自分のこだわりを追求できるBenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを使ってみた

こんにちは。フォトグラファーのコハラ(@takerukohara)です。

今回BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cのモニターを使わせていただきました。

私は普段出先で作業をすることも多く、あまりモニターを利用することはありませんでした。しかし、BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cは、使えば使うほど心地よいモニターでした。

みなさまに使用感をお伝えできればと思います。

自分のこだわりを追求できるBenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを使ってみた

使えば使うほど心地よい、32インチの快適さ

最初32インチという大きいサイズのモニターは作業場所の確保も大変なため、不便なのではないかと思いました。また、普段使っているノートパソコンは13インチなので、「慣れるために時間がかかりそうだな」と懸念が残りました。

しかし、思いの外すぐに使い慣れました。

フォトグラファーになる前は仕事でモニターを利用することはあったのですが、あくまでデュアルモニターとして利用するためのものでした。そのため、画質や色表現について意識してませんでしたし、ノートパソコンの画質でも十分だなと思っていました。

また、フォトグラファーという職業上、出先で作業することもしばしば…自然と、どこでも仕事ができる環境を求めてモニターを利用する頻度が一気に減ったのです。

今回BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを利用して、大きいモニターで仕事することの快適さ・重要性を再確認しました。

SNS時代における色表現の重要性

SNS全盛期である今の写真業界において、自身の写真の色味をどうするかというのは、最重要項目の1つだと思います。

カメラとレンズの性能向上により、写真は誰でも綺麗に撮れるようになりました。スマートフォンのカメラ機能の進化もすごいですね。

写真において世界をどう見るのか、という視点はとても重要です。しかし、それと同じくらい色味をこだわるのも大切だと私は思います。

どうゆう舞台で戦うかにもよりますが、SNSが戦いの舞台となった場合、色味にこだわりがないと生き抜くのはなかなか大変でしょう。

実際に「繊細な表現」をやってみた

例えばこちらの写真。

こちらの写真のように幻想的な雰囲気の写真の場合は、元の色よりは自分の希望色(自分が理想とする色)を優先する場合があります。ただ、希望色だからといってデタラメにしていいわけではありません。空のグラデーションの場合は、色の濃淡や違いには細心の注意を払います。

この写真では空の色が中央はシアンよりで、そこから外側に広がるにつれてマゼンタよりの空の色に広がっていく予定でした。しかし、右側がシアンに寄りすぎていることが気になりました。

Before / After

Beforeでは空の右側の色がシアンに寄っているのがわかると思います。部分補正でマゼンタよりにして、リフレクションしている水面もマゼンタ寄りに色味を変えました。

このようなわずかな違いに気づくためには自分の眼を鍛える必要がありますが、それに気づかせてくれる環境にあるかどうかも重要です。(実際にこの記事を見ていただいている方々も、通常のモニターで見る場合は違いがわかりづらいかもしれません…。)

BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cの繊細な色表現は、このような編集をする際に助けられました。希望色をだしつつも、守るべき部分は守ることがとても大切なのです。

明るさをギリギリまで追い込める

Lightroomの場合、露光量は「-5.00〜+5.00」というようにコントラストやハイライトなどの±50の数値に比べて振り幅が広く、繊細な調整が求められます。実際に段階フィルターで、+0.02〜0.05という小さい数値で、部分的に明るさを調整することはよくあることです。

僕が最終的に信じているのは自分が写真を見ているときの視覚情報です。数値ではなく眼で判断します。だからこそモニターに表示される写真がどのような状態なのかは、とても重要になります。

ヒストグラムを見れば、白とびしているか・していないか、という情報はグラフで見ることができます。ただ、実際に写真を見てくれる人たちはグラフの数値は知りません。見てくれる人たちそれぞれの眼で写真を見るので、最終的な判断は数値の情報ではなく、自分の眼で行います。

BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cでは「明るさを追い込むことができるな!」と感じました。

Before / After

僕は暗めに仕上げてしまう傾向があり、クライアントからは「もう少し明るくしてほしい」という要望を受けることがあります。

ただ、自分が求める暗さとクライアントが求める明るさのギリギリのラインを攻めたいんですよね。クライアントの傾向はもちろん大切なのですが、自分がこれが良いんだと思うラインも大切なんです。その方が最終的な結果はよくなると信じています。

