知ってると意外と便利な風景写真RAW現像ブレンドモードで簡単レタッチ!スクリーンと乗算編

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みなさん、お久しぶりです!朱門 (@shumonphoto)です。私が書く記事では今年一つ目になるチュートリアルですが、少し基本に立ち戻ってPhotoshopのブレンドモードについてご紹介したいと思います。ちなみに、ブレンドモードは「描画モード」とも言いますが、この記事では「ブレンドモード」という言葉で統一してご紹介していきますね。昨年行ったヒーコセミナー「風景写真レタッチセミナー!ダイナミックな風景写真の仕上げ方」を受講された方は復習と思って思い出してもらえると嬉しいです。

知ってると意外と便利な風景写真RAW現像ブレンドモードで簡単レタッチ!スクリーンと乗算編

ブレンド(合成)モード

ブレンドモードとはPhotoshopで下のレイヤーに対してどうブレンド(合成)するかを設定する機能です。
レイヤーパネルからどのブレンドモードにするかを選択・設定できるようになっています。

デフォルトでは通常(Normal)モードが選択されていますが、これを他のモードに変更することで、下のレイヤーとのブレンドの仕方(演算方法)が変わります。

ブレンドモードには様々なモードがありますが、Photoshopでは機能別にカテゴリが別れていて、ある程度覚えやすいように並んでいます。

とはいえ、いっぱいあり過ぎてこんなのとても使い切れないよ!と思った人はご安心を。私も全部は使ってません笑
特に風景写真レタッチでよく使うのは このうちの スクリーン、乗算、オーバーレイ、ソフトライト、輝度、カラーくらいです。

また、輝度モードやカラーモードはトーンカーブやシャープと組み合わせて使ったりします。

こちらの応用例も要チェック!

また、応用例として、比較(明) やカラー比較(暗)は以前に紹介したテクニックで使用していますので、気になる人はこちらもチェックしてみて下さい。

比較(明)の応用例

風景写真レタッチ Photoshopを使って星の軌跡写真を美しく仕上げるTIPS

カラー比較(暗)の応用例

繊細な一手間でダイナミックな風景写真に!PhotoshopでHaloを除去する方法

今回はこの中でもよく使う乗算モードとスクリーンモードを紹介します。

乗算モードとスクリーンモード

乗算モードとスクリーンモードを同時に説明するのには理由があります。
名前からは全く想像出来ませんが、実はこの2つは全くの正反対の効果があるのです。

乗算モード

下にあるレイヤーと、上のレイヤーを掛け合わせて合成します。
合成後は、元の輝度より暗くなるのが特徴です。
ちなみに覚える必要はありませんが、合成式は 以下のようになります。

結果 = (base) x (blend)

※baseが下のレイヤー, blendが上のレイヤー

上の表は2枚のレイヤーを乗算モードで重ねた場合どうなるかを示しています。
その名のとおり、乗算なので、輝度が100%より低い2枚を合わせると、更に暗くなる(輝度が下がる)のが分かります。
但し、乗算モードは一様に全体の輝度を落とすのではなく、図のようなカーブがあります。
0%と100%は付近は乗算しても変化が少ないところがポイントです。

スクリーンモード

スクリーンは乗算の反対の効果があり、合成後は元の輝度よりも明るくなります。
こちらも覚える必要は全くありませんが、合成式は 以下のようになります。

結果 = (1 – (1-base) x (1-blend))

※baseが下のレイヤー, blendが上のレイヤー

スクリーンモードも乗算モードと同様。一様に全体の輝度を上げるのではなく、カーブがあります。やはり同様に0%と100%付近は変化が少ないところがポイントです。

主な使用方法

勘の良い人はもうお気づきだと思いますが、乗算とスクリーンは露出調整に使えます。
つまり、2枚の同じレイヤーを乗算もしくはスクリーンで重ねることで、写真全体の露出調整が可能です。

しかも、露出ツールよりも自然な露出調整ができるところがポイントです。
同様の効果はトーンカーブを使っても調整可能ですが、乗算モードとスクリーンモードを使うとよりお手軽です。

使い方手順(基本)

 

  1. レイヤーをコピー (Command +J もしくは Ctrl +J)
  2. コピーしたレイヤーのブレンドモードを”スクリーン”もしくは”乗算”に設定
  3. 不透明度を使って明るさを調整する

 

使い方手順(トーンカーブを使う)

 

  1. 調整レイヤーのトーンカーブを追加する。
  2. コピーしたレイヤーのブレンドモードを”スクリーン”もしくは”乗算”に設定
  3. 不透明度を使って明るさを調整する
  4. 必要に応じて、トーンカーブを使って部分的に微調整する

 

使用例

乗算モードを使用した例

オリジナル(左)と乗算モードを使った例です。
比較すると、全体が暗くなっていますが、ハイライト部分暗くなり過ぎてないことが分かります。

スクリーンモードを使用した例

こちらはスクリーンを使った例です。
全体が明るくなっていますが、シャドウ部分浮いてないのが分かります。

明るさ補正(従来)を使った例です。
従来の明るさ補正の場合、全体の輝度が上がり、シャドウ部分が浮いてしまうことがありました。

最新のPhotoshop CCでの明るさ補正ではスクリーン・乗算を使った場合と近い補正方法になっているようです。

スクリーンモードや乗算モードを使った場合と比較して、微調整がやり難いので、個人的にはスクリーン・乗算を使う方法を好んでよく使います。

まとめ

今回は風景写真RAWレタッチで良く使用するPhotoshopのブレンドモードの基本として乗算モード・スクリーンモードの使用例を説明しました。

鋭い方は記事を見て気がついたかもしれませんが、実はこの2つのモードはOrtonエフェクト (https://xico.media/tutorials/orton-effect/) でも利用しています。

Photoshop 風景写真レタッチ Orton効果で絵画風に仕上げるテクニック

覚えておくと他にも様々な応用が可能になる基本的なテクニックですので、これを機会にいろいろ試して見て下さいね。

それでは、また。

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