春といえば桜!冬の間は寒くてどうにもマクロ撮影が捗らない写真家 長瀬正太(@syouta0002)です(こたつの中からこんにちは)。そんな私も桜の花がほころび始めたらソワソワと落ち着かなくなります。ただ、皆さんも気持ちは一緒なのか桜の撮影スポットはワラワラと人が溢れてきて混雑しがちですよね。
今回は、そんな時にも有用であり、なおかつ、桜がふんわり優しく撮れちゃう私のとっておきのコツを2つほどご紹介いたします♪
はじめに
ボカしてボカしてボカすコツ

マクロ写真の魅力と言えばやはり とろけるようなボケ! 筆者もなにはなくともボカしてボカしてボカしまくります。私のマクロ関連の記事でも何度も記載しております ”ボカすコツ” 何度でもしつこくお伝えしちゃいますよ(笑)
- 絞り値を小さくする。
- 被写体になるべく近づく。
- 最短撮影距離
- 焦点距離を大きく。
- 広角よりも望遠
- 背景を遠くする。
という4つの条件をなるべく揃えていきましょう。
そうしますと被写界深度(ピントが合って見える範囲)が浅くなり、ピントを合わせた被写体以外が大きくボケやすくなります。
桜がふんわり優しく撮れちゃうコツ
さて、今回はふんわり優しく撮れちゃうコツということで、上記したボケ理論とは別のアプローチで表現の幅をだしますよ。
雨上がりが狙い目!しっとりマクロ

まずご紹介するコツなのですが…その肝は雨!
雨で濡れた桜は独特の空気感があり、写真にしっとりとした雰囲気を与えてくれるのです。さらに雨予報の日は圧倒的に花見のお客様が少ない!!
撮影ポイントが自由に選べるのはもちろん、桜の並木の場合、枝木の下が駐車場となっているようなスペースも多いので、車がほとんど止まっていない状態となり非常に撮影が行いやすくなります。
ただ、カメラは電子機器ですので水濡れ対策を怠らないことが大事になります。それに加えて、小雨の日、もしくは雨上がりに出掛けるのが狙い目です。
雨予報で花見の予定が空いてしまった時には、即座にビールをカメラに持ち替えて一目散に桜のもとへ駆けつけましょう(笑)
しっとり感をだすコツ
しっとり感をだすコツとしては、まず「シンプルな背景を選びましょう。」
つまり、背景がごちゃごちゃと詰まっていたりボケが弱くて形がはっきりとしたものが写りこむ状態ですとしっとりとした空気感が伝わりにくいのです。
なるべく背景が抜けているような場所を選び、何もない空間を画面に入れることを意識して撮影してみましょう。
アウトフォーカスで魅せる優しさマシマシ雰囲気マクロ
次に、こちらの記事でもご紹介しましたアウトフォーカスマクロの応用テクニックになります。
桜は、アウトフォーカス(わざとピントを外したボケだけの写真)で撮影してもニュアンスだけでその存在が何か伝わる花の代表格です。また、全体を柔らかくボカすことで ”優しさ” や ”うちに秘めた思い” といった言葉になりにくいような雰囲気も伝わりやすくなります。
物語を想像させるコツ
この時、雰囲気からさらに物語を想像させるコツとしましては、桜の花の擬人化と桜の花の視線が大事になります。
ほとんどの場合、私は一つの花を人として見立て、その花がどちらを向いているかを見て、その視線の先に特徴のあるボケを配置します。そうすることで「あたかもその花がそちらを見ているような、思いを放っているような感情」を盛り込めるのです。
さらにそれは、見る人によっては家族を見る視線であったり恋人を見る視線であったり、人それぞれのさらなる物語を想像させる1つの要因となるのです。
混雑時こそアウトフォーカス!
さらにアウトフォーカスマクロは画面全体がボケ状態となるので、多少の邪魔者が背景にあったとしてもそれほど気にはなりません。
混雑しがちな花見シーズンにはとても大きなメリットになると思います。
これだけ押さえればバッチリ!
- しっとりマクロ
- 小雨や雨上がりを狙って出かけ、背景を抜けた空間にする。
- アウトフォーカスで魅せる雰囲気マクロ
- 花を擬人化させ、その視線を利用した構図にする。
試してみてね
今回ご紹介した2つのコツは、私自身が「もっともっと優しくふんわりとしたマクロが撮りたい!」という思いから試行錯誤したものです。
雨の日を狙う、ですとか、ピントを外すといった行為はなかなか皆さんも普段は行わない撮影法だと思いますが、今回の記事を生かして一年に一度の桜のマクロ撮影を優しくふんわりと楽しんでいただければ嬉しく思います。
ではまた!