Kyon.J×黒田明臣 対談「ベストの一枚はネクスト」 – 後編 –

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前回から続いて、本業では広告代理店で営業をしている傍、世界を旅しながら絶景写真を収めている風景フォトグラファーのKyon.J氏と、ヒーコ黒田明臣による対談の後編をお届けします。

前編はこちら

Kyon.J×黒田明臣 対談「きっかけは、ただ知りたいという探究心だった」 - 前編 -

Kyon.J×黒田明臣 対談「ベストの一枚はネクスト」 – 後編 –

人生のターニングポイント

[黒田]

え?じゃあさっきの桂林(前編参照)で奇跡的な風景との出会いがあって、それで風景写真へのスイッチが入っちゃったって事?

[Kyon.J(きょんきょん)]

まあさっきの話だけだとそこまでのスイッチは無かったんだけど…更にきっかけになるような出来事があったんだ。実は、2016年4月大きい腫瘍が出来て手術したの。中国に帰って手術して、療養期間で本当は2ヶ月は休まなきゃいけなかったんだけど、三週間位毎日ベッドに居たら本当につまらなくて人生が退屈だと思っちゃったんだよね。ずっと壁のシミを見続ける生活でさ。

[黒田]

壁を見極め続けてたんだ(笑)

[Kyon.J(きょんきょん)]

人生がどん底っていうか、生きている意味が無いっていうか、私の人生は本当にこれで良いのか?って、なぜかネガティブモードに入っちゃって、そのとき急に「LIFE!」っていう映画を思い出したんだ。編集部のネガフィルム管理部門で働く人がフィルムをグリーンランドまで探しに行くっていう話なんだけど。

[黒田]

ショーン・ペン出てくるやつでしょ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

うん。そこで出て来る曲を思い出したの。その曲がなぜか急に頭の中に流れてきて、映画のストーリーを思い出して、その主人公も私みたいに、最期にどうすれば良いか?みたいに思うんだよね。毎日変わらない日常を過ごしていて、でもやっぱり彼はそこではなく外に出る、夢を追うんだ、って決めたの。私の中でも冒険物語が始まって、私もそういう風になりたい。私もそうしないと自分の人生がつまんなくなるってなぜか悟った。

急に思いが、「あー!あたし行きたい!」ってなって。それで親にちょっと旅行行ってくるわってカメラを持って言い放った。そこで親は「2ヶ月動かないで」って医者に言われたでしょって猛反対。でも「私は行くんだ。行かないとだめだ絶対行くんだ!」って譲らなかった。絶対行かないと私はもうここで死ぬんだと言って親と大喧嘩になっちゃってさ。最終的には親戚に若い人がいるんだけど、その人も一緒に付いていくなら行って良いよって言われて、その人に同行してもらうことになったわけ。

その時向かう場所に選んだのは「桂林」だった。もう一回あの景色を見たい。もう一回あの景色を見て、カメラでちゃんと撮って美しい大自然をこの目に刻みたいって、すごく熱い思いを抱いて入院3週目で出た。

[黒田]

3週目で出たんだ。医者には止められなかったの?

[Kyon.J(きょんきょん)]

その医者は本人がまあどうしても行きたかったらリフレッシュにもなるだろうし、血さえ出ないように気をつけてゆっくり歩けば良いよって言ってくれた。それで、すぐに行ったんだけど前に登った同じ山でも今回は登るがのすごく大変だった。振動を与えると、ちくちく痛くて痛くてしょうがなくて、前は30分で登れたところが今度は2時間位登ることになった。それで逆算して、このペースだと朝日はもう無理だと思い、そこから夕日を撮りに行く事にチェンジ。そして夕日のショットが何枚か撮れた。

その最終日。ふと3時に起きて車の窓を触ったら水滴が付いていたから、つまり霧があるか、雲海があるかのどちらかだと思ってこれは絶対行かないと!って思った。その時はまだ日の出が5時半か6時だったから遅いペースでも今から歩けば絶対に間に合う!と意気込んで向かったわけ。

