ポートレイトにおすすめのカメラと、複数台の使い分けとは。

こんばんは、冬季オリンピックの時期は、夏季オリンピックかのような灼熱の情熱に心踊らされていた20代に比べ、氷のように冷え切った盛り上がりの黒田明臣 @crypingraphy です。一押しスケーターはパトリック・チャン、宜しくお願いいたします。

今回は、2017年に使用した機材を写真と合わせて振り返りながら、所有しているモノに関してはその使い分けをお話したいと思います。

2017年のまとめ

アマチュアから転職したフリーカメラマンの一年間まとめ。作品・仕事の撮影枚数から使用機材

REPORT

ポートレートフォトグラファーがカメラやレンズを選ぶ基準。

REPORT

機材の使い分け

個人的に自分が機材オタクという意識はないのですが、あれやこれやと試してみたい気持ちが強いので、色々な機材を使っています。前回の記事にも書きましたが、本人と写真とのスタンスによってマッチする機材というのは変わると思うので、あくまで黒田の場合ということでご了承ください。

判断基準

  • ダイナミックレンジの広さ
  • 対応レンズのラインナップ
  • 携帯性
  • 明るいレンズ
  • MTF曲線
  • 階調性
  • 50mmレンズを基本として考える
  • プラスアルファ

同じような趣味趣向を持っている人、いるのかいないのかわかりませんが、そんな方がいましたらおすすめできます。あまり機材に妥協はしたくないタイプなので、「この機材でなければ撮れない」と思うことはあまりありませんが、比較的価格は高めです。ライカなんかはすごく良いんですけど、やっぱり値段も値段なので。とは言え、合わなかったらすぐ売ろうと思いながら購入したものの、けっきょく大変お世話になっているというケースもあります。

それでは、2017年に使用したカメラからおすすめのモノを簡単にご紹介します。

より詳細なレビューが欲しい方はこっそり教えてください。それ用に書いてみます。

おすすめカメラ

おすすめのカメラ。カメラで気になるのはやはりダイナミックレンジ、操作性、レンズラインナップの三点。大きさや写欲が湧くかどうかなどもあると思いますが、個人的にそのあたりはそこまで気にしません。

Sony α7R III


何度か紹介もしましたが、やはりソニーのα7R IIからα7R IIIの流れはすごく良いです。いまのところα7R IIIとなって、公私共にトップバターですね。決め手はやはり、ダイナミックレンジと、レンズのラインナップ。そしてα7R IIIとなって、使いづらさを感じていた点も改善されて、もはや助けられているレベルです。

とくに、瞳AFは驚異的な性能で、撮影スタイルにすら影響を及ぼすレベルのレボリューション。

昨年は、Sony α7R IIと後半、といっても11月以降はSony α7R IIIですが、もっともお世話になりました。昨年は両機種合わせて30,000枚ほど撮影していました。Sony α7R IIでは、テザー撮影に難があったのですが、現在はその問題もないので殆どのケースが対応できるようになりました。

使用するポイント

  • ロケーション撮影。
  • 低照度における手ぶれ補正が役に立つ場面。
  • 広角や中望遠が必要な場面。
  • クロップなどの理由で高画素が必要な場面。

Nikon D810

続いてダイナミックレンジについては、Nikon D810も良いです。元々メインで使用していたカメラで愛着があります。DXO Marksのスコア上でもSony α7Rシリーズと競っていますね。シャドウの情報量が豊富なので、RAW現像時に助けられる場面も多いです。撮影時の感覚なんかもけっこう好きなのですが、やはり一番大きいのはISO64を使用できるという点。日中シンクロの際などには非常に役立っています。

撮影枚数は10,000枚程度でした。

使用するポイント

  • 日中シンクロが必要な場面。
  • 135mmを必要とする時。(Carl Zeiss Apo Sonnar 2/135が良い)
  • テザー撮影を要求されるケース。
  • ビューティー撮影。

