「いい」写真と「いいね!」な写真。その違いが楽しいSNSライフに繋がる。

こんにちは、写真家のENO(@eeeno1218)です。今回は私も執筆させていただいている『SNS時代のフォトグラファーガイドブック』(以下、著書)にて、私が担当した第3章「画面の向こう側に届ける戦術」の内容の一部を特別にご紹介していきます。

 

「いい」写真と「いいね!」な写真。その違いが楽しいSNSライフに繋がる。

SNSに投稿する大前提として、知っておくべきことがあります。それは「いい写真だからといって、SNS映えする写真にはならない」ということ。これを理解していないと「なんでエンゲージメント(ユーザーが投稿に対して反応を示した割合)が低いんだろう」と、成果の上がらないまま諦めてしまったり、行き詰まりを感じる原因にもなります。それでは、SNSで受けがいい=映えるとはどういう写真のことでしょうか。

SNSで映える写真とは

SNSでよく聞く「映える」というワード。ただ、一口に「映える」といっても、実はいくつかの特徴やタイプがあります。そもそも、SNSで映える写真とはどのようなものでしょうか。ここでは、過去の自分の投稿から写真をジャンル分けして解説していきます。

 

インパクトの強い写真

「インパクトが強い」とは、例えばカラフルであったり、彩度が高い、情報量の多い写真のことを指します。とはいえ、「インパクトの強い写真」という定義も日々変化していくものだとも思います。ただ、カラフルなだけ、彩度が高いだけではなく自分なりの個性や被写体の見せたいポイントを考え、新鮮さを出すことを意識してみましょう。

論理的にデザインされた写真

論理的にデザインされた写真とは、撮影する際に、構図法や色の知識を採り入れる方法なんかが該当します。色については、「色相環」で反対側にある色の被写体を組み合わせるとビビットな配色になり、印象を高めることができます。

例えば、オレンジ色に光る東京タワーは、日が暮れて周囲が濃紺に染まっていく時間にこそ目立つのです。こうしたテクニックを意図的に狙ってみましょう。

共感性の高い写真

個人的に一番重要だと思っているのが「共感」です。現在のSNSでは、ソーシャルという特性もあって、人と人とが共感しやすい写真が「インスタ映え」として評価されることが増えています。ポストされた写真や言葉に対して納得感があったり、肯定的な気持ちがあったり、発見があったりと、共感してもらえることが大きなポイントの1つではないでしょうか。逆に一部の広告写真のように半歩先をいくようなクリエイティブなコンテンツは、共感性が低く、SNSでは映えない傾向があります。

例えば、私のフォロワーは、日本に興味のある外国の方が70%を占めているため、四季やその時期にしかない出来事にとても敏感です。春には桜であったり、秋には紅葉といったようにシーズナブルな出来事は、海外においても「日本といえば桜!」というイメージがあるからこそ共感につながり、SNS映えする作品となっています。

ちょっとした驚きが人の心を動かすポイントになる

現実と非現実の境目を狙う

私がSNSでより多くの人に写真を見てもらうために意識していることが、2つあります。そのうちの1つを記事でご紹介します。

https://www.instagram.com/p/BvwSjkHlGiR/?utm_source=ig_web_copy_link

これは満開の桜をバックに電車が走り抜けていく1枚です。桜も電車も、ありきたりな被写体ではあるのですが、この2つの組み合わせ方によって「電車が走る場所にあんなに桜があるの?」というちょっとした驚きが生まれると思うんです。この「ちょっとした驚き」というのがポイントで、人の関心を動かす1つの方法だと考えています。私はこれを「現実と非現実の境目を狙う」と呼んでいます。近い例では、飛行機が市街地のすぐ上を飛んでいるとか、商店街の奥に富士山が見えるなんて光景も、ある種のサプライズが写真に感じられます。

コンテンツブレイクを作る

ここまでSNS映えしやすい写真のノウハウを挙げてきました。基本的には前述した点を意識しつつ、質の高い写真を作り続けることです。ただ、時にはあえて力を抜いたコンテンツを混ぜるようにしています。簡単に言えば「いいね!」を狙わない投稿をするんです。

毎日、濃厚なラーメンばかりでは胃がもたれるように、たまには味付けを変えて提供しないと飽きますよね。それで唐突に猫の写真をアップしたりしています。私はこれを「コンテンツブレイク」と呼んで、意図的に行なっています。コンテンツブレイクを入れることで飽きられないだけではなく、アカウント自体に人間味を感じてもらえます。これも発信者自身のファンになってもらう仕掛けと言えるでしょう。

まとめ

「いい写真=SNS映え」ではない

「いいね!」数はSNSのわかりやすい評価軸ですが、「いいね!」が多くついているからといって、影響力の強い写真とは限りません。ここでお伝えしたことは、いい写真とSNS映えする写真は違うということ。無理をして「いいね!」をもらおうとしても長く続かないため、自分自身が好きなことを見つける方が大切です。

私の写真とSNS

#私の写真とSNS の関係は、これが無かったらヒーコが無いと言えるほど重要なものです。どちらもあったからこそ、面白いところがあり、追求できた。周りとつながることができた。そう確信できます。

この記事を読んだ方も、ぜひSNSで「#私の写真とSNS」を自分の体験談・見解などつけて呟いてみてくださいね。もちろん読んでない方も大歓迎です。

十人十色のSNS。いろんな使い方を教えてください。

もしかしたら、著者のみなさんやヒーコアカウントから反応がくるかもしれません。ハッシュタグでつながるのも、またSNSの醍醐味の一つではないでしょうか。

著書の続きが気になるあなたへ

第3章の本編はこちらで紹介したものに加え、『いいね!と思われる秘訣』や『ありそうでなかったを具現化する方法』といった、より深掘りしたコンテンツが書かれています。

これらが掲載されている『SNS時代のフォトグラファーガイドブック』は玄光社より11月20日(水)に発売しました。

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