意外と知られていない?LightroomRAW現像の落とし穴と解決法

こんにちは~。ヒーコの朱門@shumonphotoです。

今回は意外と知られてないLightroomを使う際に注意すべきことと、その解決方法について説明します。

ちょっとマニアック?かもしれませんが、RAWデータの読み込み時の注意について。知っているのと知らないのとでは大きな違いがある大事なTIPSです!

意外と知られていない?LightroomRAW現像の落とし穴と解決法

はじめに

LightroomでRAWデータを開くと、実はこっそり露出やコントラストが自動調整されているって知ってましたか?
RAWデータなので、調整パラメータを変更しない限りは露出やコントラストは撮影時の状態のままだと信じたいところですが、実はLightroomのデフォルトのRAWデータの読み込み方をした場合、撮影時よりもコントラストが高くなってしまう場合があります。

困ること

“結局Lightroomでコントラストは調整するし、ちょっとくらいコントラストが強くなってても問題ないんじゃないの?”と思う人もいると思いますが、実は意外と困ることがあります。
例えば、↓の写真を見て下さい。
ヒストグラムを見ると分かりますが、暗部はアンダーフロー・明部はオーバーフローしてしまっています。

1-underflow-overflow

露出やコントラストなどは初期値のままですので、これは既に撮影時に暗部と明部のデータが失われているように見えます。撮影時にはちゃんとヒストグラムを気にして撮っていたはずでしたが、これではがっかりです。

次に、同じデータでLightroomが暗黙のうちに行っている設定をリセットしてみました。

 2-flaten

!!なんと、アンダーフローもオーバーフローもなく、ディテイルも失われてない状態になるじゃないですか!そうそう確かに撮影時はこんなヒストグラムだったはず!

このように、撮影時にはアンダーフローやオーバーフローが出ないように、カメラ持つのダイナミックレンジを最大限に活かして撮影していたのにも関わらず、読み込み時にコントラストが自動調整されてしまうことで、せっかく撮影した写真を現像時に捨ててしまうことになりかねません。

何が変わってる?

じゃあ、Lightroomって何をどれくらい自動調整しちゃうの?という疑問が湧きますよね?

それを明らかにするために、以下の方法で各調整値を完全にリセットしてなるべくフラットな状態にしてみます。

1. Cameraキャリブレーション・プロファイルを “Camera Neutral”に設定する

2. Cameraキャリブレーション・処理を”2010″に設定する

4-process-ver2010

3. プリセット・Lightroom一般プリセットで”ゼロ設定”プリセットを適用する。

4. Cameraキャリブレーション・処理を”2012″に戻す。

5. シャープとカラーノイズをそれぞれ+25に戻す。

「ゼロ設定」で0になってしまっているので、デフォルト値の+25に戻します。

7-new-preset2

こちらが、この5つの設定を適用前(左)と適用後(右)の比較です。

original

調整値が変化した部分は?

では、フラットにした後の各調整内容の変化を見てみましょう。

8-basic-params
tonecurb

  • 露光量 = -1.00
  • コントラスト = -33
  • 黒レベル = +25
  • トーンカーブは若干、逆S字カーブ
  • 残りの調整値は特に変わってないようです。

    つまり、各設定値をこれらの値に設定することでLighroomがRAWデータ読み込み時に行っている設定をキャンセル出来ることになります。

    読み込み用フラット化プリセットの作成

    RAWデータを読み込む時に手動でこれらの逆補正をかけるのは面倒なので、この状態の設定をプリセットとして保存してしまいましょう。

    「現像」「新規プリセット」で今の設定状態を保存することが出来ます。

    6-new-preset

    次回からは読み込み時にこのプリセットを読み込むことで自動的にフラット補正してくれます。

    まとめ

    今回はLightroomがRAWデータ読み込み時に自動で行っている調整値について説明しました。
    特に明暗のあるような写真を撮影した際には、説明した方法で読み込み時にフラットにしてみると良いですよ!

    それでは、また。

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    最終更新日:2021年8月12日
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