映画のワンシーンのような写真を撮るために心がけている光と構図の選び方。

こんにちは。はじめてヒーコで記事を担当させて頂きます、相沢亮(@aizawa0192)と申します。

まずは、簡単に自己紹介を。2017年にカメラに出会い、現在は、東京を拠点に主に映画のような雰囲気を目指し、街の情景を写しております。

そんな自分が今回は、「映画のワンシーンのような写真を撮るために心がけている光と構図の選び方」について、自分なりのやり方をご紹介していきたいと思います。

映画のワンシーンのような写真を撮るために心がけている光と構図の選び方。

はじめに

光の時間帯・位置で変わる街の表情

街に溢れる光と影。時間帯によって変わる太陽光の色温度や光の角度、建物の立体感など自然光を上手く活用すると写真の雰囲気は、がらりと変わります。昔から晴れの日を「絶好の写真日和」というのは、まさにそのことなのかもしれません。

時間で変わる光を読むことで、演出したい雰囲気に近づけることも可能になります。同じ編集方法を試しているのに、なぜか憧れの人のように仕上がらない。という方は、光と影(ハイライトやシャドー部分)にその理由があるのかもしれません。ポートレートで人の肌に光を当てると綺麗に写り、光の時間帯や角度によってイメージも変わります。それと同じ感覚で景色を写せば良いのです。

映画のワンシーンを写真に撮るということ

映画は動画、写真は静止画という大きな違いがあり、そもそも写真で映画というものを表現できるのかという疑問が浮かぶ方は少なくないのではないでしょうか。

ただ、それは「動く」か「動かないか」を主軸にした時に大きな違いと感じるもので、「物語・ストーリーがある」という部分にフォーカスした時に写真も同じように表現できると考えています。写真でストーリーを伝えること、物語の中にあるワンシーンかのように表現すること、このような表現を『映画のワンシーン』だと考えています。

そこで、どうやって1枚の写真から物語を想像をさせるような一瞬を写真として残せるか。今回は、自然光の演出や空気感、構図というエッセンスを加えてみましょう。

ストーリーを感じさせる写真で大切な光

日々変わる日の出と日の入り時間と太陽の位置。お気に入りの屋上が1ヶ月前は、綺麗な夕日が見えたのに、今は手前の高層マンションに隠れ見えなくなったなんてこともしばしば。街の撮影のベストなタイミングというのは、日々変わる。そんなことを念頭に置いて頂ければと思います。

自然光を利用した映画のワンシーンのような写真を撮るためには、自然光の把握が大切なので、太陽の位置アプリの活用することなどがお勧めです。事前に使い方に慣れておけば、いざという時(初めて行く場所など)でも良い写真が量産できるかも。良い写真を撮るための下準備はここから始まっています。

▼ 「太陽の場所と軌跡」アプリがオススメ ▼
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日常を映画のように切り取る4つのポイント

映画の場面を想像して頂ければと思うのですが、光や構図というものが効果的に使われています。写真は、言葉を添えないもの。言葉がない以上、雰囲気作りが重要になってきます。

逆光による暖かな空気感の演出

夕日の時間帯にオールドシネマのような雰囲気を演出するために先を行く電車を逆光で撮ったものです。電車と夕日、フレアを対角線上に置くことで全体のバランスも考慮し、黄色の電車を引き立てながら、立体感のある写真にしました。逆光の写真で白飛び部分が多いと写真として、寂しい印象になるので建物などをいれて余白を埋めました。

ここで意識した撮影ポイント

  • 写すものを対角線上に置くことで全体のバランスを考慮
  • 余白を空けることで、ストーリーを作る
  • シルエットにせずややサイド光で撮影し、色を引き立て立体感を演出
  • 白飛びが多いと寂しい写真になるので、建物などで余白を埋める

完全なシルエットにすると、写真全体の雰囲気がもう少し暗い印象に変わるかと思います。

ちなみに、ポートレートの場合に逆光でポーズなどをつけると(例えば、後ろ姿で右手を上げさせるなど)気持ちの明るさや強さというイメージへと途端に変わります。被写体や動きによっても雰囲気が一変する写真。奥が深いです。

影や望遠の圧縮効果を活かしたエピローグのような場面

夕焼け時に大きな入道雲が出てきた日に望遠の圧縮効果を利用し、孤独や哀愁といった映画のエピローグのような雰囲気に仕上げました。
試しに頭の中で余白にエンドロールを流してみてください。そんなことを考えながら写真を撮ると面白いです(笑)。

ここで意識した撮影ポイント

  • 太陽光の残る空と地上の影部分でメリハリをつける
  • 目立たせたい部分に光が少し当たるようにする
  • 望遠の圧縮効果を利用し、物体の対比を表現する
  • 画角内に人を一人にすると孤独や哀愁の表現できる
  • 余白を埋め、全体のバランスを考慮する

