こんにちは、Takako Ugachi です。
独特の世界観がありますねってよく言われます。
「すばらしい雰囲気ですね!」と言われるより「すばらしい世界観ですね!」と言われた方がうれしいのは、きっと自分の中身を認めてもらえたような気がするからでしょうか。
世界観は言ってみれば個性ですものね。
そこで、写真で自分の世界観を表現するためにはどうすればいいのかをご紹介していきたいと思います。
世界観の作り方
イメージを写真というツールで表現する
そもそも私の撮影スタイルは、「そこにあるものを撮る」というのではなくて、自分の中にあるイメージを写真というツールで表現するというもの。
なので、そういう前提でお話しますね。
作品が完成するまでの流れ
私のいつもの流れは、
- モデルさんを決める
- イメージが湧く
- イメージをイラスト化(これ大事!)
- イメージに合わせて小物を揃える&撮影場所を決める
- 撮影
- レタッチで世界観を演出
(最初にテーマを決めてからモデルさん選んだりしたのは、昨年末に撮影したHero’s Come Backが初めてです)
こうしてみると、最後のレタッチでほぼ世界観が決まっているように見えますが、そうじゃないんです。
小物・光・イメージの共有・レタッチ、全てが大事
作品づくりの作業を逆回しで遡ってみると、やっぱり小物(私の場合古時計、翼、羽、花冠など)は雰囲気作りに必要だし、後からレタッチするにしても撮影時の光の当たり方は大事だし。
イメージをイラスト化してモデルさんとイメージの共有をするのも、実際の撮影時に役立ちます。
レタッチは、これらの行程を一つにまとめ上げる作業。(ヘッドフォンで好きな音楽を聴きながらレタッチしているとき、私はこちらの世界にはいません)
つまり、漠然と湧いてきたイメージを、行程ごとに一つずつ丁寧に演出してあげることで、「世界観」というものを作り上げることができるのだと思います。
写真から世界観の作り方をご紹介
写真を見ながら具体的に説明しますね。
翼とギター
これは、シンガーソングライターの女性を撮影しています。
彼女を見た瞬間、翼とギターで撮りたいイメージが湧き、ワイヤーとビニール紐で翼を作り撮影しました。
これは、軽くてある程度頑丈、且つ水に入ってもこわれないという条件のもと作りました。
イメージでは曇りを想定していましたが、思ったより晴れてしまったので明るめに仕上げました。
タイムマシーン
ライフワークとして撮っている古時計の姿をしたタイムマシーンの写真です。
この時計が入るだけで世界観が生まれる気がしています。
着物と花冠
モデルさんとその時の撮影のイメージに合わせて花冠を作りました。材料は全部100円ショップでそろえました。
Hero’s Come Back
昨年末撮影したHero’s Come Backシリーズ。
このシリーズだけは、先に小説のような物を書き、後からモデルさんに依頼しました。
ただ、この場所は撮影当日急遽決まったものです。
モデルさんの一人がここを探しておいてくれたんです。イメージの共有があってこその出来事だと思います。
赤い魚
これは、レタッチしている途中で言葉が降りてきて、その言葉を写真に添えました。
「赤い魚は桜になりたかった。桜は、赤い魚になってみたかった。でも、なれなかった。ただ、それだけ。それだけの、話」
こういうものを添えるだけでも、世界観をつくるのに効果的だと思います。
おまけ
ラフすぎるイメージイラスト
最後に、私のラフすぎるイメージイラストをどうぞ。
モデルさんには大好評でした。
さて、世界観の作り方、いかがだったでしょうか?
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。