繊細な水の表情から生み出す、”好き”を追求したライティングポートレート水撮影!

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水撮影記事第1部で撮影された写真のセレクトから水撮影のあれこれ、そしてショべさん(@shovel_chopper)の今後について等、時間の許す限り聞いてきちゃいました!濡れたズボンが乾くほどの熱いトークをギュッと凝縮してお届けします!!

水の表情を選び抜く!”好き”を追い求める水撮影のアレコレ!

早速撮れたものをセレクト!

撮影の後にスタジオの一画をお借りして、随所にお菓子を挟みつつ今回撮影された写真を一枚一枚確認をしていきます。普段は大体良いと思ったものを3~4枚をセレクトするということなのですが、どうやら今回の撮影はかなり撮れ高が良かった様子で高レーティングのフラグが次々と付けられていきます。

ショべさん的たまらんポイント

セレクトをしている際に「あぁ…いいねぇ」「かっこいいねぇ…」と嘆声をもらしていたショべさんですが、特に好きな水の表情を聞いてみました。

ショべさんの好きな水の表情

  • 水の割れ目
  • 波紋が発生しているポイント
  • 水が滴るその形
  • 濡れた髪の質感
  • 止まった水の形
  • 固体に水が当たって割れる場所
  • 水のエッジが好き
  • とにかく水の造形が好き
  • 流動物が止まったところが好き
  • 水の揺らめき感いいよね
  • 物体に当たった瞬間の水の造形がとにかく たまらん

いくつか似たようなものもありますが、ショべさんの水に対する並々ならぬ愛を感じざるを得ません!!

水の表情の選択

今回は大きく分けて4つの水撮影を行いましたが前回の記事にもあったように、水は投げ方などによって様々な表情にすることができます。なんと今回は贅沢にもショベさんに過去のお写真も提供していただきましたので、目くるめく水の表情を見ていきましょう!
(水波形タイプ一覧は前回の記事をご参照ください!)

さて、どの写真がどのタイプかお分かりでしょうか!同じ水でもこんなに表情が違うなんて本当に面白いですね。

通常であればこのどれか1枚でも撮れたなら『水撮影できた!』と満足してしまいそうですがそこで終わらないのがショベさんのすごいところだと感じます。飽くなき「探究心」と思ったような形にできない「水」という関係性はとてもいい『ハーモニー』とでもいいますか『調和』というか、たとえるならトマトとチーズのカプレーゼ、黒田俊介と小渕健太郎のデュエット、テーブルフォトに対するヒーコのすーちゃんという感じでしょうか。

水撮影に失敗はない

セレクト作業を拝見していて思ったことはなんといっても打率が高い!

水という自分ではコントロールしきれないものを扱っていながら、その撮れた写真を1枚1枚選んでいくたびに「これもいい!」「あぁ!かっこいい!」と語彙を失ってしまいます。1枚1枚異なった表情の写真が次々と現れるため、ソーシャルゲームのレア確定ガチャを引いているような、そんな感覚に陥ります…(笑)

水を使った作品のセレクト基準はモデルさんと水の表情がどういう雰囲気を表現しているのかという部分で、お互いの表情が合わさった時に相乗効果で自分でもどうやって撮ったのか理解できなくなるようなステキな1枚が誕生するとのことです。たとえ、水の形が想像していたものと違っていたとしても、それは決して失敗ではなく水の表情の一つとして受け入れ、愛でていたのが印象的でした。みんな違ってみんな良いんですね。

水撮影におけるミス

とは言いつつも、やはりショべさんにもミスというものはあるらしく、シャッタータイミングが早かったり遅かったりと、水の表情を捉えることができないこともやはりあるそうです。

シャッターを切るのが早い
顔の角度が深すぎる

自分が影響するミスや現場で無くすことのできるミスは極力減らし、水とモデルさんの表情を追い求めることができる環境を作り上げて初めて、試行回数を増やし、より良いものを追い求めていくことができるのだなと感じます。

実際今回撮影された写真はテスト撮影含めてタイミングが合っていないものはほとんど見られず、モデルさんの表情や顔の向き、水の表情に注力することができる環境が整っていました。これは一朝一夕で成し得ることではないことと肌で感じつつ、それでもショベさんは『水が好きだからね』と軽快に笑いながら話を続けます。
大切なことは『水の形を追い求めて何度も何度も試行すること、そしてそれをどこまでやるのか』といいます。どこまでやるか…。果てしないゴールであったとしても好きだからこそ追い求めることができるのですね。

水撮影の心得

水撮影の第一線で活躍されているショベさんだからこそ言える我々の知らない世界があるはず!ということで水撮影をするにあたって大切なことをいくつか聞いてみました!

