こんにちは、夏フォトグラファーの嵐田大志(@Taishi_Arashida )です。自分でそう名乗ってしまうくらい夏が好きです。他の季節と比べても夏の撮影枚数が圧倒的に多いです。
そんな夏好きな僕が今回、この撮影におすすめのアイテムを紹介したいと思います。
夏の写真撮影にオススメのスタイル
オススメアイテム
まずは防水スマホケース。
海やプールなど水まわりでの撮影機会が増えるこの季節、活躍間違いなしのアイテムです。
スキューバダイビングをする人が一眼レフなどに装着する本格的なハウジング(=本格的な防水ケース)は数十万円とカメラ本体以上に高価ですし、それほど深い水深での撮影をしなかったり、年に数回程度の水場での撮影の場合はオーバースペックですよね。
僕は水回りの撮影においては、数千円程度で買える防水ケースをスマホに装着しています。ハウジングどころか、防水デジカメを買うよりも安上がりです。

防水ケースには、防水・防塵の性能レベルに応じてIP(International Protection)と呼ばれる国際的な等級設定があります。基本的に数字が大きいほど防水性能が高いと考えてよいでしょう。
他方、最近のスマホはそのままでも防水機能が付加されている場合がありますので、お持ちのスマホとのバランスを検討のうえ防水ケースを選ぶとよいでしょう。かなり高い防水機能が付いたスマホでも、裸のままで水に沈めるのは精神衛生上良くないという方も多いかと思います。
ケースに入れて思いっきり海や湖、プールなどで遊びましょう。
※防水性能はお手持ちのスマホの機種や、防水ケースによって異なりますので、ご自身でよくお調べのうえご利用ください。また、パッキンがしっかり締まっていないと、水が内部に侵入してしまうので十分に確認したうえで入水しましょう。本番で使用する前にティッシュを防水ケースに入れてお風呂に沈めてみて確認するのがベターです。
下は家族旅行の際、iPhoneに防水ケースを装着して海で遊びながら撮影した写真です。こんな感じで沖の方でも気兼ねなくスマホでの撮影ができます。スマホが壊れないか心配しながら、おっかなびっくりでビーチ側だけで撮影するのと比べ、写真の幅がかなり広がります。
何より、「浜辺に高価なカメラを残して遊ぶのが気がかりで・・」といった悩みからも解放されます。
アイテム一つで広がる可能性
次にプールで遊んでいた時の写真たち。
この時はスマホを持ったまま、思いっきりプールの底に潜って撮影しました。水中から見上げるヤシの木が幻想的でした。子供たちと遊びながら、こんな写真が撮れるのは本当に楽しいです。「タオルで手を拭いて一眼を取り出して撮影。一眼をしまって再びプールに入る」とは全く別の世界線です。
水中だけではなく、水の周辺を濡れた手のまま撮影する際も安心です。ただ、陸上での撮影の際は水滴がレンズ周辺に残らないように軽くタオルなどで拭きましょう。これによりクッキリとした写真が撮れます。
なお、防水スマホケースでの撮影の応用として、レンズ周辺にハンドクリームなどを軽く塗るというテクニックがあります。スマホのレンズにそのまま塗るとなると、レンズの性能劣化が懸念されますが、ケース越しであればあまり気にすることないでしょう。
ハンドクリームによってソフトフィルターのような効果が期待できます。ソフトフィルターよりも効果にムラがある分、まるで夢のなかのような雰囲気になります。日差しの強い夏の日を表現するのに向いていると思います。
撮影しやすいスタイリングで楽しむ
次にご紹介するのがクリップオン・サングラスです。
夏場にサングラスをかけたまま撮影し、帰宅して写真を確認してみたら露出がおかしかったみたいな経験はありませんか?
