Photoshopを使った風景写真レタッチ TIPS やり過ぎちゃった彩度を簡単に修復する方法

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みなさん、こんにちは。朱門(@shumonphoto)です。今回は”彩度マスク”の作り方をご紹介します。「彩度マスク?なにそれ?おいしいの?」と思った人は正解です。手順は少し複雑ですが、一度覚えてしまえば簡単に彩度が調整できる便利な方法なので、是非覚えてみて下さい。
ちなみに”彩度マスク”は正確には”彩度修復マスク”と呼ばれるようですが、この記事の中では便宜上 “彩度マスク”と呼びますね。

Photoshopを使った風景写真レタッチ TIPS やり過ぎちゃった彩度を簡単に修復する方法

RAW現像・レタッチに慣れてくると陥りがちな罠

以前も別の記事で同様のことを書いたので、繰り返しになってしまいますが、風景写真のRAW現像・レタッチをやってると、ついついやり過ぎちゃうことってありますよね?
特にコントラストと彩度は見た目が派手になって、一見かっこよく見えちゃうので、自分も初心者の頃はやり過ぎることが多々ありました笑

コントラスト

やり過ぎてしまって、特にエッジ部分が浮いてHaloと呼ばれる、見られると恥ずかしい現象が起きてしまうことがあります。シャープをかけ過ぎた時にも発生することがあり、意外とやっかいなやつです。

うっかりHalo出しちゃった場合の修復方法はこちら「繊細な一手間でダイナミックな風景写真に!PhotoshopでHaloを除去する方法」で説明しているので、まだ読んでない人はチェックしてみて下さい。

繊細な一手間でダイナミックな風景写真に!PhotoshopでHaloを除去する方法

彩度

彩度自体を直接操作してなくても、トーンカーブ調整などで露出や色調整を行っていると、知らない間に各色の彩度が上がってしまい、全体的に派手目な感じになってしまうことがあります。

上で紹介した記事では「彩度は簡単に修正できます。下げれば良いから」なんて言っちゃってましたが、実はそんな簡単ではありません。当時の自分はいったい何を言ってたのでしょう…あー、無知って怖い。

確かに全体の彩度を一度に調整したり、色別に彩度を調整するのは簡単です。Photoshopにはそのためのツールが用意されているので、それを使えば比較的容易に調整できます。

でも、よくよく写真データを見てみると、あることに気が付きます。
「彩度って1ピクセル毎に違うじゃん」と。
「こっちのピクセルの彩度はちょうど良いけど、こっちだけ彩度高くなってる?」
「色別に彩度調整してみたけど、なんだかしっくりこないし、全体の色のバランスが崩れちゃう」

とか、思うことありませんか?

自分の目で見てどこが彩度が高くなっているかが、すぐ分かってしまう神眼をお持ちの方はブラシで彩度を部分調整したり、色別に彩度調整すれば良いので、それで解決です。
今回ご紹介する方法は神眼を持たざる者へ贈るテクニックになります。

彩度マスク

勘の良い人はもう薄々気がついているかもしれませんね。
そうです。彩度が高い部分を特定してくれるレイヤーマスク(彩度マスク)があれば、彩度調整レイヤー+彩度マスクを使って、彩度が高くなってしまったところだけを簡単に部分的に調整できるようになります。
では、さっそく彩度マスクを作る手順を説明します。
若干、手順が複雑ですが、アクションを作っておくと、次回からはワンクリックで彩度マスクが作れるので便利なので、おすすめです。

彩度マスクの作成方法

レタッチ中のレイヤーをマージする

まずは今レタッチ中のレイヤーをマージします。レイヤーを選択してマージしても良いですが、 Command + Shift + Option + E でマージし、かつ新規レイヤーとしてコピーすると便利です。(色々な場面で多用する方法です。)
ここで作成したレイヤーの名前を“Base”とします。

“Base”レイヤーをコピー

“Base”レイヤーをコピー (Command + J)し、コピーしたレイヤーに “Color”と名付けます。

ブレンドモードを カラーに設定

”Color”レイヤーのブレンドモードを カラーに設定します。

新規レイヤーを作成

次に“Base”レイヤーを選択した状態で新規レイヤーを作成し、“Saturation Mask”と名付けます。

塗りつぶし

“Saturation Mask”を 50% grayで塗りつぶします。 (Shift + F5)

