クリエイターが「好き」を集めた、偏愛おしゃれ部屋のつくり方

こんにちは。フォトグラファーの柴崎まどか(@shibazakimadoka)です。普段はフリーランスとして、『猫が逃げた』『愛なのに』『彼女が好きなものは』などの映画スチールの他、雑誌、広告、カタログ、アーティスト写真など、幅広く活動しています。

そんな私ですが、仕事とは別に、暮らしやインテリアへのこだわりを発信するインスタグラムアカウント(@madorinokurashi)を運用しております。

今回は、部屋を育てていくことについて、私のこだわりや心がけていることなどをお話しさせていただきます。

部屋を育てるということ

自分にとって居心地のいい部屋とは

フリーランスでフォトグラファーをしていると、撮影以外は在宅作業が多く、仕事とプライベートの境界があいまいなので、部屋で過ごす時間が多いです。長い時間を過ごすからこそ、部屋が居心地よくときめく空間であるかどうかは生活のモチベーションを大きく左右します。

どうしたら居心地よく暮らせるだろう?と考えた結果、私は好きなものにだけに囲まれていたいな、と思いました。思えば、いままで自分の好きなものについて真剣に考えたことがなく、その場その場でものを買ったり貰ったりしていて、気がつくとそこまで好きでもないものにばかり囲まれていました。部屋は、自分が今まで手に入れてきたものの集積です。好きなものだけに囲まれるには、まず自分が何を手に入れてきたのかを把握し、何を手放すかを選ぶ作業が必要でした。

自分の持ちものをすべて見直し、手離したり買い足したりを丁寧に重ねていく。

そうしていくうちに、お気に入りの雑貨を飾るレイアウトを考える楽しみができたり、景観を乱さぬよう整理整頓しやすい収納を考えたり、好きな食器を使うために少し凝った料理を作るようになったりと、暮らしへの意識は大きく変化していきました。

部屋を整えたきっかけ

25歳の時に上京してからシェアハウスやルームシェアなど、ずっと誰かと住んでいましたが、30歳の時にルームシェアを解消したことを機に、初めて東京で一人暮らしを始めました。部屋づくりに目覚めたのは、その頃です。常に複数人で暮らしてきた私にとって、誰に文句を言われることもなく、部屋も家具も生活リズムもすべて自分で決めていい、というのは新鮮でした。

若い頃に比べて、金銭的にも時間的にも余裕が出てきたこともあり、「こうなったら徹底的にやってやろう!」と部屋づくりにこだわり始め、今に至ります。一人暮らしを始めた頃はパンデミックの真っ只中で、外出することもほとんどなく、ひたすら家で過ごしてネットで家具を探したり、レイアウトを試行錯誤したりと、とにかく「部屋を育てる」ことに没頭していました。

新しく揃える家具を選ぶ中で一番意識したのは、「安いからという理由で買わない」ことです。ルームシェアをしていた当時は金銭的な余裕がなく、「安いからこれでいいか」という安直な理由で、妥協して家具を選んでいました。その後何度か引っ越しを繰り返しても、「まだ使えるしもったいない」と、そのまま使い続けていました。しかし、こだわりなく選んだ家具たちにはなかなか愛着が湧かず大切に扱えないし、使っていてもテンションが上がらない。

これからは適当に選ばず、長く大切に愛着を持って使えるものを選びたいと思い、「使っていてときめくかどうか」を基準に、値段で妥協せず家具を買うようになりました。

部屋を整えて変わったこと


部屋を整えることは、生活を整えることなので、まず生活が変わりました。「効率よくスマートに暮らすこと」を意識するようになり、生活動線を気にするようになったと思います。

昔は家事がとにかく面倒でした。でも、一人で暮らす今は誰かにお任せするわけにもいきません。そこで、無駄なものを無くすなど生活動線を工夫することで、家事の個数を減らしていきました。一つひとつの手を抜くのではなく、やらなくていいことをやらないようになると、生活の流れが良くなって、「家事って思ったより面倒くさくないな」程度には思えるようになりました。部屋の写真を頻繁に撮ることも、掃除のモチベーションになるのでお勧めです。

部屋を整えてもう一つ変わったのが、幸福感です。昔は物を得ることこそ豊かで幸せにつながっていると思い込んでいました。でも、無駄なものを手放した今は、必要なもの、好きなものに囲まれていることに、幸福を感じています。

部屋を整えるために

物件探しの時に見た7つのポイント

部屋を整えるために、物件探しはとても大切です。挙げたらキリがないのですが、探すうえでとくに私がこだわったポイントと、もっとこだわっておけば良かった!と思うポイントを、7つ紹介させていただきます!

