Profoto C1 Plusでスマートフォンテーブルフォトを思いのままに

こんにちは、Nana*(@necozalenky)です。いきなりですが、皆さんはスマートフォンで写真を撮ることがありますか。私はどうかというと、状況に合わせて、カメラとスマホカメラを使い分けるようにしています。例えば広角で撮りたいときや、俯瞰でさくっと撮りたいときなどはスマホカメラが便利だし、その瞬間を逃せないようなときにも、スマホならばカメラアプリを起動して、すぐに撮影できるので活躍してくれます。

今回はスマホカメラを使って、手軽に思い通りのテーブルフォトを撮影する方法をご紹介したいと思います。

Profoto C1 Plusでスマートフォンテーブルフォトを思いのままに

スマートフォンフォトグラフィーの作例

この写真は、スマートフォンで撮影しています。

ブラインドの隙間から漏れる光が印象的だったので、その場にあったスマホカメラで撮影しました。真俯瞰で撮影する場合、テーブルの上をカメラで撮ろうと思うと、手持ちだと傾いてしまうし、かなり高いところから撮る必要がありますよね。

床に被写体を並べて、三脚をセットして…なんていうセッティングをしないと綺麗に撮るのが難しいのではないかなと思います。そんなことをしていたら撮りたい瞬間を逃してしまうかもしれません。一方スマホならばセッティングしなくても、即座に手軽に撮ることができます。

理想的な光で撮れない場面も多い

F1.8 SS1/35秒 ISO320

ただ、写真を撮りたいと思ったときに、いつも理想的な光の条件で撮影できるとは限りません。暗い時間帯や暗い場所でしか撮影できない場合もありますよね。

これはiPhone XSのデフォルトカメラアプリで夜に撮影した写真です。ダイニングのペンダントライトの影響を受けて、オレンジっぽい色合いになっています。さらに影の輪郭もくっきりと出ているのがわかります。露出はオートなので、シャッタースピードも1/35秒と遅く、ピントも合っていません。

C1 Plusについて

C1 Plusとは

悪条件下で理想的な光を作るには、ライティング機材が必要ですが、プロでもなければ気軽に使えるものではありません。ではどうしたら良いでしょう。そんな時に便利なのがProfoto C1 Plusです。C1 Plusはなんと手のひらに載ってしまうくらいの大きさなのですが、アプリを使えば、スマートフォンと連動してストロボとして使用することができます。

  • 手のひらサイズのスタジオライト
  • スマートフォンでもライティングができる優れもの
  • 定常光としても利用できる万能性
  • アプリと連動して光量や色温度を自由に設定することができる

作例の比較

C1 Plusを使用した作例

2枚の写真を比べてどうでしょうか。この写真の方が、色味も影も自然だと思いませんか。後者の写真はC1 Plusを使って、Profotoカメラというアプリで撮影したものです。スマートフォンは先程と同様、iPhone XSを使っています。

アプリを使えばRAW撮影も可能

C1 Plus+Profotoカメラで撮ったものをRAW現像した写真

このProfotoカメラを使うと、RAWファイルでの撮影も可能なので、撮影したものをRAW現像すれば、より思い通りの写真に仕上げることが可能です。

C1 PlusとProfotoカメラアプリの使い方

C1 Plusの使い方はとてもシンプル。Profotoカメラアプリをスマートフォンにインストールしたら、C1 Plusの電源を入れて、Bluetoothでスマートフォンと接続するだけで準備完了です。ライトは定常光とストロボを選択することができ、それぞれ光量と色温度を調整することが可能です。Profotoのサイトに動画でのチュートリアルがあるので、詳しくはそちらを見てみてください。

C1 Plusで思い通りの写真を撮る

このC1 Plusは手のひらサイズとはいえ、ライティング機材なので、他のストロボなどと同様、思い通りの写真を撮るにはちょっとしたコツが必要です。今回はストロボでの撮影にスポットを当てて、そのポイントを順に見ていきたいと思います。ポイントは主に下記の3つです。

  • 光量を調整する。環境光とのバランスをコントロールしましょう
  • ISO感度を操作。C1 Plusの十分な光量を活用して、ノイズの影響をコントロールしましょう
  • 被写体に合わせて光を作りましょう

光量

①SS1/100秒 f2.4 ISO250 / ②SS1/100秒 f2.4 ISO32 光量:最大 共に焦点距離6mm(35mm判換算52mm) 

まずは光量。この2枚の写真を見てください。

環境光の影響がある状態で撮った場合

①の写真はProfotoカメラをこのように設定しています。

露出12 色温度3844K 発光量7

初めの写真と同様の光の環境で撮影しています。少し陰影がありますが、環境光(スポットライト)がある場所で撮影しているので、その影響を受けて、写真がオレンジがかっているのがわかります。

