近藤大真 (こんちゃん) × 黒田明臣 対談 | 写真と生きる

笑顔写真家、近藤大真こと、こんちゃん(@Hiromasa_kondo)は、大学時代に日本一周の旅を経験し、大学卒業後には世界一周をしながら、旅先で人々の笑顔を撮り続けてきました。彼は今、大好きな彼女とふたりで、自分たちの笑顔を収めるべく、日本一周の旅をしています。今回の「写真と生きる」は、そんなこんちゃんとヒーコ黒田明臣氏の対談をお送りします!

近藤大真(こんちゃん) × 黒田明臣 対談 | 写真と生きる

日本一周の旅でもらった恩を、世界中に返したくて始めた旅。

[黒田]

実は、はじめましてですね。もうだいぶ長いこと知っているので何度も会っているような気がしていました。

さて、はじめに、少し話は遡りますが、なんで世界一周だったんですか? その前には日本一周もしていますよね。僕だったら、「行きたいけど、やることあるし、今はいいかな」とか思っちゃう。こんちゃんの原動力って、どこから来てるんだろう?

[こんちゃん]

好きなことをやってきて、気が付いたら、って感じなんですよ。ヒッチハイクで日本一周を、好きでやってみたら、いろんな人に乗せてもらって、お家にも泊めてもらったり。その頃はまだ「写真好きな大学生」程度で、Canon の EOS 7D とかを使ってました。

[黒田]

けっこういいカメラ。

[こんちゃん]

カメラは2台目で。でも、人は全然撮ったことがありませんでした。それでも出会った人とか、ヒッチハイクで乗せてくれた人の笑顔の写真を撮って、その写真を後で送っていたんですよ。そしたら、すごく喜んでもらえて。ああ、自分の写真で誰かに喜んでもらえるんだ、って実感が湧きました。

日本国内で200台以上の車に乗せてもらえて、たくさんの人にお世話になりました。じゃあ今度は、僕が世界中の人に恩返しをしよう。そう思って始めたのが世界一周の旅と、チェキを撮って贈ることです。

撮りたい景色を撮りに行くための旅

[黒田]

世界一周したってことは、旅自体も好きなんだよね?

[こんちゃん]

そうですね。だけど、カメラがなかったら行かなかったと思います。撮りに行く、って意識があって。

[黒田]

なにか「食べたい!」って根源的な欲求に向かうような勢いで、なにかを「撮りたい!」って、まっすぐに欲望に向かっていけるのが凄いと思うなあ。海外に行くってだけで、自分はあれこれ考えてしまって面倒だとか時間がかかるとかってやめてしまったりしてしまう。

[こんちゃん]

好奇心が旺盛なので、「行きたいから、行こう!食べたい、よし、食べよう!」みたいな感じで行っちゃいますね。

[黒田]

すごい。これは持論ですが、欲望に忠実というか見たいと思ったら行くとか、そういった精神って写真家には重要な資質だと思っているんだよね。

足を使う人はやっぱりいい写真を撮っているし、足を使わないと撮れない世界でもあるなと思う。例えば、ドキュメンタリーとか。それが写真の神髄というか、自分が一番好きなジャンルの写真なんです。自分が撮っている写真とは全く異なるけど(笑)

だから、こんちゃんは、すごくのびのびとしていて、そこがいいなって。

[こんちゃん]

すごくはないですよ。ほら、黒田さんも、ラーメン食べたい!って思って、食べに行くこととかってあるでしょう?

[黒田]

そうだね。でも、その前にやらなきゃいけないことが沢山あるからUberEatsで済まそうとなる方が多い(笑) でも、うなぎを食べに名古屋へ日帰りで行くことはあるかな。

[こんちゃん]

え、新幹線ですか? 何してるんですか(笑)

[黒田]

好きなお店があって(笑)。って、話がそれたけど、こんちゃんのなかでは、旅に「行きたい」と「撮りたい」の両方が、うまくかみ合わさっている感じなんだね。

[こんちゃん]

日本で普通に生活している分には、カメラを握る機会がないですからね、ほとんど。やっぱり、どこかに行って、そこにある景色を撮りたい。自分の中で、旅と写真は切っても切り離せないです。

SNSで見てくれている人がいるから、頑張れる。

[黒田]

海外を旅していて、つらいと思ったりはしないの?トラブルも多そうだし、大変なこともあったと思うんだけど。

[こんちゃん]

海外でつらいこと、めっちゃありましたよ。死にかけたこともあります。

[黒田]

そういうことがあると、不安にならない?

[こんちゃん]

見てくれている人がいるから頑張れている、ってところはありますね。僕はTwitterやInstagramといったSNSで写真や文章をずっと発信していて、それは大きいです。

[黒田]

自分の後ろに人がいる感じかな。自分を律する気持ちが生まれるというか。

[こんちゃん]

そうですね。その人たちが期待している自分になりたいと思える。 ここでだらけたら僕じゃないな、って気持ち。SNSを毎日更新していたからこそ、余計にそう思う。

読んでくれている人がいるからブログを書いていたし、チェキを贈ったら喜んでくれる人がいるからチェキを贈っていたし、笑顔になってくれるから写真を撮っていた。「楽しみにしています」って声が、励ましであり、いいプレッシャーにもなる。

[黒田]

自分の欲求に向かって、食べたいとか、行きたいって好奇心を出発点にしながらも、「誰かのため」になっている行動がある。その相乗効果が、とんでもない行動力を生むんだろうね。

なんとなく話を聞いていてわかったのは、こんちゃんの原動力は、「自分のやりたい」と「誰かのため」のかけ算だ。

[こんちゃん]

