食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋など、秋という季節は昔から何をするにも適した季節!そんな季節にポートレートを撮らないなんてもったいない!!今回は4名のフォトグラファーに秋ポートレートというテーマでオススメの撮り方からコーディネートまで、いろいろと聞いてきちゃいました♬
選択肢が多すぎて選べない!そんな秋という季節に翻弄されている方の参考になれば幸いです!それではどうぞ♬
ポートレートの秋!おすすめのスポットや季節を感じるアイテム・コーディネートなどを聞いてきた件
秋と言えば紅葉!王道の紅葉ポートレート!!
今回は光の人見知りこと浅岡省一(@shoichi_asaoka)氏に紅葉ポートレートについて聞いてきました!
海や桜のポートレートのイメージが多いですが、秋にはどんな写真をどんな風に考えながら撮っているのか、お伝えしていきたいと思います!!
さっそくですが注意点
秋は日本で一番観光者数が増えるシーズン。くれぐれも一般の観光客の方々や、周囲の迷惑にならないように注意しましょう。
王道の観光地や公園などは避けて、比較的人の少ない公園や時間帯を選ぶことも大切!撮影に集中できる環境を作ることも、よい作品を作るうえでとっても大事ですね♬
ニットやマフラーでおしゃれコーデ!
秋は重ね着でおしゃれができちゃう素敵な季節!ニットの毛糸の質感やマフラーの色使いで秋を表現していくのも効果的!紅葉と合わせても負けないような色を合わせていきたいですね。イチョウの黄色と合わせるならベレー帽もマストアイテムとなりそうです♬
紅葉は光に当たることで映える!
紅葉ポートレートでとても大切なことは天気に敏感になること。紅葉は太陽の光が当たらないと映えない色になってしまうことも…。天気がイマイチでも雲が切れる一瞬を狙いましょう!
公園や木々の中にいると忘れがちなポイントですが、紅葉をメインで考える場合には天気図としっかりにらめっこしてから挑んだ方がよさそうです。
天気が悪くても大丈夫!
もし、天気が悪く紅葉に光が当たらない場合でも大丈夫。投げてよし、敷いてもよし、前ボケにしてもよし、顔のパーツを意味ありげに隠すもよし…!秋の万能アイテム、そう落ち葉です!
紅葉と比べてきらきらはしていませんが、秋を象徴する重大アイテムのひとつです。
落ち葉を使う時の注意点
落ち葉を使うときはとにかくきれいな落ち葉を集めることが大切とのこと。汚れがついていたり、虫がついていたり、乾燥が十分でなかったりすると使えないので注意しましょう!!
また、銀杏の雌の木があるとものすごいにおいが手に付くので要注意。綺麗な黄色ではありますが注意したいところですね。ちなみに銀杏には雌雄があって、実がなるのは雌の木だけなんですね、知ってました!?
季節の花を使ったポートレート
すーちゃん(@iamnildotcom)に聞いてきたのは季節の花を使ったポートレートです!天気が悪くても、目当てのスポットまで遠くても大丈夫!季節をスタジオに持ってきてしまえばいいんです(笑)
花を使ったオススメの構図
花を使う場合は前ボケがおすすめ!色が明るいのでとっても映えます!しかし、花が大きい場合は存在感が出てしまうので、持ち方などは色々試してみたほうがよいそうです♬
あくまでもポートレートのアイテムとして、人物とのバランスを考えて構図を決めていきましょう!
花の蕾が開いていないときの豆知識
すーちゃんがHASEO(@haseo0409)氏に教えてもらった豆知識なんですが。花の蕾が閉じていて、もう少し開いてほしいなぁ…という時は花を温めてあげると蕾が開いていくんだそうです!これはびっくりです…!流石です!
花を一緒に写す際に気をつける点
撮り方としては、花に意識が向きすぎないように撮ることが重要とのこと!
花が主張しすぎると人物が目立たなくなったり、花が目立ちすぎたりと結構難しいもよう…。一体感が出るような持ち方や花の位置を意識するのがコツだとか!
そのバランスがうまくいかないと、ただ花を持っている人となってしまうようなので、人物と花が合わさって一つの作品なんだと伝わるように撮りたいですね♬
花の買う時の注意点!
花の茎は結構固く、切りにくいので(園芸用のハサミを持っている方は別ですが)花を買う時には持つことを考えた長さに茎を切ってもらうようにお店の人に伝えるとベスト!持った時に茎が余ってしまって不自然にならないような長さにしてもらいましょう♬
また、今回使用した白百合は、1本だと「死者に捧げる花」という意味があるので、見た目や季節感だけではなく、その花の持つ意味合いを事前に調べておいたほうが作品とのミスマッチは防げるようです。花の意味を理解することで作品の幅も大きく広がりそうですね!!
服は汚れてもよいものに!