そして、辿り着いた時に、雲海が目の前に広がったの。も大興奮で。本当にこれが撮れた事で、人生がぱっと明るくなったんだ。

[黒田]

そんなに桂林て場所で雲海を見たかったんだね。

[Kyon.J(きょんきょん)]

うん。何でもう一回桂林行きたかったっていうと、2月に親と旅行で行った時は霧にしか出会えなくて、雲海が無かったの。だから雲海の写真が撮りたい撮りたいと思っていて、でも雲海っていうのはタイミング次第だし、なかなか出会えるものではないから絶好のチャンスと感じて死ぬ気で登ったわけ。

[黒田]

なるほど。最初2月に桂林を撮って、術後にまた撮って、本当はここに人生的なレベルでのターニングポイントがあり自分の進む道がはっきりしたって感じかな?

[Kyon.J(きょんきょん)]

はっきりした。写真が撮りたくてしょうがないってなったね。

今までの経歴

[黒田]

桂林で雲海を撮れた事から、実際に写真を撮るまでの色々な行動に入っていったんだね。それで中国とか行って撮って、最終的に東京カメラ部10選*に選ばれたと。そういえばナショナルジオグラフィックでは賞か何かを取っていたんだっけ?

[Kyon.J(きょんきょん)]

コンテストの中に、毎週何十枚か選ぶものがあってそれに三週連続で選ばれたりはしてた。別に賞とかは取っていないんだけど、SNSでいっぱいシェアしてはもらってたかな。

[黒田]

すごいね。そういうコンテストとかには出さないの?

[Kyon.J(きょんきょん)]

2016年は出したよ。ファイナリストみたいなもので止まって賞は取れてなかったんだけど、桂林で撮った一枚をインスタグラムにアップしたら100万以上のいいねがきた。

[黒田]

ちょっとバズったんだね。そもそも、きょんきょん、インスタグラムやってたんだ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

何十枚しかインスタグラムに写真はアップしてないけどね。あの一枚の写真がいろんなアカウントにリツイートされて、そこから何百人のフォロワーとかに紹介されて…って感じで最終的に100万いいね位あった感じ。それでちょっとバズった事で問い合わせがきたりとか、取材、インタビューが来たりしたんだよね。桂林シリーズもちょうど2回行ったから、雲海バージョン、霧バージョン、人バージョン、牛バージョンとか揃った感じで紹介されやすかったんじゃないかな、それで記事化されたりとかもしたよ。

[黒田]

それで世界的にフィーチャーされるようになったんだ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

そうだね、怒涛に色んな国から問い合わせが来たなあ。

そんな中で、ソニーの公募展があったから、応募してみたら受かったの。その後、内モンゴルで撮った馬の写真がカメラ部10選に選ばれて、その年が2016年12月かな?その10選の発表があった。その時カメラ部の展示や撮影のスケジュールも相まってソニーでの個展は、色々調整してもらって、7月になったんだけどね。それが初めての個展だった。

カメラ部10選に選ばれた作品
[黒田]

なるほどね。カメラ部10選になる前から公募展は決まってたんだ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

うん。それで個展が決まったからにはもっと撮らないといけないっていう気持ちも益々強くなってさ。福州の後は年末雲南の棚田をいろんな角度から撮って、霧が漂っている中でもずっと連写モードで撮り続けてこだわってこだわって…、その中から霧のバランスを見極めてベストな一枚を選んだ。この時の撮影エピソードは以前ヒーコで書いた記事で紹介してるから省略するけど、結果的にこだわり抜いて自分が求めていた感じのものをきちんと撮ることが出来たんだ。

[黒田]

最初に話していたカメラ分かりませんの話と、執念が違いすぎるじゃん。「この絵を撮りたい」っていうビジョンがあった上で行くようになったって事だよね。それって前回のスイッチが入った時の経験から一気に写真に傾倒しちゃったって感じ?

