もう悩まないポートレート撮影!あなたの写真を劇的に変える8つの要素

こんばんは、ショベ(@shovel_chopper)です。前回書かせていただいた、何故空や水を撮るのかという記事が大変好評だったようなので、再び記事を書かせていただくことになりました。

前回はヒーコという権威あるWEBマガジンにいきなり、いちアマチュアカメラマンが出てきて、技術論を語る訳でもなく、自分が好きだから撮り続けるんだ!!なんて話をしたものですから、今回はカメラを始めて6年たった自分が、いかに人々の印象に残る写真を撮ってきたか、またそのためにどのような工夫をしてきたかをお話したいと思います。

もう悩まないポートレート撮影!あなたの写真を劇的に変える8つの要素

はじめに


いかんせんただただふつうのカメラが趣味なだけの男ですので、常に最新のカメラ、機材、ストロボを持てるわけでもありません。

私が最初に買ったのはNikon D700でそこに広角ズームレンズと単焦点レンズを数本、あとはクリップオンストロボをカメラの上につけるだけでした。

当時は今ほどライティングの解説本も無くストロボ自体も高価で一つ、また一つと増やしてゆき、毎週こう撮ったらどうなる?と独学で学んでゆきました。

私の持論ですが、機材で写真を撮っているようでは良い写真は撮れません。

このボディが〜、このレンズが〜、このストロボが〜と説明しながら撮っている写真が人々に感動を与えられるでしょうか?機材とは、思い描く場所に、思い描く被写体がいて、思い描く最高な写真を表現してくれる道具です。

機材がその写真を撮るのではなく、自分のイメージを実現するために使用した道具が、思い描く写真を撮るのです。

カメラとレンズ

以下に挙げる様々な効果を駆使しようが最後にセンサーに焼き付け写真にするのはカメラレンズです。カメラに関して言えば今のカメラは昔ほど性能のバラツキがなくどのカメラを使っても違いは微々たるものではないでしょうか?ポートレートをライティングメインで撮るのなら連写速度やAF性能などもほとんど関係ないと思います。一人でカメラを三脚に固定してリモコンで撮ることが多い私はシャッターのタイムラグと堅牢性の点から未だに一眼レフは手放せません。

ミラーレスカメラはついに水没判定がてで修理不能になってしまいました。水をかけ、海につけたら当然ですね。一眼レフ機はそれでも頑丈に動いていますが。

レンズは絞って撮るのでどんなレンズでもあまり変わらずこだわっていません。15mm前後の広角85mmから105mmくらいの中望遠があれば私の写真は全て撮れるんじゃないかと思う今日この頃です。


構図

写真学校に通った訳でもなく何とか分割法などの構図理論も知らない私が偉そうに言うのも恐縮ですが、構図は自由であるべきです。よくこれは何とか分割法に則っているから素晴らしいとか、これは斜め構図だからダメだなんて議論されていますが、頭でっかちに考えていたらその場その場の良い構図は逃げていきます。私は撮影時にはカメラを上から下から斜めにとカメラを振り回してその場その場で自分が気持ち良い構図を見つけています。時には思い切ってカメラを地面に置いて真上に向けて撮ってみたり、ブームスタンドと自由雲台で真上から撮ってみるなんて撮影も新しい視点を与えてくれます。

ストロボ

ストロボ ここではいかに人物を綺麗に写すか?といったありふれた技術論は省かせていただき、いかにストロボが写真を劇的にするか?を書かせていただきます。1つ言えることはストロボなど光ればどれも同じで、安い中華ストロボでも十分なのです。自分がどんな写真を撮りたいかによってストロボも自ずと決まってきますから、ロケで逆光で日中シンクロをしたいのであれば400wクラスのバッテリータイプのモノブロックストロボや、スタジオで多投したいのであれば200wのバッテリーストロボを複数などと撮りたいシチュエーションに合わせて増やして行けばよいと思います。

それよりは、光をコントロールするためのソフトボックスやオパライト、グリッドのほうがはるかに大事だと思います。

前回の記事でも描きましたが私は空と水が大好きで、それにいかに人物を写すかということに他人を撮り出した頃から熱中していました。

海外の写真に多いと思いますが撮影風景などを見ると大抵モノブロックにオパライトをつけて撮っていたので最初はそれを真似、400wのバッテリータイプのモノブロックとオパライトで撮影していました。