Leica M Typ 262

レンズとの組み合わせは一つですが、もっとも使用しているコンビはこちら。作品撮影もそうですが、仕事でも人物を撮影する際はまずこちらで撮影するということが多いです。理由はレンジファインダーとRAWの良さに尽きるのですが、あまりにも万能すぎて人物撮影だけであればもうこれ一つあれば良いかなと思う時もあります。

ライティングや撮影時にに関しても、シャッターを切った瞬間を目で見えているという感覚がすごく印象的です。ただ、自分はまだ使いこなせていない面もあって、コサイン誤差との戦いです…。12,000ほど撮影していました。

使用するポイント

  • 基本はコレ。
  • 人物をしっかり撮影したい時。
  • ストリートでの撮影やハウススタジオでの撮影など。
  • コミュニケーションを撮りながら撮影したい時。
  • 雰囲気を写したい時。

Leica Q

これは日頃の持ち歩き用。毎日持ち歩いて何でもない景色を撮影しています。他にもイベント撮影など仕事で使用することもありますし、大活躍。こちらもM型ライカと同じく、12,000枚ほど撮影しています。購入したのは、昨年春でしたがいつも身近にある感覚がすごく良いですね。

使用するポイント

  • 必ず持ち歩く一台。
  • シーンを切り取りたい時。
  • 絵的なこだわりよりモーメントを大切にしたい時。

SIGMA sd Quattro H

Sigma sd Quattro H – Sigma 14mm F1.8 DG Art

これは、12月に購入したので語れるほどの内容ではないのですが、購入した理由や使用感はこちらに書きました。

Foveon が Foveonである事を証明した SIGMA sd Quattro H おすすめポートレート

REVIEW

やはりFoveonセンサーというポイントと、解像感がポイント。試験的に購入したので、まだどういったケースで使うべきなのかというのは模索中ですが、けっこう楽しんで撮影しています。仕事でも使用する予定ですが、いまのところ使えそうな場面がありません笑、乞うご期待。

Olympus OM-D E-M1 Mark II

こちらは所有カメラではないですが、デジカメWatchさまのレビューに掲載いただいたモノ。いわゆるマイクロフォーサーズマウントで、フルサイズの半分程度のセンサーサイズではありますが、驚きの使いやすさと画質…。これは本当に驚きました。とりあえずセンサーサイズは大きい方が良いでしょ!とか思っていてごめんなさい。という感じです。

取り回しの良さ、つまり上に挙げた携帯性をはじめ、連射性能や使用感、シングルフォーカスポイントの指定から手ぶれ補正まで、本当に万能なカメラでした。何よりも驚いたのは、RAWデータの良さ。これはどういう理屈なのか自分でもわからないのですが、とにかく色がキマリます。数日使用しただけの経験でしたが、その際に撮影した写真は今では宝物になっています。

仕事で高連射を必要とするケースもあるので、リアルに購入を迷っている一台です。カメラグランプリ2017でも三冠受賞したらしいですが、これは納得です。

Fujifilm GFX50S

こちらは打って変わって中判デジタルカメラ。Fujifilm Xシリーズとは異なりベイヤーフィルターを採用した一台ですが、中判ならではの情報量。高感度使用した撮影でも、2EVくらいは平気でいじれるのは驚きました。

レンズも続々と増えてきて、本格的に導入する方が増えているのではないかなと。知人のフォトグラファーも数名導入していますね。ヒーコでも浅岡省一氏によるレビューが掲載されています。

めくるめくデジタル中判の世界へようこそ。FUJIFILM GFX 50S

REVIEW

画質の良さはもちろんのこと、細かいところまで気の利いたつくりになっている点も良かったです。

以上、おすすめのカメラでした。2017年に使用した16台からのピックアップ。

複数カメラを使用する機会にあって幸運な一年でした。次回はレンズのご紹介を。

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