冬の風景撮影に欠かせないアイテム!写真は感動を再現するツール。斎藤朱門 | 写真家の機材

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自他共に機材マニアと認めるランドスケープ・フォトグラファーの斎藤朱門(@shumonphoto)氏の意外な素顔とは?気になる風景作品と機材の関係性についてインタビュー!撮影に欠かせない機材や、極寒を乗り切る対策など、根掘り葉掘りヒーコのすーちゃん(@iamnildotcom)が伺います。

冬の風景撮影に欠かせないアイテム!写真は感動を再現するツール。斎藤朱門 | 写真家の機材

斎藤 朱門

経歴

宮城県出身。都内在住。2013年、アメリカ在住中にランドスケープ・フォトグラファーとの出会い がきっかけで、自身もカメラを手に取り、風景写真を撮り始める。現在は、国内外の四季折々の風景写真や星景写真を中心に撮影。主にダイナミックな構図を用いた作品を得意とする。また、ブログ等で風景写真レタッチに関する記事の執筆なども行う。個人作品をNational Geographic,500px,Camerapixo,1x等のトップレベル主要サイトで掲載多数。

SHUMON SAITO PHOTOGRAPHY

近年の実績

【Works】
色と構図で風景をアートに変える 四季の風景写真術 インプレスブックス (Feb. 2019)
デジタルカメラマガジン 2019.2 (Jan. 2019)
デジタルカメラマガジン 2018.12 (Nov. 2018)
デジタルカメラマガジン 2018.11 (Oct. 2018)
いまいちばん美しい日本の絶景 MdN編集部 (Aug. 2018)
デジタルカメラマガジン 2018.5 (Apr. 2018)
“We inspire” No. 29, Camerapixo (Mar. 2018)
デジタルカメラマガジン 2018.3 (Feb 2018)

【Awards】
COUNTRY’S TOP 10 TITLE at the World’s Top 10 Landscape Photographers 2018 Photo Contest
Gold Photography Award on “We inspire” No. 29, Camerapixo (Mar. 2018)
Fstoppers Photographer of the Month (May 2017)
IPA 2018 Honorable Mention (Professional)
MIFA 2017 Honorable Mention
Editor’s Choice Award on “We inspire” No. 20, Camerapixo (May. 2017)

撮影機材

カメラ・レンズ

カメラ:SONY α7R III(メイン) / SONY α7R II(サブ)
レンズ:SONY FE 16-35mm F2.8 GM / SONY FE 24-105mm F4 G OSS
SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS / SONY FE 28mm F2
LAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE Zoom / SIGMA 20mm F1.4 DG HSM | Art (ソニー Eマウント)※写真未掲載

他、撮影機材・アイテム

三脚:Really Right Stuff
スノーシュー:Velbon
手袋:THE NORTH FACE / MAMMUT
靴下:BREATH THERMO
靴:SALOMON
ウェア:THE NORTH FACE サザンクロスパーカ
他:曇り・結露防止のレンズヒーター、USBバッテリー / 熊鈴(冬以外に使用) / ライト 等

よく使用する撮影機材について

[すーちゃん]

朱門さん!ヒーコのイベントなどでよくお会いしているので、改めて取材というのもなんだか新鮮です(笑) よろしくお願いします!

早速ですが、普段風景撮影で使っているメイン機材を教えて頂けますか?

[朱門]

カメラ本体はSONY α7R IIIで、予備にSONY α7R IIも持って行って、レンズはSONY FE 16-35mm F2.8 GMと、SONY FE 24-105mm F4 G OSSと、SONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの3つをメインに使っているよ。

機材よりフットワークの軽さを重視

[すーちゃん]

機材マニアなイメージから、もっと沢山のレンズを撮影で使っているのかと思っていました。

[朱門]

前はそうだったかな。機材マニアってことがあって色んなレンズとカメラを持って行きたくなっていたんだけど、最近になっていや違うなと気づいて。単焦点レンズを何本も持って行っても、結局使うのズームレンズだし。機材多くても決まったものしか使わないんだよね。

あと荷物を軽くして体力を温存しつついろんな場所に撮りにいった方が良いと思ったんだよね。 以前は荷物が多くて山とかで疲れちゃってもう帰ろってなったりしてて(笑) それで去年の秋頃、Eマウントレンズに変えてから、必要なものを最低限持っていくようにしてコンパクトな荷物にしたかな。でも、まだ減らせるとは思ってる。

[すーちゃん]

確かに、風景撮影となると良い場所を探す事も重要でしょうし、イコール沢山移動もありそうです。どれだけ歩けるかでもっと良い場所に行けるかもしれないし。そう思うとなるべく機材を減らす事に繋がったのも納得です!

単焦点レンズを使わない理由

[すーちゃん]

画質とかにこだわってる人は単焦点レンズを使う方が多い気がするんですが、朱門さんはよくズームレンズを使用されているんですね。 ちょっと意外です。単焦点レンズを使わない理由はなんでしょうか?