[Kyon.J(きょんきょん)]

そう。写真が撮りたい、というか「作品を作りたい」という気持ちの変化が現れた。展示のためというのもそうだし、もっと自分の納得が行く写真を撮りたいと思って。さっきの馬の写真は結構その一つのターニングポイントで、今まで水墨風にしても敢えて黄色味残したりとか、完全にはモノクロにはしていなかったんだけど、馬の写真は初めてモノクロでいけるかもと感じた一枚で、そこから福州いったときは鉛筆のような昆布畑もモノクロで表現してみたりとか、写真って色んな表現あるんだなって感じたの。

福州の昆布畑
[黒田]

幅がどんどん広がっていってるね。

個展で影響された言葉

[Kyon.J(きょんきょん)]

かなり自分にとって良い影響だったな、と思うのが個展だったと思うんだ。個展になると、360度全部自分の写真に囲まれて、一つの世界観がはっきり分かるような空間に居られる。そんな中で15分ずっと私の写真を見ていて、泣いている女性がいたの。「どういう苦労してここに登ったか考えて感動した」という理由で。それはとても新鮮なことだったな。

そういった生の声がいっぱい聞けたのと、「中国のイメージが変わった」と言われたのが一番印象に残ったコメントで、「中国には失礼なんだけど、自分は日本人として育てられて、中国はやっぱり汚いイメージがあったんだよね。それがあなたの写真を見たら、こんな綺麗な所があるんだって驚いた。人生5,60年生きてきたけど、あなたの写真を見て初めて中国に旅行へ行こうかなって思い始めた。」というもの。写真ってそこまで考え方を変えられるんだ、と思って今まで写真を撮ってきて本当に良かったなって感じた事の一つでもある。ポジティブな意見をもらった時はやって良かったなあって心から思ったね。

[黒田]

自分のやり方を肯定してもらったという感じかな。それは嬉しいことだね〜確かに、そういう人にとってきょんきょんの撮る中国は意外だと思う。

[Kyon.J(きょんきょん)]

中国って都心部だとルールとかを守らない人も多いし、汚いところも勿論あるけど、自分が行ったところは全部田舎だから元々の風景がそのままある所で、そういう綺麗な場所はいっぱいある。少しでも中国の良さを伝えられた事になったのがすごい嬉しかったな。

自分も中国人なんだけど今まで日本に居たからあんまり中国の人から意見を貰う事が無かった中で、初めて中国の人から誇りに思ってるとか、中国の綺麗な風景を世の中に発信してくれてありがとうみたいなコメントを貰ってちょっと感動して、これもやって良かったなあって更に考え方が変わるきっかけになったかなと。

[黒田]

いきなり目線が世界になるというか。写真を自分のためだけに撮ってると、一点しか見れなくなりがちだけど、そこに別の視点が入ってくるとそれはそれで力になるというか、実際なってるわけだろうし、確かにそれは良い、背中を押されているような経験になってるかもしれないね。

[Kyon.J(きょんきょん)]

個展は本当にすごい良かった。

ベストの一枚は「ネクスト」

[黒田]

常人の数倍の密度ではあるけど、プロセスは皆がある種通ってきてる思考を辿っている感じじゃないかな。誰もがその道になりかねないというか…でもその一方で旅をしながら、自分の仕事もしたりしてるわけだよね?

[Kyon.J(きょんきょん)]

うん。有給0だよ(笑)

[黒田]

それは会社の理解とかもあるの?