今回は白百合を使っての撮影でしたが、百合は花粉が多いことが特徴でもあるため、花で汚れてしまってもいいような衣装を用意しての撮影だったとか。特に満開に咲ききっている花を使用する場合は花粉を避けることは困難で、きれいに落とすことは至難の業…!衣装は汚れる前提で用意しておくのが吉とのこと。モデルさんの大切な衣装を汚したりなんかしちゃったら大変なので、事前に打ち合わせをして用意するとよさそうです!
一味違う秋を感じる、季節が色づき始める高原の世界
杉本優也(@Sugimoto_Yuya_)氏に教えていただいたのは美ヶ原高原!高原と秋…?と少し意外性がありますが、白樺などの木々が色付き始めてなんとも言えない幻想的な雰囲気があるのだとか…!そんな高原の世界をお伝えします!
背景に負けないコーディネート選びから!
衣装は赤系などのハッキリした色がオススメとのこと!白樺の木などが群生する奥行きが発生するスポットで被写体の存在感を出すためには背景に負けない色で被写体の存在感を引き出しましょう。
衣装選びの注意点
紅葉のある山の上などは想像を超える寒さになることもあるので服装は上着など含めてバッチリと準備をして凍えながらの撮影にならないようにしましょう!例えば、美ヶ原高原は標高2000mにもなるので、防寒対策はしすぎて困るということはないでしょう!防寒第一!
ベストショットを狙うためには
秋は夕方以降の光の変化が激しく夕陽のタイミングを考えてる間に日が落ちてしまいます。明るいうちからイメージを作っておいて、慌てずベストショットを決められるように準備するのも大切!
朝には霧が出ることも!?
秋の朝は霧がよく出るので、屋外の優しい拡散光で撮影できます。今回も霧のおかげでフロンティア感を出すことができたのだそう!霧の中での撮影も機会はそこまで多くないと思うので、こちらもイメージトレーニングが必須ですね!準備がとっても大切!
夏だけじゃない!秋の海の魅力とは?
こちらのテーマは黒田明臣(@crypingraphy)氏に教えてもらいました!室内での撮影やスタジオライティングのイメージが強いですが、秋にはどんな写真を撮っているのでしょうか…!
秋はロケポートレートに最適な季節!
秋は天気もよく、気候もちょうどよいのでロケ撮影が多いとのことでした。公園で紅葉を使ったものも撮るそうなのですが、一押しスポットはなんと海なんですって!!
「秋の海」を意識している方は少ないのではないでしょうか。かくいう編集部員の私も初耳でワクワクが止まりません!
なんといってもきれいな海水
海のシーズンが終わり、海水浴客が少なくなり海のきれいさがグン!と上がります!秋の空の高さも相まって、夏には撮れない素敵な作品が狙えるとのこと!
意外な虫にご注意
夏にはいなかったハチなどの意外な虫が突然現れることがあります。秋だから大丈夫でしょ!という軽い気持ちは持たずに、虫よけなどの対策はしっかりと行いましょう!
また、秋の海といえばそう、クラゲです。海の中のみならず砂浜に打ち上げられたクラゲを踏みつけてしまったということにならないように、海辺での撮影の際には足元にも注意を向けましょう!
昼と夕方で2度おいしいコーディネート
秋はおしゃれを楽しめる季節なので、日中は軽装、夕方はコートなどバリエーションを変えながら撮影をすることが多いとのこと!海も時間ごとに色を変えていきますし、案外「秋」と「海」の相性っていいのかも…!?
海に入る場合の注意点
海水温度は外気温と比べて2か月遅れて変化していくという性質があり、意外と10月は水温が暖かいと言われています。しかし、秋にはクラゲであったり、急に冷たい海流が流れてきたりと、夏以上に気を付けるべき点が多いので、海に入っての撮影をする場合には準備をしっかりとして行きましょう!
海で撮影をする際に大切なことをまとめた記事があるので、こちらで準備を万端にして臨むのもOKです!!
まとめ
- 重ね着でおしゃれコーディネートを楽しもう!
- 紅葉は光が当たって輝く
- 花を使う際には花粉にご注意!
- 被写体とアイテムのバランスを考えよう!
- 寒暖差には気を付けて準備をしっかりと!
- 朝には霧も撮れるかも!?
- 秋の海はとってもきれい!
- 虫やクラゲには気を付けましょう
もういくつ寝ると次の季節
さて、今回は4名のフォトグラファーに「秋ポートレート」という一つのテーマでさまざまなことを聞いてみましたが、いかがでしたでしょうか?4名とも見事にバラバラのテーマで表現をしていて、秋というテーマはとっても奥が深くて、幅が広いことが伝わったかと思います。でも、迷って足踏みをしている時間はありません。なぜなら秋はすぐに過ぎ去ってしまい、もういくつ寝ると次の季節が来てしまうのですから…。そんなほんの少しの間だけ色づいてくれる季節だからこそ、人は寂しさや尊さを感じるのかもしれませんね。
それでは、是非とも素敵な秋をお過ごしください!!