撮影する要素を選択しよう。自然光から読みとくポートレート

こんにちは。ヒーコでは2回目の登場、カメラマンの須田卓馬(@takuphoto)です。普段はポートレートを仕事で撮影しています。以後お見知りおきを。

以前ヒーコで、自宅で出来るライティングトレーニングと題し、家でストロボを立てて野菜を撮ってみました。今回は僕が今まで撮影してきた自然光のポートレートを例にしながら自然光を読み解いていこうと思います。楽しんでいただければ幸いです。

撮影する要素を選択しよう。自然光から読みとくポートレート

順光を恐れるべからず

写真を始めたばかりの人は逆光で撮ると人物は暗く写るので難しいと思いがちです。そこからしばらく写真を撮っているうちに、実は逆光は撮りやすいということに気が付きます。実際多くの写真指南書で逆光ポートレートの解説があります。そうして逆光写真に慣れていくと、今度は順光での撮影を避けるようになりがちです。

僕はそこからさらに一歩進んだポートレートを撮るために順光写真を提案します。順光での撮影が難しいと感じる方はおそらく顔のコントラストが強くなり影が出てしまうからではないでしょうか。

自然光の難しいところは光のコントロールが100%できないところにあると思います。例えば、朝の光と昼の光では太陽の高さが違うので光の当たる角度も変わります。同じ順光でも朝に撮る順光の写真と、昼に撮る順光の写真ではだいぶ違います。

自分がストロボでライティングすることをイメージしたときに真上からの光だけで撮るのはなかなかレアですよね。そう考えると朝や夕方の太陽が低い位置にある順光の方が扱いやすいことが想像できます。

朝の順光の作例

モデル:飯島珠奈

夕方の順光の作例

モデル:太田麻美

まずは順光のネガティブなイメージを一旦消しましょう。顔に影が出ていてもいい写真はいい。そこに撮影者の意思や意図があればいいと思うのです。それがたとえ真夏の真昼の写真でも順光でもいいときもあるのです。

木洩れ日のベストポジション

僕が自然光撮影でついつい撮ってしまうものの一つに木洩れ日があります。たとえ日差しの強い真昼間でも、木洩れ日から漏れる光は優しく魅力的です。

少し話はそれますがストロボを使って撮るときも、自然光で撮るときも僕は光の当たっている部分よりも影の部分を見ます。厳密には光の当たっているところと影の部分のとの明暗差です。木洩れ日の撮影では狭い範囲に光と影が混在するために、その明暗差はとても目立ちます。ですので木洩れ日撮影をするときにはその明暗差が許容範囲なのか、それとも何か手を打つべきなのか考える必要があります。

例えばこの写真は僕の許容範囲です。

モデル:森本奈緒

明暗差に加えて木洩れ日の場合、どこが影になっていてどこに光が当たっているかでもかなり印象が変わります。例えばこの写真。

モデル:ヤハラリカ

最初にお見せした写真と比べて明暗差が強い写真です。ただ人物を配置する場所を調整することで顔に当たる光のバランスを調整しています。この場合は木の幹を利用しました。木洩れ日の中のベストポジションを探します。

どこから撮るか、どこへ向くか

スタジオ撮影の場合、ライトをどう組むかはモデルの動きをある程度想定して決めます。決まったポーズで撮る広告のようなものなのか、ある程度動きながら表情を狙うのか。

自然光撮影の場合、太陽の配置は動かせません(時間帯を選ぶという選択肢はありますが)。太陽とカメラ位置の関係については初めにお話しました。最後のセンテンスではモデルと太陽との関係についてお話します。

顔の向きを変えてみる

例えばこちらの写真、モデルの顔が暗くなっています。

ところが顔の向きを少し変えてもらうだけで見え方が全然変わります。

これはどちらがいい悪いでなく、自分の表現によって選択できるのが良いと思います。

太陽の位置を考える

こちらの写真は光が頭上から当たっています。モデルに上を向いてもらうことで顔の影を調整しています。

自分の撮影したいイメージ、被写体が表現したいもの、その場の光、色々な要素を見ながら良い選択をしていきたいですね。

まとめ

今回は過去の作品を振り返りながら自然光をどう捉えて撮影したかお話しました。僕は自然光撮影、ストロボ撮影、どちらにも言えることですが一番大事なのは実はHOW TOではないと思っています。今回の写真も結果解説することは出来ますが、撮影時にはそこまで考えてなかったりします。何を美しいと思って何をよしとするか。それを磨くことがよりよい写真を目指す道なのかなと思って日々精進しています。

またお会いできるのを楽しみにしています。

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