[Kyon.J(きょんきょん)]

ちょうど働き改革が進んでいて会社の方針も少し変わって、有給をどんどん取りましょうねって流れになったからそこに自分が運よく乗っかる事が出来たという感じかな…。私は取りすぎたかもしれないが(笑)

[黒田]

そういう意味でも神に愛されてるね。世の中の流れ的な風向きがあるわけで、もちろん逆境もあるけど、上手い具合に風が来た時にそこに乗れるかどうかって、自分次第じゃん。準備とかもあるし。そこにちょうど自分に機運が来て、流れに乗る事が出来て。

それでこの間ヒーコの記事でも書いていたように、クラウドファウンディングで写真集を出版するために、作品を作るぞってなったんだよね?それは普通にカメラをやっていない人とか、カメラを持ってるけど、家族写真を撮ったりとか単に旅行中に写真を撮ったりとか、俺も昔そうだったんだけどそういう人たちからしたら、もう狂気の沙汰だと思うよ。わざわざ自分の貯金を切り崩して、その写真集のために何百万とお金を出して、でもそれはお金儲けではなくむしろ減るわけじゃん。

[Kyon.J(きょんきょん)]

うん、全然お金足りないよ(笑)

[黒田]

そうだよね(笑)そこまでして自分の証というか、作品を残したいって求道的になるって凄いことだよ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

おかしいかな(笑)

[黒田]

まあ、良い意味で、おかしいかも。一般の人からしてみたらその行為って分からない感覚だと思うんだよね。それってクリエーションの世界に足を踏み入れないと分からないところだと思う。多くのそういったものに携わっていない人達はただ美味しいものを食べたりとか、それこそ旅行に行って楽しみたいでも良いけど、その人達からしたら旅行中にむしろ辛い思いして最高の一枚を撮るために朝から登山するとかって考えられないだろうなって話。

[Kyon.J(きょんきょん)]

それはある。うちの親に二度とあなたとは旅行に行かないって言われた(笑)

[黒田]

きょんきょんは最高の一枚のために働きながらやってるわけで、それはもう良い狂い方だと思うよ。そういう努力の上でああいう作品ができてるっていうのも、もちろんあると思うんだけど、ものの2,3年で一気に「iPhotoで現像してんだよ」って時から、「いやいや腹から血出しながら山登って朝日撮りますわ」みたいな風になってるっていうのは、それだけ写真に魅力もあるし、写真を通して知った絶景というところにも人生を賭ける魅力を見つけてるってことだよね。

[Kyon.J(きょんきょん)]

そうだね〜。あとすごく思うのは、良い写真が撮れても、それで満足するわけじゃないって事。よく自分にとってどれが一番お気に入り?とか聞かれるんだけど、自分の答えは常に、ベストの一枚は「ネクスト」なんだ。今の中で一番良いっていうのは、あんまり答えに出したくない。言いたくないって思ってる。

[黒田]

まだまだ自分はもっと先に行くぜって気持ちがあるんだ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

そう、もっと先に行きたいって思う。もっともっと、って欲望がどんどん生まれてきて、今までこういうの撮れてきたからこそ、これを超える何かもっと良い写真を自分は撮らないといけないって無意識に思うんだ。だから絶景を、一生追いかけ続けるしかない。

[黒田]

もうその道に入ってしまったんだね。

[Kyon.J(きょんきょん)]

入ってしまった。しかも、見たい。撮りたい。現像したい。現像したものを見せたいみたいな、一連のプロセスが全て好きなの。例えば現像だけが好き!とかじゃなくて、写真を撮って仕上げる全ての工程が好き。今はまさに楽しくてしょうがないっていう状況なんだ。

[黒田]

それは素晴らしい。勿論だとは思うけれど、それを今後も続けていくの?

