風景写真をシャキッと仕上げよう!SNSやWEBサイトごとにキレイに見せる最適なシャープの掛け方とは。

こんにちは。朱門(@shumonphoto)です。今回は、風景写真をシャープに仕上げる方法について、WEBやSNS用の圧縮を考慮した方法をご紹介します。

風景写真をシャキッと仕上げよう!SNSやWEBサイトごとにキレイに見せる最適なシャープの掛け方とは。

はじめに

シャープネスは後処理だけで考えると大きく以下の3つに分けることができます。

  1. 前処理のシャープネス:レンズの光学特性やデモモザイクの改善
  2. 表現としてのシャープネス:作品自体(部分・全体)のディティールを強調
  3. 出力別のシャープネス:Web用とかTwitter、インスタの解像度用や、プリント用

今回は3.の出力別のシャープネスのテクニックをいくつか紹介しますね。

縮小リサイズすることと解像度の関係

Web用やSNS用にアップロードするには、サービス側の規定で最大サイズが決められていたり、不正コピーによる二次利用を防ぐ目的等で画像サイズを小さくする必要があるので、高解像度で撮影した作品であってもネット上でフル解像度で見てもらうのはなかなか難しいですよね。自分の場合は用途に応じて長辺2048px~1000px程度に縮小リサイズすることがほとんどです。

通常、画像を縮小する場合、画素を間引く処理を行いますが、縮小後のサイズによっては単純間引きではなく補完処理が必要になります。この補完処理では周辺画素の情報などから元データには存在しない画素を埋めていくのですが、この処理がいまいちだと画像の解像感が失われることがあります。

TwitterやFacebook等、SNSの多くではSNS側でリサイズ・再エンコードされることがあります。その場合でも”リサイズされないサイズ”(再エンコードのみ)があるようですので、そのサイズに合わせると効果的です。例えば、Twitterでは長辺が2048pxか1024pxであればリサイズはされないそうです。但し、このルールは変わることもあるのでご注意を。

Web/SNS用の縮小方法

Lightroom Classic CCの場合

Lightroom Classic CCの場合、書き出し時にシャープ処理を有効にし、”スクリーン”を選択することで、スクリーン表示用のシャープネス処理を行うことが出来ます。

シャープ

これで十分な場合もありますが、Photoshopを使えばさらに高度なシャープ処理が可能です。

Photoshopの場合

Photoshopではレイヤーを使うことで様々なシャープ処理が可能ですが、Web/SNS用によく使われるテクニックを紹介しておきます。

  1. 写真を目標サイズの1.67倍に拡大(例:最終的に長辺2048pxだったら3420px)
  2. シャープをかける
  3. レイヤーをコピーする
  4. コピーしたレイヤーにもう一度シャープをかけ不透明度を調整する
  5. 長辺2048pxになるように縮小する
  6. JPEGで保存する

若干、ステップが多いのでPSアクションにしておくと便利です。この他、輝度が明るい部分と暗い部分でそれぞれ別のシャープ処理を行うことで解像感を増すテクニックなどもあります。

Web Sharpener

Photoshopの場合は自分で上記のような処理をしてももちろん良いのですが、更に高度な解像感を簡単に得るためのエクステンションが公開されています。ただ、多少処理は重いので注意が必要です。ハイスペックなPCを使用されている方は問題ないでしょう。

Web Sharpener Panel の ページはこちら

シャープ

インストール方法

インストール方法は簡単で、ダウンロードしてzip展開後、Photoshopで「ファイル」 > 「スクリプト」 > 「参照」から展開したファイルの中にある “install.jsx”を選択するだけです。

使い方

WebSharpenerは高機能なので写真に署名を入れたり、複数の写真を一気に縮小したりといろいろ出来るのですが、ここでは一番シンプルに画像を長辺2048pxに縮小する方法を説明します。

まずは、縮小したい写真をPhotoshopで開いておきます。
次に、WebSharpenerのパネルの“FInal SIze”に2048と入力します。このとき右側にある“Longer Side”がチェックされていることを確認しておきます。

WebSharpener

その他はとりあえずデフォルトのままで良いので、”Start Sharpening (Active Image)”を押してシャープ処理を開始します。

WebSharpener

※処理の途中でワーニングが表示される場合がありますが、気にせずOKを押して進めてください。

終了すると2048px用にシャープ処理を施された後にリサイズされた画像が開いた状態になりますので、お好みでレイヤーの不透明度等を変更してJpegで保存します。

最後に特にシャープ処理をせずに縮小した場合(左)と Web Sharpenerで処理した場合(右)の比較です。

まとめ

今回はWeb/SNS用に縮小する際のシャープの掛け方について紹介しました。海外の風景写真等を見て、解像度は低いはずなのに解像感が凄い作品に驚くことがあった方は謎が解けたのではないでしょうか?

また、同様にプリント用にもプリントサイズや紙質などに合わせてシャープのかけ方を調整するとより解像感がよくなりますが、それはまたいつか機会があれば説明したいと思います。

それでは。

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