光やレンズによってこんなに変わる!?これを知れば安心!今日から始めるテーブルフォトの基本

こんにちは。Nana* (@necozalenky) です。今更ではありますが、今回はテーブルフォトを撮るために知っておきたい基本的なことについて説明していきます。基本的なことですが、とても重要な内容が含まれています。初心者の方だけでなく、自分の写真に迷いがあるような方にも読んでいただけたら嬉しいです。

光やレンズによってこんなに変わる!?これを知れば安心!今日から始めるテーブルフォトの基本

光の向き

室内で撮影する場合の光の向きには、大きく分けて、順光、半順光、サイド光、半逆光、逆光があります。 稀に天窓があり、トップ光が当たる場合もありますが、主にこの5つです。

中でも、自然光で撮影する場合に、テーブルフォトで覚えておきたいのが半順光、サイド光、半逆光、逆光です。それぞれ簡単に説明すると、半順光は、被写体の斜め前から当たる光で、色やディテールを表現しやすい光です。サイド光は、被写体のサイドから当たる光で、立体感を表現しやすい光です。半逆光は、被写体の斜め後ろから当たる光で、被写体の立体感や質感を表現しやすい光です。そして逆光は被写体の後ろから当たる光です。手前が影になるので色やディテールを表現しにくく、料理を綺麗に表現するのは難しいですが、光を透過するグラスのようなものは逆光が向いています。光の向きによる見え方の違いは、こちらの記事で詳しく説明しているので、併せて読んでみてください。

半順光
サイド光
半逆光
逆光

ゴールを設定してイメージを作ることが大切

なぜ大切なのか

テーブルフォトに限らず写真を撮るときには、何をどう表現したいか、テーマは何かなどのゴールを設定して、完成形のイメージを作ることが大切です。

ゴールをできる限り具体的にしておくことで、あらゆる要素を決定しやすくなります。 目標が曖昧なまま撮ろうとすると、写真を撮るまでの過程で、スタイリングや構図などに迷いが生じることがあるのです。ゴールを設定して予めイメージを作っておくことは、思い通りの写真を撮るために大切なポイントです。そして、見る人にも主題や見せたい部分が伝わりやすくなり、印象に残りやすい写真になると思います。イメージは頭の中に描けるならばそれでも良いですが、失敗できないような撮影の時には、配置も含めてラフを描くよう心掛けてみましょう。

イメージが浮かばない時には

もしイメージが浮かばないような場合には、情報収集を徹底することをお勧めします。インプット量が多いほど、引き出しも増えていくので、日頃からアンテナを張っておくことも大切です。雑誌、本、映画、音楽、アート、インテリア、グルメなど様々な情報が写真を撮る際のヒントになります。

機材とアクセサリー

三脚を使う意味

三脚があると、遅いシャッタースピードでも撮れるし、水平垂直に撮ることができて便利ですよね。でもメリットはそれだけではありません。他に考えるべき大切なポイントがあるのです。

私はいつも三脚を使い、必ずカメラのライブビュー画面を確認して、テーブルフォトを撮るようにしています。三脚を使わないメリットも勿論あって、それは構図の自由度が高くなり、自由に切り取れること。しかし裏を返せば、自由であるがゆえに構図を決めるのがとても難しいのです。また、カメラを構えることに精一杯で、何かを見落としてしまうかもしれません。

テーブルフォトはスナップとは違い、一から作り上げていくもの。イメージがしっかり出来上がっているほど、それに最も近い理想的な構図があるはずです。その理想に向かって細部を詰めていき、微調整するのに三脚はとても役立ちます。三脚を立ててライブビュー画面(テザー撮影であればパソコンの画面)を見ながら、配置のバランスは適切か、余白感は問題ないか、余計なものが写り込んでいないかなど、細部まで客観的に画角内をチェックします。