[Kyon.J(きょんきょん)]

続けて行きたい。お金と時間がある限りは(笑)

[黒田]

ある限りはね。体力と(笑)それはわかる。どの写真が一番好きって聞かれても、それは死ぬときにわかるよって思う。

[Kyon.J(きょんきょん)]

そうそう。きっとそうだと思う。もうちょっと良いのあるかもって、いつも思う。

[黒田]

そうそう。もうちょっと良いのあるかもな、というのもあるしこれきょんきょんもそうなんだろうけど、割と早いスピードで進化を自分自身で分かるレベルで、前より良くなってる、前より学んでるっていうのをじっくりじゃなくて、急激になってるからこそ、その成長比率が当たり前になっちゃっている気がする。だから同じものを撮っても次はもっと上手くできると当たり前のように思うし、そう考えると、まだ次があるし、先があると思える原動力になるというか。

[Kyon.J(きょんきょん)]

まさにそうだと思う。

写真集出版

[黒田]

今ちょうどきょんきょんに追い風が来てるよね。なんたってナショナルジオグラフィック*から写真集の出版だし。その写真集に入れるための写真をあと4カ国周って撮るんだっけ?

[Kyon.J(きょんきょん)]

そう、4カ国。この写真集は、自分にとって絶対の「Destination」じゃないとは思うんだけど、一つの区切りとして、今まで2015年から2018年という3年の集大成にしたい。この3年間私が撮ってきたものをこの1冊の写真集にまとめるつもり。

それで完成したら、「はい、じゃあここで区切り!」として、2週間とか休みを入れて、リフレッシュしてから頭の入れ替えも済ませて、そこから次の3年の間、2冊目の写真集ができるまでに全く違うものを撮りに行きたいとか、全く見たことない景色を撮りにいくとか、そう行った私がこの先も走って行く原動力になると思ってる。

[黒田]

頭を切り替えるのはすごく大事だね。

[Kyon.J(きょんきょん)]

本当になんでこの写真集の機会を頂けたのか、ちょっと分かんない。写真歴も浅くかつプロでもない、そんなに大した経験もない私が…と。なので、それもあってこの機会をすごく大事にしたいんだ。このチャンスを無駄にしたくないし、とにかくどんだけ犠牲を払っても良い写真集にするためにもっと撮りに行きたい!という気持ち。

[黒田]

その覚悟だからすごい。

[Kyon.J(きょんきょん)]

逆に今行くしかないっていう風に思ってる!いつ死ぬかわかんないじゃん。人間って。

[黒田]

そうだね。俺はリアルに良ければあと10年位の感覚でやってるから、時間が無いなって思ってて、今本当にミスれないと思いながら、次は無いからやるしかないって気持ちだなあ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

私もそう思ってる。写真集を出すことで、この写真集を見てくれる人がもちろんいると思うし、それは多いか少ないかは分からないけど、せめて自分の思いをこの一冊の本を通じて全く知らない誰かのところに届けることが出来る。そう思うとすごい元気になるというか、もっと頑張らないといけない!という気持ちがどんどん湧いてくる。見てくれる人のためにも、彼らの今まで見たことない景色を私が代わりに行って撮ってくるからって。

[黒田]

いやあ、素晴らしい。クラウドファンディングはいつまで?

[Kyon.J(きょんきょん)]

4月13日まで。

[黒田]

そこで達成させて写真集を完成させてほしいなあ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

風景っていうのは天気にも左右されるし、運が良くなければ1枚も撮れないっていうケースもありうると自分でも思っているんだけど、でもやっぱりトライしないと分かんないっていうのはあるし、やってみてダメだったらダメでそれはまあしょうがないとは思っている。

でもやってもいなくて後で後悔するっていうのは、すごく、すごく嫌な人生の生き方なんだ。クラウドファウンディングだって、普通はだいたい結構チームで動いてるケースが多いんだけど、私はそこを一人でやってしかもけっこう大きな金額なわけで。

単純に写真集のために撮りたいだけだし、別に社会貢献でもないし、集まらない可能性が90%位あると思っていながらも、じゃあやろうかって決めたのは、やってみないと分からないし、せめて自分がやった。やって失敗だったらじゃあしょうがない、他に家でも何でも何かを売ればいいっていうポジティブな思考なんだよね。

[黒田]