[朱門]

そうだね〜。ズームレンズより単焦点の方が明るいとかボケが綺麗とかあるけど、風景撮る時は三脚使うし絞っちゃうから僕の場合、そんなに関係ないかなって(笑) 星撮時には単焦点レンズを使ったりもするけど。

星撮影
[すーちゃん]

なるほど!単焦点の特性を生かした撮影はあまりされないから、関係ないんですね。考えて見れば朱門さんのシャープな写真にボケボケのイメージは全くありませんでした(笑)

おまけのレンズ
SONY FE 28mm F2
[朱門]

おまけのレンズで、こんなのもあるよ。小型で軽いSONY FE 28mm F2と、フルフレーム用超広角ワイドズームレンズのLAOWA 10-18mm F4.5-5.6 FE Zoom。

[すーちゃん]

小っっっさ!!これならポケットに入れて歩けますね(笑)

[朱門]

焦点距離が15cmまで寄ることもできるからマクロレンズとしても使えるし、とにかく軽いから持っていてもいいかなって。あとは光芒が綺麗に撮れるレンズも持ってるよ。

[すーちゃん]

え!普通のレンズだとボケ感が綺麗とかよく聞きますけど、光芒が綺麗に出るってレンズって物凄いターゲット絞ってますね(笑) でも、確かに風景写真だと光芒を撮っている人が多いイメージはあります!持っていたら楽しそうなレンズですね。

三脚は用途に合わせて使用

[すーちゃん]

ところで、朱門さんのメイン機材を見せていただき思ったんですが、どうして三脚を3つも持っているんですか?

[朱門]

全部Really Right Stuff(通称:RRS)って海外メーカーのものなんだけど、元々そのヴァーサシリーズ2(画像真ん中)を買ったんだけど後からもう少し大きい方が安定するかなと思ってヴァーサシリーズ3(画像右)を買ったんだよね。コンパクトや目線を低く固定したいときはヴァーサシリーズ1(左)の小さいものを持っていくって感じかな。ハイキングとかで歩かなきゃいけない時も小さいものだと楽だし。

[すーちゃん]

用途に合わせてこの3つの中から選んで持っていくんですね!

冬に風景写真を撮る厳しさ

[すーちゃん]

風景撮影って大変なイメージがありますが、特に冬の撮影は心身共にえげつなさそうです。実際どうなんでしょうか?正直しんどくないですか?

[朱門]

うん、手足がとにかく冷えて痛い。もう暴力の域(笑) 服や鼻水や飲み物まで凍ったりもするよ。

[すーちゃん]

マジで凍ってるじゃないですか…過酷すぎる…!

おすすめの防寒グッズ

[すーちゃん]

極寒のサバイバル撮影の際に使用している、防寒グッズを教えてください!

[朱門]

手袋はTHE NORTH FACEとMAMMUTのものを2つ重ねにして、靴はやっとこれなら耐えられるなっていうのが見つかったんだけど、それがSALOMONてブランド。靴下はミズノのBREATH THERMOってやつで、分厚いのを一枚だけ履いてる。ウェアはTHE NORTH FACEのサザンクロスパーカっていう極地対応ダウンジャケットを着てるよ。南極とかでも着れちゃう優れもの。あとは、絶対にホッカイロがいる(笑)

[すーちゃん]

名だたるブランドが集っている…!ウェアを試しに着させてもらいましたが、布団をまとっているみたいですね!これなら布団いらず!私だったら冬は絶対に家から出ませんが…家から出て極寒の地へ行くとなると、身に付けるものすべてを防寒の精鋭たちにしないと、挑めませんね。撮るという行為自体よりまず、撮影場所に行ったり滞在するのが大変という事が伺えます…。

極寒の撮影でも安心な α7R III

[すーちゃん]

寒すぎてカメラは壊れたりしないんですか?

[朱門]

落としたりしなければ(笑) 寒いとバッテリーがすぐ減るから前はすぐ終わっちゃったけど、α7R IIIにしてからは全然大丈夫。バッテリーの持ちが上がって余裕で使えるようになったかな。

冬撮影で便利なアイテム

[すーちゃん]

他に、冬撮影時に必要なアイテムとかってありますか?

[朱門]

そうだな〜。曇り・結露防止のレンズヒーターとか、そのUSBバッテリーも勿論大事だし、あとは…深い雪の上で撮影する時は三脚が沈まないように、Velbonのスノーシューを付けてるよ。

スノーシュー
[すーちゃん]

こんなアイテムがあるんですね!確かに、スノーシュー無いと三脚がそのまま雪にズブズブ入っていっちゃいますね。

[朱門]

他には、冬限定って話でも無いけど夜薄暗い時はライトを使ったり…、逆に熊鈴は冬以外での山撮影なら付けるかな(笑)

作品が出来るまで

作品と現像の重要性

[すーちゃん]

さて、機材について色々と伺ってきましたが、今度は朱門さんの中で「作品が出来上がるまで」を詳しく聞いて生きたいと思います!ヒーコのチュートリアル記事のイメージからか、現像に力を入れている印象がありますが、撮影と現像はどちらが大事なんでしょうか?