まさに、僕はそれが言いたかったんだと思います。

[黒田]

自分がやりたいし、人のためにもなるかもしれないという、この相乗効果があれば、めちゃくちゃ遠いところまで行ける気がする。自分の原動力もそれに近いものがある。

我々だけじゃなく、いろんな人が、人のための方が、頑張れることっていっぱいある。自分のためだからこそ頑張れることもある。でも、そのかけ算になったときが一番強い。

[こんちゃん]

すごくしっくりきます。

発信していて嬉しいこと

[こんちゃん]

誰かのためにやっていることが、結局自分のためになっているというか、それが返ってくるから、旅先で写真を撮るのは楽しいな、と感じます。

例えば、旅先でウェディングの前撮りとかを撮っている人たちがいたら、「僕が撮ります」って言って撮って、その写真がその人たちに喜んでもらえたり。それを発信したら発信したで、またいろんな人に喜んでもらえた。写真を見てその場所に行きました、って人もいる。嬉しいですよね。

[黒田]

影響力が凄い。こんちゃんは写真集も出版しているし、展示もしているけど、これは思い描いていたプランなの? 戦略的にというか。

[こんちゃん]

「帰る頃には写真家としての地位をちゃんと築いていなきゃいけないな」とは思いながら、世界を旅していましたね。もともと旅をすることはやりたかったことだし、チェキを贈るのもやりたかったことなんですけど、それを誰にも負けないくらいの更新頻度だとか、写真のクオリティだとかでずっと発信し続けようと、頑張っていました。

カメラマンだからこそ、自分たちの為の写真を残す旅をしたかった

[黒田]

そうして今は、彼女と日本一周をしているんだよね。

[こんちゃん]

一周中です。「誰かの為の写真じゃなくて、自分たちの為の写真を残そう」というテーマでやっています。彼女も僕もカメラマンをやっていて、いろんなところで撮影をしてきたけれど、自分たちの写真があまりないことに気が付いたんです。撮り歩いて、自分たちの思い出を残しながら旅をしようと。だから今は、仕事というより、好きなことをやっている感じです。

[黒田]

でも、その記録や行動自体が作品になるというか、自分のポートフォリオになるわけだよね。動画配信とかもしてるし。ただ戦略的な考えはあまりなさそうにも見えるね。

[こんちゃん]

そうなんです。それがないんですよね。次にどうするかも決めていません。日本一周の旅が終わったら、展示はやりたいなと思っていますけど、それくらい。

写真は、人にきっかけを与えられるもの。

[黒田]

最後に。これは「写真と生きる」というテーマにも掛けて聞きたいのだけど、こんちゃんにとって写真とはなんですか?

[こんちゃん]

パッと思いついた答えは、人を幸せにするためのツール、もしくは何かのきっかけを生み出すものです。僕の写真は、そのふたつを考えて世に出しているので、きっとどちらかが正解ですね。

写真だけでなく、文章や動画も使って、5年間くらいずっと発信し続けているんです。自分の人生を伝えることって、誰かの人生を変えることだと思っています。そういう意味では文章もきっかけを生み出すものなんですが、僕にとって大きいのはやっぱり写真です。

例えば小さなことで言うと、「笑顔の写真を見てすごく笑顔になれました」だとか、風景の写真を見て「僕もここに行きたくて、この前行ってきました」だとか。今撮っている僕ら二人のセルフポートレートも、「セルフポートレートを真似してみました」とか、「真似してみたら、彼氏がすごく喜んでくれました」とか。

[黒田]

こんちゃんの場合、写真は世界とのコミュニケーションツールのひとつなんだろうね。旅先で出会った人にチェキを渡すこともそうだし、SNSはまだ見ぬ人とコミュニケーションをとるきっかけになっている。

誰かにいい作用を与えたい、っていう気持ちが一貫して伝わってきて、すごく素敵だと思います。だって、世界一周のきっかけも「日本でたくさんの人にお世話になったから」だもんね。特定の誰かに恩返しをするんじゃなくて、みんなにハッピーになってほしい。そういう精神が、こんちゃんの写真に、こんちゃんらしさを生んでいる気がします。

では、引き続き、彼女との日本一周の旅を楽しんでください。今日はありがとう。

プロフィール

近藤大真(こんちゃん)

大学在学時に写真家になることを決意し、就職活動を放棄して日本中の笑顔を撮影するヒッチハイク日本一周の旅へ。
旅中にたくさんの人に助けられて、生かされていく中で、自分のできる最大の恩返しが「笑顔の写真を撮ること」に気づき、自分の写真の意義を見つける。

大学卒業後「今度は自分から恩を送れるような旅がしたい」と思い、2016年8月から笑顔を撮ってチェキを贈る世界一周の旅へ。

1年半・33カ国を巡り、2000枚以上のチェキを贈った旅が終わって、帰国後に日本4大都市で写真展「撮って笑って旅をして」を開催。総来場者数は5000人を超え、自分が一番驚いている。

現在、彼女と日本一周中!!

Youtube

撮って笑って旅をして

書籍

画像をクリックすると、詳細をご覧になっていただけます。

SMILE ~美しすぎる人類図鑑~

じゃ、また世界のどこかで。

クレジット

制作 出張写真撮影・デザイン制作 ヒーコ http://xico.photo/
カバー写真 黒田明臣
出演 近藤大真(こんちゃん)
Biz Life Style Magazine https://www.biz-s.jp/tokyo-kanagawa/topics/topics_cat/artsculture/

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