写真でも同じところがあると思うけどね。失敗する才能みたいなところがないと、SNSとかだとよく撮れたものだけをパーフェクトに見せていくのもすごいなってなるけど、むしろ100回失敗して、100回起き上がってる姿を見せてる方が、美しいというか、そこはエジソンもそうだけど、結局失敗しても折れないでやっていけるかどうかというところだと思う。そのリスクをどれだけ賭けれるかどうかとか、それもできずにぎゃーぎゃー言ってたら何にもならないからね。一歩も進まないし。

[Kyon.J(きょんきょん)]

うん。今回のクラウドファウンディングも、多分良いきっかけなってくれたと思う。

[黒田]

賭けをするにはね。そこで絶対に負けない戦いをしてても、それはそれで堅実だし、そういう選択を否定するつもりはないんだけど、でもやっぱり良いタイミングがあったときに全力を賭けてリスク取れる人だから得られるものは絶対にあると思うし。

[Kyon.J(きょんきょん)]

めっちゃリスキーだよね。リスクしかない。

[黒田]

ずっこけようが、上手く掴めようが、どっちにしろポジティブにそれを良い経験にするかどうかも自分次第だと思うし、素晴らしいと思うよ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

ありがとう。ちょっと心強くなった。これで良い写真集が作れるように頑張る。全力を掛け、それでも足りないくらい、もっと力がほしい。

[黒田]

そこは本当に自分が悔いないようにやってくしかないよね。色々良い事も、取り組みとかもあるし。なかなか普通じゃないよ。面白いなあ。

[Kyon.J(きょんきょん)]

普通だよ。普通、普通。撮影のためにお金も全部使い切っちゃったし(笑)自費で行って、有給使ってまた自費で行って、それは割と今まで2年間そうだったから、いけるって思ってたんだけど、限界がついに来ちゃったっていうそれだけなんだけど。撮りたかった4カ国をどうしても写真集に入れたいのよね。ずーっと撮りたかった。入れる事が出来なかったら、悔しいんだ。

[黒田]

走り続けて、本当に最後の最後の4カ国なんだね。永遠に喋っていられるんだけど、そろそろ時間が(笑)今まで会ってはいたけどこんなに深く話を聞けたのは初めてだし、とても興味深かった。友人としても、良い写真集が出来る事を祈っています。ありがとうございました。

[Kyon.J(きょんきょん)]

ありがとうございました!

プロフィール

Kyon.J

中国広東省生まれ、東京在住。 仕事現場の記録をきっかけとして、人生初の一眼カメラα7を購入。2015年に北海道の雪原で出会った美しさに魅せられ、風景が見せる一瞬の感動を撮り始める。2016年は“Beauty of China”、2017年からは“Exploring the World” をテーマに、世界の絶景を中心に撮影。個展「Amazing Moments」をソニーイメージングギャラリーなどで開催。

2018年11月に初の写真集を発売予定。

International Photography Awards(IPA)2017 WINNER。
National Geographic、BBC Travel、BBC Earth、CCTVなどでの作品紹介、海外撮影サイト、風景専門雑誌などの取材、掲載多数。

ホームページ http://www.kyonj.com/

クレジット

制作​ 出張写真撮影・デザイン制作 ヒーコ http://xico.photo/
カバー写真​ 黒田明臣
出演​ Kyon.J
Biz Life Style Magazine https://www.biz-s.jp/tokyo-kanagawa/topics/topics_cat/artsculture/

参考

*東京カメラ部10選(日本最大のSNS写真コミュニティー「東京カメラ部」。誰でも無料で投稿、閲覧することができ、人気のあった写真家10人を「10選」として毎年認定している。)
*ナショナルジオグラフィック(「未知の地球をわかりやすく伝える」との編集方針のもとに、自然・動物から人々の暮らし、科学など、地球で起きているすべてのことを伝える雑誌で、世界180ヵ国で計840万部発行されている。)

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