[朱門]

どっちも大事!半々だね。現像を意識して撮影する事は結構あるかな。撮影段階で失敗したものを現像でごまかす事は出来ないから、撮ったものっていうのはすっごい大事なんだけど。

[すーちゃん]

撮って上手くいった!というものも、朱門さんにとっては現像を通してそこで写真が完成するから、どちらも欠かせないものなんですね!それゆえに、撮影段階から現像も意識して撮られることが多いというのも納得です。

良い写真の基準

[すーちゃん]

良い写真の基準、これが撮れたら満足するといったものはありますか?

[朱門]

自分の「目」で見て良いと思ったものが表現できていれば良いと思ってる。反対に、どうも目で見るときと印象が違うなあというときは撮れていないときだね。撮った時点で良いか悪いかはだいぶ決まるものでもある。

現像してみて良い写真になる場合もある

[すーちゃん]

現像して見たら意外とこの写真よかった!みたいなパターンはありますか?

[朱門]

たまにあるよ。でも、面白いと思って撮っていても現像時にうーんと思って放っておいて、その時いいと思っていた感動を思い出しながら現像すると「やっぱりこれは良い」って時はあるかも。

[すーちゃん]

面白いですね!写真は変わってないのに、自分の写真を見る姿勢を変えるだけで、微妙だったのが良い写真になるケースもあるんですね。

写真は自分の感動を伝えるツール

風景を撮り続ける原動力

[すーちゃん]

風景撮影ってすごく大変だし、孤独な戦いなのかなって思うんですが、大変な思いをしてまで撮り続ける原動力って一体どこから来てるんでしょうか?

[朱門]

写真を撮るというより「すごい風景」を見るのが楽しいから、かな。それを写真におさめて他の人にも見てもうのがまた楽しい。でもごくたまに、「これは写真に撮れない」って思う時があるんだよね。目で見てる感じ良いのに、どう撮ったらいいかわからないときは諦めたりする(笑)

[すーちゃん]

朱門さんでもそんな時があるんですね…!

写真を始めて景色が変わった

[すーちゃん]

朱門さんは元々旅行好きで、写真を撮り始めたんですか?

[朱門]

普通の人が見て楽しいものを良いと思うわけでもなくて。だから普通の楽しい旅行って感覚じゃないかも。でも写真を始めてから、良いと気づく景色がたくさん増えたんだよね。

例えば、「良い光だな」とか思うのって写真やってるからだと思うんだよね。元々は全くわからなかったことだし。

[すーちゃん]

確かに、写真をやっていない人が「良い光」とか言わないですもんね…!普通に考えたら「良い光ってなんだ?」ってなりそうだし、撮る前提だから出る言葉なのかもしれません。自然と写真脳になっていたんですね〜!

作品ギャラリー

まとめ

  • 最近は機材よりフットワークの軽さを重視
  • ズームレンズをよく使用する
  • 三脚は用途によって大きさを選び持っていく
  • 極寒の風景撮影は、服や鼻水や飲み物が凍る
  • 手袋は二枚重ねが吉
  • 靴下と靴とウェアにもこだわるべし
  • ホッカイロ忘れたら地獄
  • α7R IIIは極寒でもバッテリーの持ちが良いらしい
  • 雪の上での撮影は三脚にスノーシュー装備するのががおすすめ
  • 撮影と現像は、選べないどちらも重要
  • 自分の「目」で見た感動が写真にあらわれているのが「良い写真」
  • 風景を見た時の感動を思い出すと現像がうまくいったりする
  • 風景撮影は、すごい風景を見るのが楽しいから撮り続けられる

撮影機材一覧

使用カメラ

主な使用レンズ

他、撮影機材・防寒グッズ

感動が一番の目的

風景写真を全く撮ったことが無いので、朱門さんの作品を見てもどう撮っているのか全く想像がつかなかったですし、必要な機材のお話も言われてみれば「ああ確かに必要だ!」というものばかりでした。撮影の経験が無いと必要性に気がつかなさそうな事ばかりで、でも極寒の地に行って気づいた時には遅すぎますので、もし冬の風景撮影を考えている方は是非ご参考にしてみては?と思います!

朱門さんの作品が出来上がるまでのお話の中で一番意外だったのは、撮る事自体ではなく「風景を観る」事が一番楽しいというお話でした。というのも、私の勝手なイメージなのですが、風景撮影時は撮影する事に集中しているから実際に目でちゃんと「風景を観て・楽しむ」事はそんなにできないんじゃ無いかなあっていうのがありました。

自然風景を楽しみながら、その感動を人にも伝えていく朱門さんのスタイルはとても素敵なものだなと改めて感じました!

それでは、ダウンを着てチャックを閉めたら妖怪になってしまった人の写真を最後に、失礼いたします。

書籍情報

色と構図で風景をアートに変える四季の風景写真術

斎藤朱門氏の作品が掲載されている、『色と構図で風景をアートに変える 四季の風景写真術』の予約・早期購入キャンペーンが実施中との事です!申し込み期限は2019年3月15日(金)まで!

詳しくは下記画像リンクからご確認ください♫

色と構図で風景をアートに変える四季の風景写真術

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