環境光に左右されず、自然な色味で撮影するためには、十分な光量でストロボを使う必要があります。

Profoto C1 Plusを使ってライティングをした場合

②の写真は、Profotoカメラをこのように設定しています。

露出9 色温度3844K 発光量10

マニュアル設定で発光量を最大にしています。ポイントは、光量を調整しながら、どのくらいの強さの光ならば環境光の色味が反映されないかを撮影して見極めること。暗い中でストロボの光だけで撮影するならば、発光量は最大にしてから下げていく方が調整しやすいと思います。

ISO感度

暗いところでは定常光をONにしてピントを合わせましょう

光量を決めたら、露出はまずオートで試してみましょう。思い通りの明るさにならなかったら、マニュアルで露出を調整して、試し撮りしながら、理想的な明るさになるようにマニュアルで設定します。このとき注意すべきなのが2つ目のポイントのISO感度。このアプリ、ISO感度は自動でしか設定ができないので、明るくしようと思って露出を上げてしまうとISO感度が上がってしまうことがあります。

※2020年3月6日に行われたProfotoアプリのアップデートにて、露出値の設定方法が変更になり、ISO感度とシャッタースピードをマニュアルで操作できるようになりました。

①はISO250になっていますが、拡大してみると、ノイズが乗っているのがわかります。高画質で綺麗に撮影するにはISO感度が上がらないように設定するのがポイントなのです。試し撮りした画像のデータを確認しながら、適正な明るさを見極めつつ、低いISO感度で撮れる露出を探ります。ここで気をつけなければならないのがライブビュー。暗い中で露出値を下げると画面が真っ暗になってしまうのでピントを合わせることができません。ピントは、定常光をONにして合わせるようにしましょう

被写体に合わせて光を作る

SS1/100秒 f2.4 ISO32 焦点距離6mm(35mm判換算52mm)

続いて3つ目のポイント。被写体に合わせて光を作ります。ここでもう1枚、写真を見てみましょう。

③の写真は、Profotoカメラをこのように設定しています。

露出9 色温度3844K 発光量8

発光量が変わっていますが、これは直接C1 Plusの光を被写体に向けています。10では光量が強すぎたので、8に下げています。②と比較すると印象が違いますね。陰影はできていますが、影の輪郭もくっきりと出ていて、全体的にコントラストが高い印象に仕上がっています。

コントラストが高い場合はバウンス光を利用

では、②はどのように撮っているかというと、しっとりと落ち着いた雰囲気に仕上げるために、バウンス光を利用して光を拡散させて撮影しています

左に壁があり、その壁にストロボを向けて、壁からのバウンス光で撮影しています。もちろん、被写体に直接向けて、ディフューザーを使って光を拡散させても構いません。近くに壁がないテーブルの上で撮る場合には、白い画用紙を立ててレフ板代わりに使っても大丈夫です。このC1 Plusはスタンドやアームに固定することも可能ですが、手持ちで使用することもできるので、角度や距離、高さなどを変えながら、色々試して光をコントロールしてみてください。今、距離と述べたので最後に一つ補足すると、ストロボの光から被写体までの距離も、仕上がりに影響します。ストロボを遠ざけると光量が弱くなるので、その分環境光の影響を受けるようになります。距離にも気をつけながら、撮影してみてくださいね。

C1 Plusを使ったオススメの撮影方法

  1. 露出オートのままフラッシュのスライドバーで光量を決めましょう。
  2. 思い通りの画質や明るさにならない場合は、オートのまま露出補正で調整しましょう。*1
  3. 思い通りにならない場合はマニュアルに切り替えて、ISO感度とシャッタースピードを設定しましょう。*2
  4. 記事内の写真②は環境光の影響を受けないようにするため、光量をマニュアルで最大に設定しています。

*1 オートからマニュアルに設定を切り替えると、オートで撮影した露出(ISO感度とシャッタースピード)が引き継がれます。
*2 ブレないシャッタースピードを保てるならば、低感度がオススメです。

作品ギャラリー

まとめ

スマホカメラで思いのままにテーブルフォトを撮影する方法まとめ

  • スマホカメラの魅力は手軽さ
  • いつも理想的な光で撮れるとは限らない
  • Profoto C1 Plusは手のひらサイズのライティング機材
  • アプリを使えばRAW撮影も可能
  • 暗い場所でのライティングは3つのポイントを意識して撮影
  • バウンス光を利用するのもポイント

おわりに

今回の記事ではスマートフォンでの使い方を説明しましたが、このC1 Plus、アプリ内の「Remote control」機能と、別売りのProfoto Connectを使うと、特定のカメラとも連動させることができるのです。ちょっと光が欲しい時にとても便利。1つ持っていると撮影の幅が広がります。私ももっと活用していきたいなと思います。

※Profotoカメラアプリ Android版は、現時点では「Remote control」機能のみ利用可能で、スマートフォンのカメラと C1/C1 Plusを使って撮影する「Camera」機能はご利用いただけません。 今後Android用アプリでもiOS用アプリと同じ機能が使えるようにアップデートしていく予定。

今回の撮影で使用した機材とアプリ

Profoto C1 Plus

Profoto カメラ

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