“Saturation Mask”をコピー

“Saturation Mask”をコピー (Command + J)し、コピーしたレイヤーに“Saturation Source”と名付けます。

“Saturation Source”レイヤーをマージ

“Color”レイヤーを選択した状態で“Color”レイヤーと“Saturation Source”レイヤーをマージします。 (Command+E)

“差分の絶対値”に設定

マージしたレイヤーのブレンドモードを”差分の絶対値”に設定します。

“Saturation Source” と “Saturation Mask”のレイヤーをマージ

次に“Saturation Source”レイヤーと“Saturation Mask”レイヤーをマージします。 (Command+E)
このマージしたレイヤーを”Saturation mask”と名前を変更します。

レイヤーの彩度を変更

この”Saturation Mask”レイヤーの彩度を-100にします。(イメージ – 色調補正 – 彩度を下げる)

レベル調整

次にレベル調整でWhite input スライダーを128に設定します。(イメージ – 色調補正 – レベル補正)

次のステップへ

ここまでの手順で作成した“Saturation Mask”レイヤーが”彩度マスク”になります。

写真の中で、彩度が高い部分が白っぽく、彩度が低い部分が黒くなっています。
神眼をお持ちの方は、きっと見ただけで彩度マスクが正しく出来たかが分かってしまうのでしょうね。
残念ながら僕には神眼が無いので、分かりませんが、なんとなく合ってる気がします。笑

次に、この彩度マスクを彩度調整のレイヤーマスクとして使います。

RGBチャネル

“Saturation mask”レイヤーを選択した状態で、Cmd/Ctrlキーを押しながらRGBチャネルをクリックします。

”色相・彩度”を追加

そのまま、調整レイヤーの”色相・彩度”を追加し、調整モードをカラーに設定します。
ここまで出来たら、“Saturation mask”レイヤーは不要ですので、無効にするか削除します。

彩度を調整

最後に色相・彩度調整レイヤーでマスターの彩度を下げて調整します。

before after

ちょっとステップが多いですが、ついて来てますか?笑
一つ一つの手順は単純なので、うまく出来ない場合はもう一度ステップ1からゆっくり、確かめながらやってみて下さい。
(アクションにすることをお勧めします。)
ここまでの手順で彩度を調整したbefore/afterです。

全体の彩度を下げた例

次の例は彩度マスクを使用しないで全体の彩度を下げた例です。
もともとそれほど彩度が高くなかった空の部分も彩度が下がってしまっています。

彩度マスクを使った調整例

実は上の例だと、彩度が高いのは主にブルーの部分なので、ブルーの彩度だけ下げれば彩度マスクを使うまでもなく、調整が出来てしまっていました。
では、試しに次のような様々な色が含まれる写真だとどうでしょうか?
彩り鮮やかなので、彩度が高い部分がありそうなのは分かるのですが、色の彩度を個別に調整していくのは手間がかかりそうです。

では、さっそく、この写真に対して彩度マスクを作ってみます。
案の定、彩度が高い部分がランダムに存在します。

この彩度マスクを使って、マスターの彩度を調整した結果のbefore/afterです。

おまけ

最後に、私が写真をはじめた頃にレタッチした、ついつい彩度高く仕上げてしまった恥ずかしい写真を使って試してみます。本当は見せたくないですが。
これならさすがに神眼を持ってない私でも、今見ると全体的に彩度が高いのが分かります笑
上から順に、調整前(上段)・彩度マスク(中段)・彩度マスクで彩度調整後(下段)です。

中段を見ると、彩度が高い部分が多いデータの場合は、彩度マスクの白い部分も広範囲になるのがよく分かりますね笑

まとめ

今回は「彩度マスク」の作成方法と使い方を紹介しました。
インスタ等のSNSだと彩度高めが良いなんて言われることもありますが、彩度マスクを使えば細かい彩度調整が簡単にできて、よりメリハリのあるハイクオリティな写真に仕上げることが出来ます!是非お試しを。

ではまた。

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