上の写真だと、BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを使う前は左のBeforeの明るさで仕上げていました。そこで露光量を+0.10にすることで、スカーフ部分のソフトフィルターの効果をわかりやすくしてみました。

また、ポートレートの場合は顔の明るさに関していつも悩みます。明るさを飛ばしたくないし、かといって明るくしすぎると肌の透明感が損なわれます。

BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cは変化がわかりやすいモニターのため、自分自身に納得できる明るさを調整できます。暗く仕上げがちな僕にとっては、BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを使って自分の編集の変化に驚きました。

「もうちょっと明るくしても大丈夫だな」

と、明るさをギリギリまで追い込むことができましたし、クライアントがちょっと暗いといっていたのも納得できました。たしかにちょっと暗かったです(笑)。

わずかな変化も見逃さない、色表現の豊かさ

この写真ではガーベラの赤味を強調するために、HSLのレッドの彩度を元の数値から+20にしてみたのですが、ピンクのバラの赤味も一緒に強調されてしまいました。

以前編集したときのことを思い返すと、このような些細な変化には気づいていませんでした。しかし今回BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを使ってみると、細かい変化にもすぐに気づくことができました。

最終的に部分補正でガーベラの赤味を強調し、バラの赤味に関してもブラシで部分的に彩度を落とすことで赤味を消していきました。

Before / After

些細な違いに気づくことができたので、Afterの写真の方がバラのピンク色を強調することができていると思います。

普段編集するときは、一度拡大してから確認して修正。その後元のサイズに戻してから全体を最終確認という手順を踏んでいますが、BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cでは拡大することなく、そのまま編集を進めることができました。

空のグラデーション

カメラを手にすると、誰もが一度は空の写真を撮ったことがあると思いますが、写真において空の色はもっとも注意すべき部分の一つです。

僕の場合は空のグラデーションを気にすることが多く、薄い部分から濃い部分への移り変わりが自然な表現でないと気になってしまいます。

Before / After

Beforeでは空の中央上部と左側上部の空の色が濃く出ています。僕の理想は下から上へ、均等なグラデーションにすることです。BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cのモニターで確認すると、中央上部のこさが目立っていることに気づきました。

段階フィルターで中央上部と左側上部の色の濃さを調整し、さらに次のステップとして円形フィルターで中央上部のみの色の濃さを調整し、最終的に仕上げたのがAfterの写真となります。

Beforeは急に色が濃くなっているのに対し、Afterの写真は下から上へ綺麗なグラデーションで仕上げることができました。

Before / After

さらに今回は女の子が座っている左側にあるマンションの茶色の屋根の色にも注目しました。

以前の編集では全く気にならなかったのですが、BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cということもあり、このような小さな変化にも気づくことができました。今回マンションの屋根の色が薄いと感じたため、HSLでオレンジの輝度を下げることで屋根の色を強くしました。

写真表現において立体感を出すためには明暗差が重要であり、僕自身、色を濃く出す部分と薄く出す部分はこだわっています。

自分のこだわりを最大限に発揮できる

今回BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cを使ってみて、自分の編集の甘さに気づかされました。

32インチという大画面だからこそできる写真のディテールの追求、色のグラデーションや基本となる明るさの調整など、これまでもこだわってきたつもりだったのですが、その甘さを浮き彫りにされた気分でした。

これからは量よりも質が重要視される時代へ突入すると考えています。

1枚1枚のこだわりを追求するためにも、BenQ 32インチ カラーマネージメントモニター SW321Cのようなモニターを含めた機材の見直しが必要なのかもしれません。

主な仕様

32インチ 3840×2160 (4K UHD)の解像度
正確な色再現を可能にする「AQCOLOR」技術採用
Adobe RGB 99%, DCI-P3/Display P3 95%, sRGB/Rec.709 100%カバー
PANTONE/CalMAN認証取得
Palette Master Element(無料ダウンロード)によるハードウェアキャリブレーション
視野角(左右/上下)178°/178°‎
10bit(約10億7,000万色‎)カラーディスプレイ
HDR10 / HLG対応
遮光フード(縦・横)を標準装備

製品ページはこちら

カラーマネジメントモニターSW321C詳細

Amazon SW321C販売ページ

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