写真作品の魅力を最大限に生かしたい!個展をやるために必要なこと

こんにちは。朱門(@shumonphoto)です。いきなりですが、2019年12月13日(金)〜27日(金)の期間にEPSON丸の内にあるエプサイトギャラリーで個展を開催することになりました。粛々と前準備を進めていく中、ヒーコのつながりでFLAT LABOのプリンティングディレクター小須田さんに写真展の展示方法に関してアドバイスをしてもらえる機会を得ることができました。せっかくの機会なので、その打ち合わせや準備の経過を今回まとめていきたいと思います。

写真作品の魅力を最大限に生かしたい!個展準備に必要なこと

展示準備の流れ

写真作品の展示を行ったことがある方はご存知だと思いますが、通常、展示準備はざっと以下の感じで進めていきます。

  1. ギャラリー・展示日程を決める
  2. 告知用のDMを作成する
  3. 展示作品を決める
  4. 展示レイアウト、プリントサイズを決める
  5. プリントの仕上げ方法・紙を決める
  6. プリントの額装・加工方法を決める
  7. プリントする
  8. 額装・加工する
  9. 展示する

最初にも書きましたが、今回はEPSONさんでの展示ということで、ギャラリーと日程は確定してます。それと、DMも早い段階で既に制作済みとなっていました。

プリント自体をEPSONのプリンターで行うことはEPSONギャラリーで展示する際の条件になっているため、悩まなくてはいけないのは残りの項目。特に「展示レイアウト・プリントサイズ」「プリントの額装・加工」に関しては白紙状態だったので、ぜひともFLAT LABO 小須田さんにアドバイスをもらいたい部分でした。

FLAT LABO

FLAT LABOとは

FLAT LABOをご存知ない人もいると思うので、簡単にご紹介しますね。
FLAT LABOのWebによると、

「FLAT LABOは、ビジュアルコミュニケーションのエキスパート集団アマナが提供するこだわりのプリントディレクションサービスです。美術館クオリティーのプリント出力からオリジナル作品集の制作にいたるまで頼れるプリンティングディレクターが、クライアントの様々なニーズにとことんお応えします。」

とのこと。自分は以前からFLAT LABOの存在は知っていたのですが、ハイクオリティな作品制作集団といったイメージを持っていました。

プリンティングディレクター 小須田 翔さん

FLAT LABOマネジャー/プリンティングディレクター
小須田 翔 Kosuda Sho
「2016年 FLAT LABOの立ち上げに参加。プリンティングディレクターとして、これまでに1000件以上の作品展をサポートする。自身でも作品制作を行なう。」

今回お世話になった小須田さんの経歴を見て正直おどろきました(すみません)。一見若そうに見えるのに既に1000件以上の作品展をサポートされている経験をお持ちとは…。

ちなみに打ち合わせ前にさらっと小須田さんの作品を使ってパネルの大きさを説明してくれたのですが、大きさの前に作品自体がなんか凄いんですけど(汗)

これはもう期待しかないといった感じで打ち合わせが始まりました。

早速、展示レイアウトを作成

芝浦のアマナ「PORT」にあるFLAT LABOのオフィスで初めての打ち合わせ。

広々としたフロアにあるFLAT LABOのオフィスに入ると、まっさきに目に飛び込んでくるのが、さまざまな加工技術で制作されたサンプルの数々。「え?こんなの作れちゃうの?」と思うようなものがいっぱい…。残念ながらこのときはあまり時間も無かったので、じっくりサンプルを見てみたい気持ちを抑えつつ早速打ち合わせを始めることに。

まずはさっそく展示レイアウトから相談させてもらいました。今回の個展では、展示候補としている作品は30点以上あったのですが、展示レイアウトの要望として、

  1. 特大サイズ (B0)のプリントを数点入れたい。
  2. 展示スペースとプリントの大きさ、加工にかかるコストはなるべく抑えたい。
  3. 20点程度は展示したい。

ということを伝えたところ、その場で展示レイアウト案をパパッと数分で作ってしまうという…。後述しますが、そのレイアウトもさまざまな要素を考慮した上でのレイアウトになっているそうです。データは事前に渡していたとはいえ、これにはさすがだなぁと思わされました。

展示レイアウト案を作成している間、話しながら聞いたレイアウトのポイントはこんな感じでした。

「壁ごとにサイズを揃える」

基本中の基本なのかもしれませんが、恥ずかしながら知りませんでした。いつもはなんとなくバランスを整えるくらいにしか考えておらず。特に縦に2段にした場合や、縦構図の作品も混ぜた場合にもそのサイズを揃えると良いとのこと。

「作品のグループごとにまとめる」

ある程度のまとまりがあると見やすいとのこと。過去の展示では色々混ぜてしまってたなと反省…。

「ストーリーを作る」

写真集の場合と違ってならべる順番でストーリーが生まれるそうで、見て行く流れを考えて配置すると良いのだそうです。これも目から鱗…。

「在廊中のポジション」

お客さんと話すので、在廊中に立つ場所の近くに代表作があったほうが良い導入になるとのこと。言われてみれば確かにその方がお客さんとの会話も弾みそうです。

「キメの写真」

全部ストレートパンチだと、スーッとみてしまうのでキメの写真の使い所は大事とのこと。見る人によってはちょっとした気持ちで撮ったカットも面白いので、そういうカットを混ぜる。

まとめ

  • プリンティングディレクターに相談するのが吉
  • FLAT LABOは写真展のパートナー
  • ある程度まとまりを作る
  • 見る流れにそってストーリーを作るといい
  • キメのカットを使い分ける

「レイアウト」から学ぶプリンティングディレクション

今回の打ち合わせで大体のレイアウトが固まってきました。実はFLAT LABOさんに相談する前に自分の中でレイアウトをなんとなく考えてはいたのですが、今思うと、どうしても自分の見せたい作品を目立たせることを優先してしまい、お客さんからの見やすさや、展示を通じて伝えたいことを上手く伝えるためにという視点が抜けていたように思います。プリンティングディレクターに相談すると、今まで自分だけは気づけなかったことが色々分り、まさに展示の頼れるパートナーだなぁと実感しました。

なんかもう、今までの展示もやり直したい気持ちでいっぱいに(笑)

今回、ちょっと話を伺うだけでも、多くのことを学ばせて頂きとても良かったです。

個展の詳細はこちら

流転する風景Ⅱ

写真展「流転する風景Ⅱ」

会期:2019年12月13日(金)〜27日(金)
会場:エプソンスクエア丸の内 エプサイトギャラリー内(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F)
10:00~18:00(最終日は14:00まで)日曜休館 入場無料

12/14(土)トークショー開催

豪華メンバーで、写真展会場にておこなわれます。詳細は画像をご参照ください。

12/21(土)斎藤朱門氏による作品解説

日時:12月21日(土) 15:00-15:30
会場:エプソンスクエア丸の内 エプサイトギャラリー内(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F)

FLAT LABOの詳細はこちら

FLAT LABO

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