こんにちは。コハラタケルです。今回は僕(@takerukohara_sono1)がよく質問を受ける広角ポートレートの撮り方のコツについて話していきます。
尚、広角ポートレートと言ってもどこで撮るのかによって違いますので、僕が得意としている街を限定にして話していきます。
広角レンズポートレート撮影テクニック!初心者もすぐに上達するコツ
背景を建物で埋めてしまう
広角ポートレートで覚えておきたいポイントのひとつは“背景を建物で埋めてしまう“ことです。
まずはこちらの写真をご覧ください。
空が入っているので抜け感を感じられますが、左側の道路標識や左右の建物、アスファルトや右側の電柱に貼ってある看板など色数と背景に写っているものの種類や色がたくさんあります。
情報をもっと整理するために背景を建物だけにしてみました。
最初の写真に比べ、見え方がかなり変わったと思います。
ここで重要なのは、ちゃんと余計な情報を自分のなかで理解しているかどうかです。
無闇に背景を建物だけにするのではなく、余計なモノが何なのかを意識する
なぜ、その情報は入れず、この情報は入れたのかを理解していないと、次の現場で撮影するときに応用できません。撮影は自分のなかの”なぜ”を理解することが重要です。
モデルの髪・服の色と背景の色をリンクさせる
先に重要なことを言います。
何を当たり前のことを言っているんだと思う人もいるかもしれません。ですが、僕がこれまで写真教室等で人に教えているときに感じていたことがあります。それは「順序がわかっていない人が多い」ということです。
僕が広角ポートレートを撮る際は下記の順番で進めていきます。
- モデルさんの髪の色と服の色を確認
- 撮ろうと思っている場所の配色を確認
- 背景の配色がモデルさんの髪の色や服の色とケンカしないか確認
- モデルさんがいない状態で背景を決める
- モデルさんを配置してシャッターを切る
僕がよく見るのが、最初にモデルさんを配置してから背景を変えたり、モデルさんを動かしたりするパターンです。これだとうまくいきません。
変えることができないモデルさんの配色を優先し、それに合わせた背景を選びます。背景を決めたあとは基本的に動かしません。
今回の写真でいうと僕はこの色に注目しました。
完成した写真との色の組み合わせを見ていきます。
- 白 (ボトムス ✖︎ 横断歩道 ✖︎ ガードレール)
- 黒 (トップス ✖︎ 影)
- 黄緑 (トップス ✖︎ ガードレール)
- ベージュ (髪色+肌の色 ✖︎ 背景の建物のタイル)
このようにモデルの服の色と同じ色合いが入っている背景を選ぶと収まりが良くなります。
ほかにも補色の関係性や暖色系もしくは寒色系でまとめるなど、いろいろな方法があるのですが、最初はこのモデルの配色とリンクさせるのが簡単です。
背景の露出を決めたら変更しない
撮影する際の順番の4番目を思い出してください。
実はこのときも重要なことがあります。それは”露出を変えない“ということです。
広角ポートレートの場合はモデルさんだけでなく、背景の情報も写すことが重要なのに、モデルを配置したあとで露出を変更する人がいます。
背景を決め、背景に露出を合わせたあとは、モデルを配置しても露出は変えません。露出がそのままでも大丈夫な位置にモデルを配置します。
例えば、モデルが暗くなってしまったから、露出を変えて明るくするのではなく、露出はそのままでモデルにもっと明るい場所に移動してもらうのです。
露出を変えてしまうと、背景のディテールの見え方や陰影などのバランスが変わってしまい、僕からしてみると最初からやり直しという感じです。
広角ポートレートは背景込みで絵づくりするというのを忘れないでください。
背景のなかでも目立つ被写体を決めてからモデルを配置する
次にモデルの配置ですが、これも背景を意識して配置しています。
道路標識はそもそも目立つような存在であり、さらにこの場所のなかでも青色は際立っています。そこで背景の主人公をこの電柱に設定し、モデルの配置を考えます。
モデルを電柱に対して、対称的な位置にしました。
今回は電柱の存在感が強いので、それに負けないようにするためにもモデルは全身を入れるように意識しました。他にも手前にあるガードレールとモデルさんが被らないように位置調整しています。
また、矢印で描いている通り、画面端からの距離に関しても大体、同じような距離感になるようにします。
これは性格や自身がどのような写真を目指しているのかにもよるのですが、現場では細かく見すぎるとシャッターを切るまでに時間がかかりすぎるため、僕はオススメしません。
どうしても気になる場合は現像時に調整します。
まとめ
日本の街というのはごちゃごちゃとしています。自動販売機、各種看板、電線、家の造りも様々です。そのため色数や情報も多くなってしまいます。
しかし、情報が多いなかでも整理できる部分をしっかり守ることで、収まりが良い写真を作ることが可能です。
是非、今後の街撮りの参考にしてみてください。
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