防水対策

海やプールでの撮影の際には三脚にカメラを据えていてもそのままいつの間にか沈んでいたり、気が付くとカメラが水没していることが多々あるため、やはりまずは第1に防水のことを念頭に置くとのこと。

以前、水撮影の後にレンズが真っ白に曇りだし急いで車のボンネットで乾かした経験もあるそうです(笑)

レスポンス

また、今回の撮影のように一人で水投げから撮影までを行うため、ライティング機材を含めてリモートシャッターでのレスポンスが求められるため現在はNikon D850を愛用。どうしてもミラーレス一眼レフの場合、シャッターを切る瞬間に若干のラグが発生してしまうため切り取りたい一瞬を逃してしまう場合があるとのこと。

耐久性

長年使っている三脚などはやはり所々に錆などがチラホラと見えており、撮影の過酷さを厳かに語っているようにも見えます(笑) 機材は手段でしかないので、こだわりというものがあまりないというのがショベさんの持論。以前の記事でもおっしゃっていましたね。


着替え

忘れたら最後。

筋力

小さいボールながら水を入れると相当の重さとなり、それを数百回も投げるので相当の腕力が必要。時にはボールごとすっぽ抜けてしまいモデルさんに向かって飛んでいくこともしばしばあるとのこと(笑)

水のコントロール

水の形を操るだけではなくどの場所に投げるかということもとても大切で、撮影を重ねるごとに練度を上げていったそうです。

今回の撮影でも表現したいイメージによってモデルさんの右肩と左肩のどちらに当てるかを選択したり、モデルさんとライティング機材の間を通したりと、さも簡単にやってのけますがどれも技ありで、実際やってみるとこれがいかに難しいかを体験することができます。もはや職人の域です。

しかし、顔の近くを水が通るだけで人はびっくりして目をつぶってしまったり、自然な表情を作れなくなるものだと言います。

確かにプールであろうとゴーグルをしていようと水が顔に迫ってくるのは恐怖ですし、ある種人間の生まれ持った本能のようなものだと思うのですが、そこを乗り越えてこそいい作品が作れるようになるとのことです。これはモデルさんとの信頼関係や経験も加味した話にもなりそうですね!ショべさんもたまに顔に水をかけてしまうこともあるそうなんですが…(笑)

安全面

水の動きを止めるためには瞬間光を必要とするということは前回の記事からも何度か取り上げてきましたが、クリップオンストロボではなくコンセントタイプのモノブロックを使用した大型の撮影もあるかと思います。その際には感電の危険性もあるので絶対に水辺で使用はしないでください!!スタジオによっては高電圧の機材が使えないということもあるのでそちらも注意!!

モデルさんにも聞いてみた水撮影の話

今回モデルを務められたじま太さんにも水撮影のお話をいくつか伺ってみました!

じま太さんは今回の水撮影以外にもショべさんと何度か撮影をされているとのことですが、水撮影に共通して言えることは、

・水に漬かる撮影は水の外に出た時が寒い
・水をお湯に変える能力が欲しい
・とにかく気合いという部分もある

と、体力勝負であることが伝わってきます…!

確かに、お試しで水投げをしている時や撮影の補助をさせてもらっている際にも体温を奪われていくのを感じていたので、体全身で水を受け止めたり浸かっているとさらに体温は奪われてしまいます。その辺りの対応や気配りも水撮影には必須です!!

水撮影だけではないショべさんらしさ

こちらは以前、海での撮影の際に浜で見つけた流木で撮影されたとのことですが、水を使用していなくてもショべさんらしさのようなものを写真から感じます。

実はこのダイナミックな流木を離れたところから見た写真がこちらです。(モデルさんがスマートフォンにて撮影)

先ほどの写真と同じものとは全く思えません!

海に行けばたまに見ることもあるようなこの流木で、こんなにもダイナミックな写真が撮れるのもショべさんの発想の柔軟さ、そしてそれを切り取る現場での対応力が高水準で備わっていることに他ならないと感じます。

今後の活動について

今までコスプレ撮影でやってきた雰囲気や場所、スタジオでモデルさんを撮っていきたいとおっしゃっていました。5年前に初めて水撮影の楽しさ・美しさにはまったあの日から、夢中で追い求めて手にしたものを生かしながら、今後もコスプレ撮影に留まることなく水撮影を続けていきたいとのことです。

実際、同行させてもらった水撮影では驚きの連続で、水の表現の可能性の広大さを感じるばかりで、それに合わせてコスプレ撮影で培ってきた技術や常識にとらわれない柔軟な発想が一体どんなポートレート作品を生み出していくのか、これから楽しみでなりません!!

まとめ

  • 水の表情は本当に様々
  • 水とモデルさんの表情を追い求めることができる環境を作り上げる
  • 何度も試行すること、それをどこまでやるか
  • 防水対策はしっかりと!
  • 感電には気を付けて!!
  • 全方位に対しての気配りを
  • 柔軟な発想を忘れずに

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