空と水で表現する世界。アマチュアカメラマンが撮影に全身全霊を注ぐ理由。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket

空と水で表現する世界観とこだわり。アマチュアカメラマンが撮影に全身全霊を注ぐ理由。

写真を撮る理由

こんにちは、ショベ(@shovel_chopper)と申します。まず始めにお伝えしますが、私はプロのカメラマンでもなければ、写真理論やカメラ機材に精通しているわけでもありません。

カメラは便利な機能など使わずにマニュアル設定で撮る事が出来ればよく、ストロボは光れば良いと思っている人間です。今の最新カメラの高感度やAF性能、レンズの開放描写や、ストロボのTTLやHSSなどはまったく気にしていません。ですので、何故私がヒーコの記事を書いているのか不思議に思われる方もいるかもしれません。

そんな私がこれからお伝えしたい内容は、写真を撮りたいと思った「衝動」を突き詰めるとどうなるかというお話です。なぜなら私自身、雑誌が出版されたりヒーコで記事を書く事になるとは想像もしていなかった一アマチュアなのです。

おそらくこの記事を読んでいる方々は、カメラを始めたばかりや、レンズやストロボを揃えて今後自分の作品を作っていくのに役立てようとしている方が多いかと思います。そんな方々に私が伝えたい事は、 最初に撮りたい!!と思ったものを自分の写真の中に取り入れて自分の世界を表す事が大事だという事です。

「空」と「水」が好き

私が写真を撮る理由。それはが好きだから。言ってしまえばこの一言に尽きます。

私がカメラを始めたのは大学時代に親からもらったNikon F3と一本の50mmレンズがきっかけです。バイクでの旅にハマっていた事もあり、フィルムカメラを首から下げて各地を走り回りました。

そんな旅の中で台風やゲリラ豪雨の後に出る神秘的な雲に出会い、私の目は釘付けになったのです。壮大な雲や、夕陽のオレンジが水たまりの道路に反射しているような光景がとても美しくて何故だか泣きそうになりながら、ひたすらシャッターを切っていた事を今でも鮮明に覚えています。

同じくらい好きだったのが雨や雪の後に、水たまりや池に落ちる水滴の「波紋」です。落ちた瞬間のミルククラウンとそこから生み出される波紋は、ずっと撮り続けられるくらい夢中にさせられましたし、これは私がフィルムカメラからデジタルカメラになった後も変わらず撮り続けています。本当に美しいです。

そうして、夢中になるくらい感動するものを見つける事によって、表現したい「自分の世界」とは一体何が必要なのかが分かってくるんじゃないか、と私は思います。

「空を雄大に写したいから超広角レンズがほしい」、「人物と逆光を撮りたいから400w以上のストロボを屋外で使いたい」、「水をストロボで止めたいから閃光速度の速い小型のストロボが何台か欲しい。」、といったように。高い機材を買い揃えて、このカメラだから・このレンズだから・このストロボだからと言いながら、表現や作品に向き合わずに傷をつく事を恐れて撮っている内は決して自分の世界は現せないような気がします。

私は傷つこうが、水にレンズが浸ろうが、ストロボが倒れて割れようが、最後に自分の撮りたい世界を撮ることが出来れば良いと思って撮っています。

撮影

私が最初に自分の世界を出せたと思った写真は2枚あります。

初めての海撮影

1枚目は初めて海で撮影した時のもので、雲と海と人物のそれぞれの美しさをかけ合わせて撮ったものです。この写真で初めて人物と雲を合わせた自分の撮りたい写真が撮る事ができ、その後の写真の方向性を決めるものともなりました。

しかし、この時はストロボを持っていなかったのでLightroomによる現像にかなり頼っています。そこでさらに突き詰めるためにこの時初めて日中シンクロについて調べていき、逆光に負けないストロボが必要と分かり、バッテリータイプの400wモノブロックストロボを揃えてどんな屋外にも持っていくようになりました。こうやって、自分がやりたい表現に必要だと分かったものは徹底して準備し持っていくようにしています。道具はメインではなく、作品を作るための材料なのです。

スタジオでの水撮影

2枚目は初めてスタジオで水撮影をした際に、投げた水が作り出す2度と同じ形のない神秘さに気づいたと同時にのめり込み、モデルに同じポーズをとらせて、何十回と水を投げて、リモコンでシャッターを切り続けました。

水をストロボで止めるためには閃光速度の早いクリップオンストロボが必要で、水がかかって壊れるなんて事もあったので、中国製の安いクリップオンストロボを常に4台は持ち歩いていました。

水から世界を表現

その後は水で様々なものを表現できないか?と考えて突き詰めていき、被写体よりも水ありきの写真を撮り続けました。水で羽を造ってみよう、水で宇宙を造ってみよう、とありとあらゆる想像を水で現実に表現していったのです。

最後に

最後に私が撮影時に一番心がけている事があります。

それは現場を見るまで「頭の中をからっぽ」にしていくという事です。

もちろん、どんな雰囲気の写真を撮ろうという事はざっくり決めていきますが、構図や機材の配置、設定は何も決めません。なぜなら、特に屋外においては刻一刻と変わる天気、太陽、雲には事前に決めていった事などが何も役に立たない事も多いからです。

むしろ事前に全てを決めすぎていて「どうしてもこの設定で撮るぞ!」と頭が固まってガチガチになり、思い通りの写真が撮れないとイライラしたりで被写体との雰囲気も悪くなる撮影現場を何度も見てきました。写真に正解はありませんが、撮影場所の環境と被写体をその場その場で臨機応変に上手く納めた写真が良い写真なのだと思います。

その為に、頭をからっぽにして現場を見て、被写体の配置、カメラ位置、使用レンズ、ストロボ位置を決めるのです。特にカメラ位置について視点は一つに拘る理由もないので、自分が寝そべってローアングルからも撮ってみたり、カメラをブームスタンドに取り付け真上から撮影してみるなど様々な視点を試しています。そうやってここから撮るのはどうだとう?と想像して柔軟に撮ることが一番重要なのではないかと思いますね。

こだわり

結局「自分の世界」を表せたと思える写真は、自分が写真を撮りたいと思うようになった初期衝動が今もずっと残っているように思います。なので、あとは自分の撮りたい世界を色々な技法、工夫で表現してもっと高みを目指していくだけです。

ただ、もしこれから私みたいな作り込みした作品を作っていきたい方がいたら一つ言いたい事があります。それは、最初はPhotoshopでの合成を使わない方がいいのではないか、という事です。

その理由は、合成を覚えてしまうと撮影時に一回のシャッターで全てを終わらせるという努力を無くしてしまいます。合成せずとも空、雲、海、波、水、雪とこの世界は美しいものであふれているので、どうかその感動を肌で感じてカメラに映し出して欲しいのです。

私は、覗いたファインダーの中の世界で終わらせる努力が自分の世界を創ると思っています。

その為には小道具を大量に持ち込む、布をはためかせる、屋外でスモークや水をまく、など様々な表現があると思うのです。撮影後に体はボロボロですが、これらの努力が写真に完全にはまり込んだ時のリアリティと感動はまた次の撮影の原動力になります。

それでは、ここまで読んで下さりありがとうございました。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Pocket