夏はサングラスがなかなか手放せない季節ではありますが、サングラスをかけたままだとファインダーの中が見づらくて撮影しにくいと感じます。露出はおろか、フレーミングや構図、水平垂直もおかしくなったり。そこで僕はサングラスとメガネを自在に行き来できるクリップオンタイプのレンズを愛用しています。
メーカーによって取り付け方法は異なりますが、僕はメガネのフレームにひっかけるように取り付けられるタイプを愛用しています(マグネット式もあるとか)。
取り外した時はTシャツの胸ポケットなどに入れる必要があるのですが、メーカーによっては跳ね上げることができるモデルもあるようです(90年代っぽいニュアンスで、これもこれでかっこいい)。ちなみにどのメガネでも取り付けられるわけではないので、ご自身のフレームに適合するか調べるとよいでしょう。
僕が愛用しているモスコット社のレムトッシュというフレームは専用のクリップオンが販売されているので、ピタっとズレなく付いてくれます。なお、僕の場合、普段はメガネをかけていますので、度入りのレンズ+度なしのクリップオンという構成です(視力の良い方は、サングラスのかけはずしで済む話かと思います)。
クルマの運転時やロケーションを探している時はクリップオン・サングラスを装着し、写真を撮る際に取り外すようにしています。
撮影時ももちろん眩しいのですが、構図や露出が確認しづらい状況ではレンズに色が付いていないに越したことはありません。夏に撮る写真が他の季節と比べて何だか変かも?という方はサングラスを一度疑ってみてください。
最強の写真編集アプリ
最後にピックアップするのが、スマホアプリのVSCO。
「なーんだ、誰でも知ってるじゃん」と思われるかもしれませんし、昨今はフィルムライクに撮影できるアプリが数多く入手できます。ただ、多くのフィルム加工アプリは、フィルム撮影を擬似体験させる意味合いからか、エフェクトのかかり具合などの細かな調整ができなかったり、仕上がりまで一定時間待つ必要があるものもあり、遊びで使うには良いのですが実用的とは言えません。
その点、VSCOはフィルターのかかり具合は調整できますし、Lightroomのように明るさや色ごとのHSL調整なども可能で、なんやかんや1番信頼できるフィルターアプリだと思います。
無論、夏以外にも使えるアプリではありますが、光が強いこの季節との相性はさらに良いように感じます。無料と有料のプランがあるのですが、使えるフィルターの数が断然多い有料プランがおすすめです。
VSCOの回し者ではありませんが、新しいフィルターや機能などを頻繁にアップデートしていて、有料プランはこの恩恵にあずかれます。余談ですが、VSCO社は近年動画にも力を入れていて、動画の分野において優れた技術を持つ会社のM&Aなどを積極的に行っています。
フィルターの種類はめちゃくちゃ多いので、選ぶのも一苦労ですが、夏のおすすめは「A8」と「KE1」。
A8は色合いがやや寒色に振れつつ、シャドウ部に嫌味のない程度にフェードがかかります(真っ黒な部分がややグレーがかった感じになる)。下のような感じで夏の写真との相性抜群です。
KE1はKodak Ektar 100を模したフィルター。
実は僕自身はEktarというフィルムを1-2回程度しか使ったことがなく、KodakだとPortraの方が好きなのですが、なぜかVSCOではPortra 400をエミュレートしたKP4よりもKE1の方が使いやすかったりします。やや柔らかいトーンに仕上がるA8と異なり、KE1は。コントラストと彩度が高めでコッテリとしたフィルムのイメージです。夏は光が硬いため、写真そのものが硬調なこともあるため、必要に応じてコントラストを少し下げて使うことが多いです。
まとめ
今回ご紹介したオススメアイテムまとめはこちらの三つです。
- 防水ケース
- クリップオンサングラス
- VSCO
今回はハードとソフトの面から夏のおすすめアイテムをご紹介しました。でも、1番大切なのがこまめな水分補給と休息だったりします。炎天下の撮影で倒れてしまっては元も子もありません。撮影時に持ち歩ける水筒こそが最優先アイテムなのかもしれません。
それでは楽しい夏をお過ごしください!