超実践的!流し撮りでスピード感ある写真を撮るための、カメラの設定とコツを徹底解説!

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そして今あなたは目の前で躍動する被写体と対峙している。

前回の入門編から随分と時間が経ってしまったため、体が硬くなってしまって上手く流せなかった読者の方がいらっしゃいましたらどうもすみません。流し撮りアーティストUzzyこと氏原正智(@uzzy_76)です。

今回は流し撮りの具体的なカメラ設定、そして被写体の追い方についての解説をふまえた実践編です!

超実践的!流し撮りでスピード感ある写真を撮るための、カメラの設定とコツを徹底解説!

流し撮りを撮る前提条件

シャッター速度:1/160秒、絞り:f/4.5、ISO640、16-35mmレンズ使用:焦点距離29mm

流し撮りを撮る前提条件のポイントは3つ。

  • 被写体は、適度なサイズと適度な速度で動いているものを探す(速すぎ 、遅すぎ、大きすぎ、小さすぎると難しいです)
  • 背景は、流れていることがわかりやすい場所を選ぶ(真っ青な空や、なにもないアスファルトでは動きがわかりません)
  • カメラは、シャッター速度を優先モードかマニュアルモードにでき、かつAF(オートフォーカス)モードで動体予測モードが使えるものを使用する

ほか、必要に応じて、環境光の影響が大きい場合などにNDフィルターを使用します。

実践で最適なカメラの設定を考える

シャッター速度:1/30秒、絞り:f/9.0、ISO100、70-200mmレンズ使用:焦点距離135mm

さあ流し撮りに必要な3つのポイントを抑えたあなたが今、冒頭のシチュエーションを迎えました。手には愛用のカメラ、そしてレンズにはNDフィルターが装着されていることでしょう。

このとき、カメラの設定はどうしたらいいと思いますか?

撮影モードはシャッター速度優先モード。ISOを最低感度に設定。もしくはマニュアルモードでF値を固定しISOオートという設定もアリです。いずれの場合もF値が大きくなってしまう(絞り込み過ぎ)場合のためにNDフィルターで調整しましょう。画質的に理想的な設定は、シャッター速度1/30、F値9.0、ISO100などです。

シャッター速度はどうするべきか

流し撮り永遠のテーマといっても過言ではない「最適なシャッター速度はいくつなのか」問題。

これには被写体の速度、被写体との距離、撮影機器、撮影者の腕などさまざまに複合的に関係してくるので、もちろん答えはありません

例えばUzzyの撮影機会の多い自転車競技やモータースポーツなどの例でいくと、以下の表にあるような数値を頭に入れておけば対応できることが多いと思います。

Uzzy的流し撮り速度早見表

一般的に1/30あたりが「流し撮りここからはじめてみよう」と言われることが多いシャッター速度です。

目指すはもちろん一桁台の変態ゾーンですが(笑)、仕事で撮影する場合、クライアントから求められるキッチリとした流し撮りは、わずかに流れ始める1/2501/125あたりが多かったりします。

シャッターチャンスが多い周回レースなどでは、まず1/250でキッチリと抑えのショットと撮った後で1/30⇒1/8⇒1/4などとダイヤルを進めてよりアーティスティックな一枚を狙ってみてください。

シャッター速度:1/10秒、絞り:f/8、ISO100、16–35mmレンズ使用:焦点距離24mm

F値はF8〜F11がおすすめ

シャッター速度に続いて重要なポイントはF値。絞り開放(F2.8やF4)などの場合、被写界深度が浅くなるため、動く被写体を捉える流し撮りの場合ピンボケのリスクが高くなります。

また、流し撮りでは背景がブレるため、レンズのボケは重要ではありません。そのため、できるだけ絞り込んだ方がよいのですが、F値を大きくし過ぎると回析現象(小絞りボケ)や、センサーゴミの映り込みが発生してしまいます。よって被写界深度を確保しつつレンズ性能が発揮されるF8F11などのF値を推奨します。

ISOはできるだけ低く、暗い場所ではオートを利用

ISOについては言うまでもないですが、数値が低いほど高画質となるので、できるだけ低い値となるよう調整しましょう。しかし被写体が急に暗い場所に入ってしまうシチュエーションなどでは高感度に振った方がよいこともあります。そういった意味ではマニュアルモード+ISOオートという設定も便利です。

昼間の屋外、天気がよいシチュエーションでは上記設定とすると大抵の場合明るすぎるので、NDフィルターでしっかり調整してください。ND8、ND16などで大体対応可能な場合が多いですが、可変NDフィルターがあれば、暗いシーンから明るいシーンまで、高速シャッターも低速シャッターも臨機応変に対応できるのでとても便利です。UzzyはNiSi Pro Nano ND-VARIO エンハンスド可変NDフィルター 1.5-5段減光を常用しています。

AFは動体予測モードに設定

次にAF(オートフォーカス)は動体予測モード(AI-servoやAF-Cなど)に設定し、AFエリアをシングルポイントに切り替えましょう。撮る前にまず構図を考えて被写体を配置する場所にAFポイントを置きます。

流し撮りが初めての場合は中央一点とすることをおススメします。理由はファインダーの中で真ん中が一番被写体を追いかけやすいのと、どのカメラも中央のAFが一番高性能だからです。被写体を画面の端に配置したい場合は、あとからトリミングしちゃってもいいんですよ。

被写体トラッキングAF機能はオフ

そして、被写体トラッキングAF機能のあるカメラは、機能をオフにしてください。高速で動く被写体ではピントが追いつかなかったり狙った構図で撮れない場合があるからです。

ただしトラッキングは状況によって、またカメラの性能によってはオンとした方が有効な場合もあるので、気になる場合は両方試してみてください。それでもどうしてもピントが合わない、追いつかないというシーンでは、置きピンという選択肢もあります。

カメラを構える時の基本姿勢

シャッター速度:0.3秒、絞り:f/7.1、ISO100
70-200mmレンズ使用:焦点距離75mm

では、設定完了、構図も決めたら早速被写体を狙ってみましょう。

動いている被写体の場合、遠くから段々と近づいてきて一番近くを通過して、また遠ざかっていく動きがほとんどだと思います。被写体の動きを予測して、撮りたい構図のシャッターポイントを決めたら、やや遠めの位置からAFをオンします。カメラを構える時の基本姿勢は通常のブレない写真を撮る時と同じです。

  • おでこ、左手、右手の三点支持
  • 足を肩幅やや広めに取って安定させる

カメラを振る時は、左脇を締めてカメラが体から離れないように注意することと、シャッターポイントに来た時に体が傾いたり無理な姿勢にならないように、あらかじめ素振りをしておきましょう。あとは被写体をファインダーで捕え続けながらシャッターを切るのみ!

成功の秘訣は練習!

今回は、流し撮り初心者に向けて、最適なカメラの設定と注意点について書きましたが、次回は成功率アップに向けた対策を…とはいえ成功の秘訣は練習あるのみ。みなさん千本ノックのつもりで頑張っていきましょう!

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