白いんですよ。
編集動画は世の中にいっぱい出てますし、それなら編集されてない現実(リアル)なものを見てもらおうと。

[大和田]

確かに。

[池谷]

こう、マニアックに楽しむっていう。

[大和田]

わかります。なんかね、早送りして、見たその瞬間が楽しかったりしますからね。

[池谷]

そうそうそう、それが良いんです、すごく。

[五味]

そんなん言ったら俺は結構早送りするな。「なんかもっと変わんないのか。」と思ったらさ、延々とずーっとあれなんだよ、もう(笑)。

[池谷]

メイキング中、2時間に2回しか撮ってないわけで、そういう本当の現場を伝えたかったんですよね。
もう1時間半ぐらい髪の毛ただ並べてるんだよっていう(笑)。

[五味]

そうそう、ずっと髪の毛やっててさ。まだやってるって(笑)。

[池谷]

皆まだなんにも変わってない、みたいな感じですよね(笑)。

[五味]

でもね、そこは面白かったよ。ぶっちゃけね、どこの時点撮るかっていうのがさ、「あ、こいつまだ撮るんだ。」、「あ、髪の毛ここが気に食わないのかな。」とか、そういう。ライティング変えてるとかどうか、ってあれじゃないじゃないし。で、なんかいじってんだよ。「何やってんの、どうして撮らないのかな。」っていうのがさ、結構1時間ぐらい続くのよ。

[池谷]

よく見てますね。

[五味]

うん、見たよ、もう。

[池谷]

延々、1時間髪の毛並べてますから(笑)。

[五味]

そう、「まだやってるよ。」って、全然「まだ撮ってねーよ。」って言って(笑)。

[池谷]

本気(マジ)ですよ。撮らない、全然撮らないです。

[五味]

それは分かるな、やっぱり。

[池谷]

1時間ぐらい撮らないです(笑)。

プロフィール

五味彬


1953年東京生まれ。日本大学芸術学部卒業。1977年渡仏/ローレンス・サックマン, ミシェル・ベルトン氏に師事。1983年帰国/女性ファッション誌を中心に仕事をする。1993年 日本人の体系の記録『YELLOWS』を発表。1994年 外務省外核団体国際交流金主催『液晶未来展』に出展。1997年 東京都写真美術館 『五味彬とオーグスト・ザンダー展』2000年 スイス Musée d’Elysée(エリーゼ美術館)『20世紀の写真家展』に出展。現在 アミークス・インターナショナル沖縄で児童の感性教育の教師。視覚心理学に基ずく構図、ページ構成、エキジビジョン・デザイン(写真展)、黄金分割のセミナーを不定期的に開催。

ホームページ:http://shincmagazine.tumblr.com/

大和田良

1978年仙台市生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業、同大学院芸術学研究科メディアアート専攻修了。2005年スイスエリゼ美術館による「ReGeneration.50 Photographers of Tomorrow」に選出され以降国内外で作品を発表。著書に『prism』、『ノーツ オン フォトグラフィー』、『FORM』、『伝わる、写真。』等。2011年日本写真協会新人賞受賞。

新山洋一

新山清氏の長男。コスモスインターナショナル 代表取締役社長。

池谷 友秀

1974年 神奈川県小田原出身。2001年 東京総合写真専門学校卒。2002年 キャラッツ勤務を経て独立。広告、CDジャケット、エディトリアル撮影を中心にムービーも手掛ける。また作家として海外での数多くの受賞、展覧会開催や国際アートフェアに出展。
ホームページ:http://tomohide-ikeya.com/

iconチャンネルとは

iconチャンネルは、池谷友秀氏が開始したYouTubeでの動画プロジェクト。
インタビューや対談、撮影メイキング映像、プレゼンテーション、そして今回のようなエキシビジョン紹介などが配信されています。

動画はYouTubeから

今回記事には収まりきらなかった貴重なお話も、iconチャンネルで収録されたインタビューの動画ではノーカットで公開されています。ぜひご覧ください。

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