レンズを選ぶポイント

テーブルフォトは被写体の形を綺麗に写すために、歪みの少ないレンズが望ましいです。新しく購入する場合には、レンズの性能をよく確認し、歪みの少ないものを選びましょう。

一般的に、ズームレンズよりも単焦点レンズの方が高性能で、歪みも補正されているものが多いです。マクロレンズでも構いません。開放F値は撮りたい作品に合わせて決めてください。焦点距離は標準から中望遠くらいが使いやすいと思います。広角レンズは、例えば35mm程度のものであっても、近距離の撮影では特にパースが目立ち、被写体の形が実物と異なって見える場合があります。

次の3枚の写真は焦点距離85mm、50mm、35mmの単焦点レンズで、それぞれ撮影距離を変えて、同じくらいの画角になるように撮影したものです。3枚を比較すると、85mmのレンズで撮影したものは長方形のカッティングボードが一番自然な形に見え、後ろに置いたオレンジも、手前のオレンジと同じサイズ感に見えます。一方35mmで撮影したものは、カッティングボードの手前が引き伸ばされたように台形に写り、後ろのオレンジも遠くにあるように見えますね。またテーブルに注目すると、35mmの方は、奥の方の幅が狭く、パースが強調されているのが分かります。35mmの場合は、85mmと同じ画角で撮ろうと思うと、被写体に近づいて撮ることになるので、パースがより強調されて写ります。

1枚目:85mm / 2枚目:50mm / 3枚目:35mm

標準レンズと中望遠レンズはどう使い分けたら良いのかというと、切り取りたい画角で使い分けるようにします。私は、真俯瞰や斜俯瞰でテーブル全体を画角に収めたい場合は50mm、カップとプレートが写る程度の、一人分の軽い食事を狭い画角で切り取りたい場合には85mmのレンズを使うことが多いです。

あると便利なアクセサリー

  • 光を調整するための布
  • パーマセルテープ
  • リモコン/ケーブルレリーズ

カーテンを利用できないような時に、遮光できる布や陰影をつけたり反射を防ぐ黒布光を拡散させるためのレース地の布などがあると便利です。

また、私は影を起こすのにレフ板ではなく白い布を使うことがあります。室内に届く自然光は、テーブルフォトを撮るのに十分拡散していることが多く、レフ板では反射光が強すぎて、順光のような印象になってしまうことがあります。そのため、陰影を残しつつ少し影を起こしたいような時には、シワがあり、反射率が落ちるようなリネンの白布を使うことが多いです。

パーマセルテープは、布を留めたり、バックペーパーを貼ったりするのに使います。粘着力があるのに跡が残らず、綺麗に剥がせるので持っていると便利です。

リモコンやケーブルレリーズは、シャッタースピードが遅くなるようなシーンで、ブレを防ぐために必ず使います。使いやすい方を選んで構いませんが、カメラから少し離れて撮るような場合にはリモコンがあると便利です。

まとめ

テーブルフォトを撮るために押さえておきたいポイント

  • 覚えておきたい光は、半逆光、サイド光、半逆光、逆光の4つ。
  • ゴールを設定することが思い通りの写真を撮るための鍵。
  • 被写体の形を綺麗に写すために、歪みの少ないレンズを選んで。
  • テーブル全体を画角に収めたい時には標準レンズを使う。
  • 狭い範囲を切り取る時は、標準レンズで寄って撮るのではなく、中望遠レンズで引いて撮る。

今回の内容は基本的なことですが、頭で分かっていても、ゴールを設定することなど、曖昧なままにしてしまう時もあると思います。光についても同じです。その光の向きで何がどう見えているのか、撮った写真を見比べて、よく考えてみてください。徹底して身につけることで、思い通りの写真が撮れるようになります。新しく始める方だけでなく、テーブルフォト経験者の方も、復習だと思って、今一度自分の写真と向き合ってみてください。

より詳しくテーブルフォトを学びたい人はこちら

最終更新日:2021年8月12日
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