空を撮るときに一番大事なことは思いっきり絞るということです。風景写真では当たり前ですが人物写真でなかなか絞るということを皆さんしないと思います。

絞りを開けて撮ると白飛びしてしまう雲や夕日を、レンズを絞ることでディティールをくっきりと浮かび上がらせ、それだけだと真っ黒になる人物にフル発光でストロボも当てれば人物が浮かび上がってきます。

画面中にはためくオーガンジーや布は私も大変好きな画なのですが、実際撮るとなると大変です。アシスタントが一人でもいればとても楽になりますが、一人でとなるとリモコンと三脚とライトスタンドが役に立つでしょう。下の写真はアシスタントがついてくれたものと一人で左右のライトスタンドにテープで固定して撮ったものですが、写真の出来はおなじでも苦労は100倍はちがいます。

スモーク

ここからは普段のポートレートでは中々使う機会のないシチュエーションだと思います。作り込んだ創作系写真やドレス写真などファンタジー寄りの作品には大変合うと思います。スモークを写し出すものは光です。目で見るとぼやけたようなスモークに自然光やストロボをバックから入れると驚くほど鮮明に写ることでしょう。コツはほんの少量を纏わせることです。大量のスモークは被写体や画面を真っ白にしてしまいます。

水は私が写真を撮り始めてから、好きな被写体の1つです。水面に出来る波紋やミルククラウンの美しさに惹かれて人物といかに写すかを4年ほど前に毎週研究し投げ方などを考えていました。水をいかに撮るか?の答えは水が好きである事と言ってしまえば身もふたもないのですが、答えはそれにつきます。

撮影技術としてはストロボの閃光で投げた水を止めるというだけで誰にでも撮れます。しかし、自分の思い描く形にするには納得が行くまで何回も投げる事です。下の写真の撮影では4ℓのバケツ200回投げていました。それに付き合ってくれたモデルさんには感謝しかないのですが、よい写真になるまで何回でも撮ることが全てだとおもいます。

プロジェクター

プロジェクターは私も数回しか撮ったことがないのですが難易度は高いです。プロジェクターという微量な光源にカメラの設定をあわせます。まるで夜景を撮るかのようにです。プロジェクターの光量にカメラをあわせたらあとは被写体を写すためにライティングを組みます。おそらくクリップオンストロボの最小の光量で十分なくらいでしょう。それでも光を拡散してしまうと後ろのプロジェクターがかき消されてしまうため、細長い小さなソフトボックスにグリッドをつけて被写体にのみ光が当たるようにしましょう。

プロジェクターの一番のコツは手前に本物を置き、プロジェクターの雰囲気はスモークでぼかし背景の隠し味程度に留めるということです。プロジェクターをくっきりと写すとまるでフォトショップで合成したかのように不自然な写真になってしまいますよ。

まとめ


いかがでしたでしょうか?現在まで独学で学んできた写真を劇的にする方法を紹介させていただきました。独学といっても最初は好きな写真家の作品を真似てみたりと全て自分で発見してきた訳ではありません。

最初は真似でもそこから自分の写真に発展させて行ければよいと思います。撮影者を載せずともショベが撮ったとわかると言われることがありますが、それこそが私の色が写真に出てるんだろうなと思う瞬間です。当の本人は一度もそんなことは思ったことありませんが。

写真の腕を上げるのはその場で撮りきるという強い意志だとおもいます。

その場では失敗したと思っても、次の撮影に活かせたり、家に帰って現像してみると思いのほかよい写真になったりすることはしょっちゅうです。写真家の腕を一番鈍らせる天敵はフォトショップだと思っています。簡単に合成出来る環境になりましたが、写真家が撮影時から合成を考えて撮り出したらその写真家の色など無くなってしまうでしょう。フォトショップに頼るのは現像まで終わった最後の最後の隠し味です。その場で撮りきるという努力を忘れないでください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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空と水で表現する世界。アマチュアカメラマンがポートレート撮影に全身全霊を注ぐ理由。

最終更新日:2021年8月12日
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