①日当たり・窓の数・光の向き

仕事柄写真をよく撮るので、一番大切にしたいのは日当たりの良さです。

窓の位置が最も重要で、今の家は2面採光で、1面は南西向き、もう1面は北西向き。北西向きの方は冬場はほぼ直射が入ってきません。そのため、同じカーテンをつけていても2つの窓で色温度が変わってしまいます。流石にそこまでは住んでみないと分かりません。本当に物件選びは難しいと思います。

ちなみに、今の家はキッチン側に窓がなく、自然光が入らないので、ちょっと後悔しています。

②キッチン

自炊をよくするので、キッチンも重要です。上の写真は以前住んでいた家のキッチンですが、窓もあり、タイル張りで、私にとっては理想的でした。

とくにガスコンロにはこだわりがあり、今使っている2口のガスコンロが置けるかどうか、流し場の広さ、作業スペース、収納など、こだわりポイントが盛りだくさんのスペースです。

③ペット可物件

猫を飼っているので、ペット可の物件であることは必須です。ほぼ猫が中心の生活を送っているので、インテリアを選ぶ基準も、うちの猫に似合うかどうかになっています。日本によくいる白黒のハチワレなので、ちょっと和風な雰囲気が似合います。

④壁・天井の色


今の部屋は築40年以上の古い物件ですが、白い壁の中に木の枠があったり、天井が木の板だったり、木のぬくもりを感じられるところが気に入って物件を決めました。

私は古い家具が好きなので、ピカピカに新しいところよりは、少し木のあしらわれた、昭和の雰囲気の残る物件が好きです。ちなみに前の家は、レトロなガラスの引き戸とキッチンのタイルが気に入って決めました。

⑤収納

仕事柄機材や本などの物が多いので、押し入れがあるかどうかも重要です。クローゼットではなく押入れというのがポイントです。大きさはさまざまですが、大体の場合、クローゼットよりも奥行きや高さがあって、容量が大きいので便利です。ただ襖が部屋の雰囲気とは合わないので、外してカーテンをつけています。

⑥エレベーター

日当たりがよくなるのと、虫の心配が少なくなるため、極力高層階を選ぶようにしているのですが、仕事で大きな機材を頻繁に運ぶので、エレベーターがあるかどうかも重要なポイントです。

余談ですが、エレベーターがない高層階は荷物を運ぶのが大変なので、引っ越し代も高くなり注意が必要です。

⑦直感

部屋の空気や雰囲気などの、第一印象も大事なポイントです。インテリアなどは後から好みに合わせて変えられますが、第一印象の「なんとなく好きだな・嫌だな」という直感はなかなか変わりません。直感の正体は暮らしてみないと分からないので、その家に愛着を持って住むためにも最初の印象や直感は大事にしています。

こだわり部屋を作るためのキーワード

部屋を整えるためには、テーマを決めることが重要だと思います。私の部屋のテーマは「自分のための美術館で暮らすこと」です。

試行錯誤して足し引きした部屋には、とにかく好きなものばかりが並んでいて、誰のためでもなく、自分が自分のために集めてきた、ときめきに囲まれた空間です。そうして手塩にかけて育てた部屋は、まさに「自分のための美術館」なのです。

私の家具選びの基準とその探し方

私は昔から、新しいものよりも古くて味わいのあるものが好きで、古家具を中心に家具を揃えています。古家具と言っても、欧風なものから和風のものまでさまざまなものがありますが、ざっくり言うと、色味、デザイン、サイズ、素材感で選んでいます。どのように意識しているか、順番に説明させていただきます。

色味

部屋の中で大きな面積を占める「床と壁」の色は、かなり重要です。私は自分で床を畳からフローリングに張り替えているのですが、アンティーク調でグレージュの床に合うかどうかで家具を選んでいます。

デザイン

デザインに関しては好みとしか言いようがないですが、直感で好きかどうか、値段に見合ったデザインかどうかで選びます。

サイズ

サイズは言わずもがな、ものすごく重要ですね。私はIllustratorを使って図面を引いて、家具のサイズの確認、配置決めをしています。

素材感

私は自然素材のものが好きで、木製の家具や、ラタンや竹などでできたものをよく選びます。大小問わずなるべくプラスチック製でないもの、例えばガラス・金属・布・陶器などを選んで購入するようにしています。

失敗したことや失敗を減らすために気を付けていること


家具は、フリマアプリやネットショップなど、通販で買うことが多く、サイズは測っていても実際に届いた時のイメージが全然違うこともしばしばです。

例えば、全身鏡は3回買い換えています。最初に買ったものは届いてみたら部屋のバランス的に大きすぎたので手放しました。次に買ったものは、デザインもサイズも記載通りだったのですが、使ってみたら少し幅が足りず服が見切れてしまって使いづらかったので手放し、三度目の正直でようやく理想の鏡にたどり着けました。

好きを詰め込んで改めて思うこと


これまでお話しした通り、さまざまなこだわりを詰め込んだ部屋で暮らしていますが、数ヶ月に一度レイアウトを見直し、模様替えをしてしまいます。ですが、いまだに正解にはたどり着けていないですし、おそらくたどり着かない、と言うかたどり着きたくない!なぜなら、そうやって考えてる時間がなによりも楽しいからです。

日々変化する自分自身に合わせて心地よい部屋も変わっていきます。インプットを重ねるごとに新しいレイアウトをひらめいたり、定期的に整理整頓をすることで改めて自分の好きと向き合ったりできる、そんな時間を大切にしています。

最後に

部屋を整えることは生活を整えること。整理整頓が趣味になるくらい、ハマると楽しいです。

みなさまも是非自分の好きと向き合って、こだわりのお部屋を育ててみてくださいね。

執筆者の柴崎まどか氏も参加中
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