街中は結構ごちゃごちゃしているので、望遠を使うのが難しいですが、写真のように坂道などで使うと面白い写真が撮れます。

午後の昼下がりの光を穏やかな空気感とともに捉える

映画だと放課後の学校、喫茶店、海辺の街のシーンなどでもこの時間の光と空気感が効果的に活用されています。

ここでは、街中の人や交差点など動きのあるものを昼下がりに撮影して、喧騒から少し距離を置いたような時間がゆっくり過ぎていくような穏やかなワンシーンのような写真にしました。この時間帯の窓からの透過光はより光や空気感を柔らかく表現でき、光が斜めに入ってくるため、横から照明を当てたような写真も撮れます。1枚目ではそういったことを意識して撮影しました。

また、人が多くなる時間帯は、偶然の瞬間との出会いが多くなります。2枚目のように3色揃う瞬間などちょっとしたシャッターチャンスを狙うこともできます。

ここで意識した撮影ポイント

  • 光がサイドから差すような場所を探し、明暗差の演出
  • 窓から光を透過させ、より柔らかい光と空気感にすることが可能
  • あえて街中の動きを写すことで、空気感を表現できる
  • 街に人が多くなる時間帯は偶然の出会いが多くなる

順光で写すのも良いのですが、せっかく陽が傾いてきて影の演出が可能になっているのならば、サイド光で撮るのがお勧めです。外での自然光による写真の場合、ぱっと見の影によって、撮影時間を判断されることも少なくないです。最初の視覚情報で印象が変わります。

広角でダイナミックに!主役を引き立て記憶に残る写真

映画では、場面の切り替わり時やオープニングなどで舞台を紹介するような場面があります。広角でダイナミックさを表した絶景勝負のことも多いです。「こんな日には、何かが起きる。」そんなイメージです。今回は、夏の都市のワンシーンのような写真にしました。この日の主役は、空一面に広がる大きな雲。都市のビル群との対比、空の割合で雲の大きさを際立たせています。

自分は、日中の都市の風景を撮影する時にパンフォーカスになるように撮影しています。絞り値が6.3〜8くらいが理想だと考えています。あまり絞り過ぎると、光の解析現象で逆に街のディティールが失われるので注意が必要です。

あと、映画だとシャドウ部分に編集で強めに色を付けて雰囲気を作るためにあえて暗めに撮影していることも多いです。この写真もあえて暗めの設定で撮影してシャドウ部分により色が出るように撮影しています。

ここで意識した撮影ポイント

  • 主役の大きさを際立たせるために、対比となるものを写す
  • 広角の都市風景は、パンフォーカスで写す
  • 絞り値が6.3〜8くらいが理想
  • 空の写真は、空を全体の3分の2にするとまとまりやすい
  • 都市も主役にしたいなら、2分の1でも〇
  • 明るい場所の撮影でも編集時にシャドウ部分を意識し暗めに撮影する

こういう時の写真はとにかくストレートな表現でインパクトを与え、強く記憶に残させる。そんなイメージで撮影しています。

まとめ

  • 写すものを対角線上に置き全体のバランスを考慮する
  • 余白を空けることで、ストーリーを作る
  • 完全な逆光ではなくサイド光を利用して立体感を演出する
  • 白飛び部分が多くならないよう建物などで余白を埋める
  • 明るい空と地上の影を切り取ることで写真にメリハリがつく
  • 望遠の圧縮効果を利用すると、大きな物との対比を表現できる
  • 画角内に人が一人になるタイミング撮影する
  • 光が横から差し込む場所を探すと、明暗差の演出ができる
  • 窓から光を透過させると、より柔らかい光になる
  • あえて街中の動きを写すことで、空気感を表現できる
  • 街に人が多くなる時間帯は偶然の出会いが多くなる
  • 主役の大きさを際立たせるために、対比となるものを写す
  • 広角の都市風景は、パンフォーカスで写す
  • 空の写真は空を全体の3分の2にするとまとまりやすい
  • 都市も主役にしたいなら、2分の1でも〇
  • 明るい場所の撮影でもシャドウ部分を意識し暗めに撮影する

時間帯で変わる光の特徴を捉えよう

「映画のワンシーンのような写真を撮るために心がけている光と構図の選び方」について解説致しましたがいかがでしたでしょうか。

1日の時間帯によるそれぞれの光の特徴を把握することで、写真の雰囲気、演出のバリエーションが増えます。普段の写真のテクニックとは違った情景描写というアプローチから表現の可能性について考えると自分が何が撮りたいのかということが見えてくると思っています。写真を構成する大事な要素の光や構図の演出について、これからも追求していきたいと思います。

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