カメラ初心者が、風景写真家におすすめの星空撮影方法を教えてもらった件

photo by shumon

星空をきれいに撮ってみたい!とカメラをやっている人は1回でも思ったことはありませんか?私は流れ星にそう願うばかりでした…。そんなヒーコ編集部員のゆみが、風景写真家・斎藤朱門(@shumonphoto)氏の星撮影に同行して撮影の仕方をレクチャーしていただけることに!「こんなまたとないチャンス、皆さんにもおすそわけしなくては」と思い、今回はその撮影で教わったことをまとめてそのままお届けしたいと思います!

カメラ初心者が、風景写真家におすすめの星空撮影方法を教えてもらった件

撮影地を決めよう!

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撮影プランは朱門氏が計画!

日本国内や海外など幅広い場所で撮影しているのでいつも撮影場所はどうやって決めているか尋ねてみると、衛星写真などが見られるGoogle Earthなどで事前に考えていると言っていました。ただ実際に行くと違ったり入れなかったりすることも…。

今回の撮影スポットの富士山周辺は、良く知られている場所なので沢山ネットに情報があるので下調べが重要なんだとか!

星空撮影のやり方

撮る際のポイント

500ルール

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まず、皆さんもご存知かもしれませんが、星空は北極星を中心に1時間約15度移動します。そのため長秒で撮影しようと思うと星が移動してしまい流れて写ってしまいますが、星を点で写すことの目安として500ルールというものが存在するそうです!

500ルールとは

500 ÷ 焦点距離=露出時間(秒)

のことで、この算出した露出時間は星が流れていないように見える最大の秒数になるそうです。

ヒストグラムに注意

星を撮る際のポイントはヒストグラムを見ること。特に天の川などではヒストグラムが左側(黒い方)にくっつかないように注意した方がいいそうです。

星に限ったことではありませんが、黒つぶれしてしまうと潰れた部分の階調データはなくなってしまうため、潰れないように撮るのが基本です。特に星の場合はついカメラの画面上での見た目を優先してしまうと星部分は問題なくても、周辺が黒つぶれしていることが多いのが落とし穴!

はじめ撮影しようと思ったものがこちら

ヒストグラムがかなり左によっていて、黒つぶれのマークである青い部分もかなり多いです。

ISOを400から800に替えました。どちらも28mm f2.8 30ssの設定のままです。ヒストグラムの情報も右によっていき、黒つぶれの部分である青色も上の画像と比べると減りました。

星がきれいに見える、光害が少ない場所となるとなかなか難しいかもしれませんが、撮った後カメラでヒストグラムを確認して撮影したいですね!

ブライトモニタリング機能が便利

星がきれいに見える街灯がないような暗い場所だと、なかなか構図を決める時にモニターやファインダーから見えるものが暗くて決めづらい…。なんて体験はないでしょうか?

そんな時ついていると便利なのが、ブライトモニタリング機能!この機能はなんと、夜空などの周囲が暗い場所でも、表示内の露光時間が延びることにより構図の確認ができるそうです!

※ブライトモニタリング機能はSony α Ⅲ以上の機種で使えます

星の軌跡写真の作り方

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つづいて、以前朱門氏が書いた風景写真レタッチ Photoshopを使って星の軌跡写真を美しく仕上げるTIPSを読んで星の奇跡写真をきれいに撮りたい!という要望に応えて頂きレクチャーしていただいたものをこっそり大公開!

気をつけたいポイント

間隔が空かないように撮影する

まず気をつけたい重要なポイントは、間隔が空かないように撮影するということ。

タイマー機能付きのリモコンを使用しても撮影できるそうですが、物によっては撮影間隔が空いてしまうものがあるため、星が繋がらない部分ができてしまって後の編集が大変になってしまうそうです。

設定で連続撮影モードに替えリモコンなどを押しっぱなしで固定にして撮影を行うと間隔を空けずに撮影することができるそうです!

手ブレ補正はOFFに

星を繋ぐ(星の軌道を線のようにする)際には手ブレ補正をOFFにしないと、編集時に星を繋げたときの線がなみなみに揺れてしまうので注意!とのことです。

通常、三脚に固定されているとき自動的にOFFになるのですが、風などの影響によっては手ブレ補正が反応してしまうようなので、念のためOFFすることをオススメします。

実際に手ブレ補正をONにして朱門氏が実演した写真がこちら

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まとめ

  • 撮影場所は下調べをしっかりと!
  • Google earthがおすすめ
  • 500ルールを使うと星が止まって撮れる
  • ヒストグラムに注意して撮影する
  • ブライトモニタリング機能が便利
  • 星の軌道写真はなるべく撮影間隔を空けないで撮る
  • 手ブレ補正はOFFにする

学んだこと

実は撮影に行った場所が、富士山のふもとからの謎のオレンジの光(おそらく建物か何かの環境光)によって空までオレンジになってしまっていたのですが、すぐに次の撮影スポットに案内してくれました。他にもオリオン座がいい位置に来る時間も調べてくださったり…いろんなことを想定して撮影に挑む大切さを感じました。

また、数日前に天気が怪しいかもとなっていましたが、当日に近づくにつれ晴れの予報に変わりさらに星空指数も90になっており、流石すぎました。私も早く天気の子になれることをこの日見た流れ星に祈っておきます…。

この記事の裏話をヒコマガ第27号で掲載中!

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